浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

オン・ステージ

2010-02-20 14:51:36 | 仕事
ちょっと大げさな話になるけどさ、会社はステージでお客さんは観客、って思ってます、僕はね。

目の前にいるお客さんに喜んでもらって結果としてチップを投げてもらう、ってことで言えば舞台に立ってる役者も大道芸人もファーストフードでコーヒー出してる店員さんも変わりない。

僕も別に派手な職種じゃないけど常に「今、自分はステージにいる」と思って仕事してます。(たまに抜くけどね)

スーツとネクタイは舞台衣装だし、吐く言葉は台詞、どんなに些細でも。

そういう心構えじゃないとそもそもお客さんに失礼じゃない?なんたって向こうはお金払ってくれてるんだからさ。

あと、もうひとつ、昔読んだ本で榎本健一(昔の喜劇役者)のこんな言葉を覚えてる。弟子をしかる時の話。

「ふざけてるから怒ってんじゃない!ふざけるなら汗かいてふざけろ、って怒ってんだ!」


そういう二つのことを思いださせてくれる動画を最近見つけました。


いいね!

このアナウンスは彼(喋ってる人)にとってすごく大事なステージなんだろう。

日本でやったら怒られるかもしれないし国民性にマッチしないかも知れないし、そもそも安全を告知するアナウンスはちゃんとやれよ、という意見もあるかも知れないけど、それでもさ、「お客さんにちょっとでも喜んでもらおう」って気持ちがあっていいじゃない。一生懸命ふざけてる感じがする。

最後、「ユナイテッド航空ではこんなサービス絶対無いですよ」ってのも可愛くていいね。

皆さんのステージも輝くように。スポットライトもいつか当たるよ、多分。







-------------------------------------
で、ちなみにこのサウスウェスト航空、経営面から言っても非常に興味深い、考察のしがいがある会社です。

以下堅苦しい話になるのでご興味ある方だけどうぞ。

格安航空会社だそうですが収益率も高く黒字経営を続けているそうです。

その要因のひとつが「顧客第二主義」。

これだけ聞くと「第二かよ!」と思ってしまうけど実は「従業員満足第一主義」なんだそうです。顧客というものは移ろいやすく不確かなもの、だけれども従業員は場合によってはその一生を会社に尽くしてくれる存在、よってまずは従業員を満足させよう、その結果、顧客サービスの向上にもつながるはず、という哲学の上で経営してるんですと。

もちろんこの不景気ですからコスト削減もしなければいけないんだけど「会社にとって最も大事な存在である従業員にはきちんと給与を支払うべきだ」という考えの下、コスト削減は人件費以外で実現。

結果、「アメリカでもっとも働き甲斐のある会社」「アメリカで6番目に尊敬される会社」「世界で3番目に尊敬される会社」なんかにノミネートされてるそうです。

その他、

・定員制の自由席
 →日本の航空事情になれちゃうと信じられないね、でも考えてみれば自由席で問題なんてないんじゃない?とも思う。座席指定を止めれば座席指定システムの維持費、座席を書いただけの無駄な紙(あの大げさな!邪魔な!)などなど色々コストダウンできるだろうね。

・機内の清掃は大きなゴミを拾うだけ
 →結果、定時離陸率向上。

・機内食なし
 →まずい食事を出すくらいなら運賃を下げたほうが乗客は喜ぶ、というポリシー。もーうおっしゃる通り。申し訳ないけど旅行に出かけたことを恨みたくなるほどの機内食を出されるくらいなら美味しいお弁当買って乗ったほうがいい。

などなど、面白い会社みたいです。

ま、あくまで日本人の僕がネットや書籍での知識を元に書いてるんで実際の評判は知らないけどね。とは言え興味深いね。AirDoの生きる道なんかこのへんなんじゃないの?

ちなみにサウスウエスト航空に関する本は今、2冊読んでるところなので、読み終えて面白かったらご紹介します。
破天荒!―サウスウエスト航空 驚愕の経営破天荒!―サウスウエスト航空 驚愕の経営

社員第一、顧客第二主義―サウスウエスト航空の奇跡社員第一、顧客第二主義―サウスウエスト航空の奇跡