スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

銅門賞&偶然と可能

2006-08-11 23:09:44 | 競輪
 小田原記念の2日目優秀として行われた銅門賞
 神奈川勢は吉川選手が先頭での競走でしたが,どこかちぐはぐな駆け方になってしまい,一旦,連結が切れてしまいました,これは高木選手が追い上げてまたドッキングしたのですが,五十嵐選手の番手発進にまた離れてしまいました。結局,五十嵐選手は単騎の捲りのような形となり,中団を確保していた荒井選手が五十嵐選手のさらに上を捲って1着。このライン3番手の市田選手が2着に食い込み,荒井選手マークの小野選手が3着ということで,荒井ラインの上位独占でした。

 ではスピノザが偶然というのをどう考えるかというと,これは必然性に関するある認識の不足なのです。つまり,たとえば僕たちがあるものについて,それが不可能ではないということは理解していても,いかにしてそれが必然的であるかを認識できないとき,そのものについてそれを偶然というのです。
 そして逆に,僕たちがあるものについて,それが必然的ではないということは理解していても,それが不可能であるとは認識できない場合には,それを可能(可能性がある)といいます。つまり,必然と不可能がひとつのセットであるように,スピノザ哲学では偶然と可能がひとつのセットなのです。
 ただし,いかにすべてのものが必然的であるか,そうでなければ不可能であるのだとしても,人間の知性というのは有限ですから,理解できることには限界があって,すべての必然性を十全に認識できるわけではありません。したがって,単にある人間の知性(精神)だけに注目する場合には,そこには偶然とか可能といった事柄があるということはスピノザも認めると考えていいでしょう。しかし,すべてが神のうちにあると考える限りでは,すべては必然であるか不可能であるというのがスピノザの考え方なのです。
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