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スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ファンシミン&自由意志の特性

2006-11-11 22:29:24 | 血統
 菊花賞を勝ったソングオブウインド。この馬の母系はなかなか優秀ですので紹介しておきます。
 日本での祖となっているのは1967年にアメリカで産まれ,おそらく1972年に輸入されたと思われるファンシミン(9-f)という馬。輸入が社台なので,一族の多くの馬はJRAでデビューするのですが,未勝利のままで終ってしまうような馬が(JRAでは1勝するということは大変なこと)ほとんど出ない,いわゆるクズの出ない血統の典型。その中から重賞で活躍する馬も何頭も輩出してきたのですが,不思議なことにGⅠを勝つ馬だけがなかなか出ませんでした。
 そのジンクスがようやく破られたのが昨年のこと。3月の高松宮記念をアドマイヤマックスが勝つと,4月にはラインクラフトが桜花賞を勝ちました(続けて5月のNHKマイルカップも制覇)。ちなみにこの2頭はラインクラフトの母(マストビーラヴド)がアドマイヤマックスの姉にあたります。つまりラインクラフトはアドマイヤマックスの姪(競走馬の世界では,こうした親族関係は母系でのみ表します。母が同じなら兄弟ですが,父が同じというだけでは兄弟とは一般にはいいません)になります。ソングオブウインドはこの一族3頭目のGⅠ馬。
 ファンシミンは多くの後継繁殖牝馬を出しているのですが,この3頭はいずれも日本に来てすぐ産んだシャダイマインの系統です。前述の2頭とソングオブウインドはこのシャダイマインではじめて一致。ラインクラフトとソングオブウインドの三代母(曾祖母)にあたるので,この2頭ははとこということになります。

 明日はエリザベス女王杯。カワカミプリンセス○とスイープトウショウ▲が強力ですが,前評判よりは混戦と思うので,配当面を考えヤマニンシュクル◎に期待。ほかで可能性があると思えるのはディアデラノビア△とアサヒライジング△。

 それから伊東記念決勝(記事は13日を予定)。3分戦で,山崎-佐藤の福島に市田,関東単騎の矢口に伊藤-有賀の中部,武井-渡辺-丸山の南関東。山崎選手◎の強さを信頼。普通は佐藤選手▲でしょうが,市田選手○が怖い気も。南関東がうまく駆ければ渡辺選手△。

 結局のところ,この本性の永遠性という観点からは,自由意志voluntas liberaというものの特性をどのように考えるのかということが問題となってきているように思います。自由意志というものを,僕がスピノザ哲学に回帰する以前のように,ある事柄を意志するその意志の主体が,その意志の十全な原因causa adaequataとなっているような意志と考える限りでは,やはりその意志の主体というものが,あれもこれも意志することが可能であるということを前提としないということは,普通に考えれば不自然であるといえるように思えます。
 しかしもしもこの前提を認めるのならば,その自由意志の主体,ここでのテーマに則していうとそれが神Deusということになるのですが,神はその自由意志によって,現にあるところのものを現にあるのとは異なってあるようにすることが可能であるということを認めなければなりません。しかし,現にあるところのものの本性essentiaは,現にあるのとは異なってあることが不可能なわけですから,これは明白に誤りであるということになります。なのでこの場合のように,自由意志の特性というものをごく一般的に理解する場合には,スピノザがいっているように,神の本性には自由意志は属さないと考える方が妥当であるだろうと現時点での僕は考えています。
 このテーマはこれで終りにします。明日から簡単にまとめます。
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