スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

名人戦&第一部公理五まとめ③

2006-08-03 22:56:48 | 将棋トピック
 名人戦第一局の記事に少し書きましたが,名人戦の主催社を替えようという動きがありました。その後,紆余曲折あって,1日に臨時の総会が開かれ棋士(引退棋士を含み,女流棋士は含まれません)による投票の結果,11票差で毎日新聞の提案が否決され,毎日が単独で主催する名人戦はとりあえずは来年が最後となりました。ただ,今回の議決は5月の総会の決議と毎日の要望で,毎日新聞と朝日新聞の二者択一ではなく,単純に毎日の提案の賛否を問うたので,朝日と毎日が共同で主催する可能性も残されているようです。個人的には,僕は部外者の1ファンですし,何より,どこが主催しようとそれで将棋内容が変わるわけではないですから,もともとどちらでもいいと考えていたので,これを棋士たちの総意とみなし,この結果を尊重しまた支持します。ただ,前に朝日から毎日に移行したときは2票差で,それよりは差がついているとはいえ,棋士を二分したことは間違いないですし,投票の結果自体は僕には意外なものでした。というのも,渡辺竜王森内名人羽生三冠といった有力棋士が,事前に毎日を支持することを表明していたからです。もちろんその是非はともかく強い棋士も弱い棋士も同様に1票を投じるわけですが,歴史的には強い棋士の意向が尊重されてきたものだからです。逆にいえば,こうした態度表明がなければ,もっと差がついたのかもしれませんが。ただいずれにしても,日本将棋連盟というのは内部に大きな矛盾や問題を抱えていて,本当の正念場はむしろこれからです。
 一昨日にこういう投票があって,今日から王位戦が指されているわけです。羽生王位も佐藤棋聖も気持ちの切替えが大変でしょう。佐藤棋聖の先手で相矢倉。比較的進んでいる感じです。

 平行論の帰結として,すべてのものは精神を有するわけです。もちろんそれですべてのものが現実的に何らかの認識をし得るということにはならないわけですが,思惟の様態のうち,第一のものは観念ですから,少なくとも論理的にはそう考えたとしても支障はないことになります。おそらくこの公理の背景には,スピノザのそうした考えが反映されていて,そのゆえにAとBに共通する属性が思惟の属性のみである場合には,AはBを,BはAを認識することができないというように言明されているのだと思います。そしてこの言明は,論理的には妥当であると僕は考えます。
 第一部公理五はこれで終りです。明日からまたテーマを変えます。
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