スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典日刊スポーツ賞北海道スプリントカップ&定点観測

2024-08-16 19:11:29 | 地方競馬
 昨晩の第28回北海道スプリントカップ
 オスカーブレインの逃げで2番手にエートラックス。3番手はジョーローリットとリコーシャーマンとトラジロウ。6番手にエスカルとヴィヴィアンエイト。8番手以下はストリーム,チカッパ,オソレ,ティントレット,デュアルロンドという順で続き,ピコイチは大きく離されました。前半の600mは35秒1のハイペース。
 直線の入口でエートラックスが単独の先頭に。一旦は抜け出しましたが中団に控えていたチカッパが鋭い末脚であっさりとエートラックスを差し切って優勝。エートラックスが2馬身差で2着。後方から大外を追い込んだティントレットが1馬身半差で3着。
 優勝したチカッパは重賞初制覇。3月にオープンを勝った後,兵庫チャンピオンシップに出走して2着。ここはそれ以来の出走。兵庫チャンピオンシップで負けていたエートラックスを逆転したのは,距離短縮が要因かもしれませんし,コーナーが2回のレースに変わったことが要因だったかもしれません。このあたりのことは今後の対戦成績で明らかになっていくでしょう。今年からこの時期の3歳限定戦になったのですが,兵庫チャンピオンシップの上位2頭が着順を入れ替えて上位を占め,優駿スプリントの勝ち馬が3着という結果は,来年以降の指標になるものと思います。父はリアルスティール。馬名は博多弁ですごくという意味だそうです。
                            
 騎乗した武豊騎手第10回,11回,12回に続き16年ぶりの北海道スプリントカップ4勝目。管理している中竹和也調教師は北海道スプリントカップ初勝利。

 中身に入る前にもう少し本の紹介を続けます。
 この本ははじめにとおわりに,さらにおわりのおわりにというみっつの部分を除くと,15章で構成されています。この15章は,第1回,第2回という具合に記述されています。すでにいっておいたように,本の元になったのは大学での講義録ですから,第1回が1回目の講義,第2回が2回目の講義にそれぞれ該当していると考えるのがよいでしょう。つまり15回の講義があって,その講義の1回がそれぞれまとめられているということです。
 この講義の特徴は,時系列に沿って進捗していくということです。もちろんスピノザが主題のテーマですから,時系列というのもスピノザに沿ったものです。つまり第1回はスピノザが誕生した頃のことが講義の内容になっていて,第15回はスピノザの死後のことも含まれています。
 一般的にこのように時系列で進捗していくのは伝記です。たとえば『ある哲学者の人生Spinoza, A Life』は基本的に時系列で進んでいきます。しかし『スピノザ 人間の自由の哲学』は伝記ではありません。むしろ吉田が講義として伝えたいことは,スピノザの人生であるというよりはスピノザの思想であり,とくに吉田が『神学・政治論Tractatus Theologico-Politicus』を翻訳していることからも分かるように,スピノザの政治論です。ところが講義は時系列で進んでいくわけですから,その時系列の中でスピノザが残した著作の内容が紹介されていくことになります。つまり講義の内容の中に,スピノザの伝記にあたるような内容と,スピノザの思想の解説とが混在していることになります。吉田自身はこのような方法を定点観測といっています。つまりスピノザという定点から,時代の流れを追い,その定点となっているスピノザという人物の思想を紹介していくという方法を,吉田は定点観測というわけです。しかし一般的にこのような方法は,入門書にはそぐわないといえるでしょう。入門書であれば伝記的な部分とその人物の思想の概説は,別々に紹介されるのが通常であるからです。そして吉田がこのような方法を採用しているということも,この著作が入門書の域を超越していると思わせる要因のひとつを構成しているといえます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日刊スポーツ賞黒潮盃&スピ... | トップ | 竜王戦&スピノザの兄弟姉妹 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

地方競馬」カテゴリの最新記事