浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

Do you trust me? - 私を信用してくれますか?

2016-11-21 13:59:43 | 日記
「Free hug」という運動というかなんつーかがあって。

道端で「Free hug」と書いたプラカードを掲げるだけの運動。

もともとは多分この動画が元祖なんじゃないかなー。

Free Hugs Campaign - Official Page (music by Sick Puppies)


最初にこれを観た時にはグッと来ましたね、ただ道端でFree hugとプラカードを掲げて、周囲の人が何となくハグをして、、その動画を観ているだけで「ああ、世界はまだそんなに悪くないな」と思えた。

Free hugは世界各地でやってて、日本の渋谷とかでやってるバージョンの動画もある。もし僕も町で見掛けたらハグをして「がんばって」くらい言おうと思っているのだけどなかなか見かけることは無い。


で、この運動の一連の系譜によると勝手に思っているんだけど、最近はこういうのもある。

道端で一人の男性が、目隠しをして両手を広げている。

プラカードにはこう書いてある。

"I'm Muslim, but I'm told that I'm a terrorist. I trust you, Do you trust me? If yes, hug me."

「私はイスラム教徒ですが、テロリストだと言われます。私は貴方を信用します、貴方は私を信用してくれますか? もししてくれるなら、ハグを」

Blindfolded Muslim man with sign “Do you trust me?” hugs hundreds in Paris


まずさー、イスラム教徒というだけで、普通の一般市民にここまで書かせる、この社会ってなんだよ、と思うよね。イスラム教徒というだけでなぜ「テロリスト」呼ばわりされなければいけないのか。

そして、多くの偏見を持つ人々もいるであろう道端で、目隠しをして両手を広げるというこの行為の「勇気」自体が僕は尊敬に値すると思う。

例えばいきなりぶん殴られる可能性だってあるわけじゃないですか。しかも僕の記憶が正しければこれをやっているのって爆破テロのあった直後のパリだったはずで、ある意味、市民の感情が非常に高ぶっていた時期だと思う。本当に、何があるか分からない状況で、「私は貴方を信じる」と目隠しをして両手を広げるというのはなかなか出来ることじゃない。

動画を観ていただければと思うけど、この動画ではそんな大変なことは起こらず、人々は彼を信用し、ハグをする。互いを信用しあう、という人間の姿勢はかくも美しいもの。

こういうの見てると「ああ、世界はまだ大丈夫かもな」と思える。



そう思われませんか、Mr.President.

こちらも感動的なのでどうぞ。

Blind Muslim Trust Experiment - New York City