浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

大阪バクバク血風録:だぼづけソースに見る新たな世界の成り立ち

2010-02-25 20:43:32 | 食べ物
大阪食べ物編の続き。

大阪の新世界というところに行ってきました。要は大阪の下町でいい意味でごちゃごちゃした空気のあるところ。

浅草から来た僕にとっては非常になじめるいい町でした。

串かつが名物なようです。

串かつを、お代わり自由のキャベツ、なんかステンレスの入れ物に入ったソースと一緒に食べる。ソースは使いまわすので二度漬け禁止、というのがルール。

ということでまず一件目。一件目は新興串かつとも言えるちょっとおしゃれ目な店。女の子とデートするにはいいのかも知れないけど(ケッ)どっぷり大阪の空気に浸りたい、ってのにはいくない。なんかさー、定員さんも若目の人が多くて人情的には物足りない。し、新世界初めてだからこのへんから初めてあげるんだからね!とツンデレ的に強がり、適当に注文。一本一本は100円程度で安い。

もちろんねー、そういう串かつという食べ物があったことは知っていたけど本格的に食べるのは初めて。

いやー、美味しいもんでしたよ。

なにが旨いってね、串かつ自体はどの店でも変わらない。まぁようは素材を串に刺して揚げただけですからね。

でもねソースがめちゃくちゃに旨い!

こんな真っ黒なソースにどっぷり漬けたらしょっぱくてたまらないんじゃないの?と思ってたんだけど串かつ屋のソースはシャバシャバしててさわやかな感じでそりゃもう美味しいもんですわ。こういうソースって多分塩分も糖分もたっぷり入ってるからあんまり体には良くないもんなんだろうけど体に良くないものほど旨い、というのが全世界的パラドックスなんだよね~。

これはちょっと本気で串かつを食べてみよう、と1件目はビール一杯串かつ数本で切り上げてはしごしてみる。

二件目はオーセンティック・スタイルのお店に。名前は後で調べたんだけど「ホルモン ヒカル」。正直僕としてはこっちのほうが楽しかったね。

店構えがオープンスタイルで足元に石油ストーブがおいてある感じ。飲んでる人々もダニー・トレホをソースにだぼづけしたようなディープな感じの人ばっかりで少しビクビクする。

(ダニー・"マチェーテ"・トレホ)
でもま、結局入ってみるといい人ばっかで馴染んじゃうんだけどね。
おかみさんが韓国の方のようで軒先で肉を韓国風に串焼きしてる。このホルモンがまた旨い。名前忘れたんだけどホルモニストの僕も初めて聞くような部位があってこれがかなり美味しかった。

店も面白くてね~。

焼いてる人がこれまたジョー・ペシみたいな人だったんだけど、お店の人かな、と思ってたらしばらく経ったら「ご馳走様」とお金払って帰って行った。お客さんかよ(笑)

おかみさんもラジカセで演歌を流しててずっと歌ってる。「カラオケの練習」とのこと。

とはいえ食べ物は旨い。揚げ具合も絶妙。色を見ていただければ分かると思うけど決して揚げすぎてない。なもんで素材の中心に火が入るかどうかの微妙な揚げ具合でこれまた旨い。後日、串かつが食べたくて浅草でも食べたんだけどどうもこっちは揚げすぎて固いんだよね、いくない。

食べ放題のキャベツの出し方も適当でいい。他の店だと切ったキャベツを食べやすいようにばらして出してくれるんだけどここは「キャベツください」というと「あいよー」と丸一個を適当に切ってボコっとおいてくれる。

全体的にディープな店だったけど串かつが(というかソースが、ソースこそが)一件目よりは数段旨い。

そして三件目はかなり有名店っぽい店、「壱番」。

こちらは大型店でメニューも色々あって楽しかった。思い返してみるとここのソースが一番美味しかった。

つーことで結局、二日間かけて5件の串かつ屋を回りました。だって美味しいんだものにんげんだもの。

後で考え直してみるとほとんど串かつの写真撮ってないのね。すいません、食べるのに一生懸命でした。

大阪の串かつ、僕の人生であまり重要ではなかったけどこの旅で一気に大好物にランクアップ。

新世界串かつ店をガイドさせていただくと、女性と二人で飲むなら1件目、新世界のディープインサイドを体験したいなら2件目、グループで楽しく飲むなら3件目、という使い分けがいいと思いますよ。

あとねー、串かつで旨かったのはどの店においてあったんだけど「餅」。餅にパン粉つけてあげる、炭水化物と油と塩分、という悪魔のトライアングルでそりゃもう魅惑的に美味しかった。大阪で串かつ食べるときはぜひどうぞ。

(しつこいけどまだ食べ物の話続きます。)