スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&便秘

2010-08-30 22:21:51 | 将棋
 先勝した羽生善治名人が久保利明二冠が待つ大阪に向かって指された第23期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第二局。
 羽生名人の先手ですから久保二冠のごきげん中飛車は予想通り。最近よく指されている①Aの類型から先手が早めに銀を繰り出していく将棋になりました。
                         
 ここで先手は☗7七金。左辺を押さえにいく力強い手。後手が☖2七角と打ったのに対して☗8六金と飛車を取りにいき,☖9四飛にも初志貫徹で☗9六歩。☖4九角成に☗7五銀とぶつけ☖同銀☗同金(第2図)。
                         
 先手は5筋の歩が切れているので底歩を打つ含みがあり,後手は☗9五歩からただ飛車を取られてはアウトなので忙しい。なのでここは先手がいいのではないかと思っていたのですが,ここで☖7四歩と打ち,☗9五歩に☖同飛と取ってしまう手がありました。☗同香☖5八馬☗同金☖7五歩に☗6八王と早逃げしなければいけないのではまだまだ難しそうにも感じられます。しかし☖9六飛と打って☗6六歩に☖9八飛成と王手し,☗7八銀と受けられた局面で後手から思わしい手がなかったよう。以下,後手は粘るだけのような展開となってしまい,ほぼ一方的といえるような内容で先手が勝っています。
 羽生名人が連勝で挑戦権獲得渡辺明竜王との七番勝負は10月14日に開幕します。

 今になって思えばということになりますが,この頃の夕食の時間がだんだんと遅くにずれていったのは,父の身体の状態がすぐれなかったからだろうと思うのです。しかし当時の僕は,このことについて,あまり,というかまったくといっていいほどに心配はしていませんでした。ただ,これにはれっきとした理由もありました。
 通常の場合,夕食の時間になってもそれを食べずに自室で横になっていたといえば,このこと自体が体調の不良を示すのかもしれません。しかし,父の部屋というのは,万年床のように始終蒲団が敷いてありまして,とくに体調の良否とは関係なく,普段から父は部屋では横になっていたのです。したがってこの状況は,たとえば僕が一昨年の暮れにほとんど寝たきりの状態になったというのとははっきりと意味が違ったのです。父は部屋ではテレビを視たり,たとえば鬼平犯科帳のような時代小説を読んだり,あるいは数独などのパズルをやったりしていることがほとんどでしたが,この場合にもそれはすべて横になってやっていました。この時期も横になっていたとはいえ,眠っていたというわけではなく,そうしたことをやっていましたし,何より,ボランティアの送迎などで出掛けなければならないときにはきちんとこなしていましたから,僕としても心配するような状況とはとても思えなかったのです。
 ただし,体調の不良に関して,父が何も口にしていなかったというわけではありません。夕食の時間が遅れていったことについては,腹が張って食べること自体が億劫だというような意味合いのことは言っていたのです。そしてその原因が,便秘にあるということも漏らしていました。つまり,大便が出ないので,腹が張り,そのために食事ができないというのです。このために父は下剤を買ってきてそれを服用していましたし,ときに浣腸も使っていたようです。
 しかし,便秘で腹が張って食べられないのであれば,それは夕食だけには限らない筈です。ところが朝食や昼食というのは,こちらも確かにそれまでより時間が遅くなっていたように,また,今から考えれば量も減っていたようには思いますがきちんと食べていましたし,夕食も時間が遅くなっていたとはいうものの食べられなかったというわけではありません。たぶん父も,便秘さえ解消したならば,元のような生活に戻ると思っていたでしょうし,それは僕も同じでした。僕もまったく心配していませんでしたが,父自身もそうではなかったのかと思うのです。
コメント
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