浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

世にも美しい日本語入門

2006-02-22 00:16:20 | 


本屋にいったら見つけました。
以前読んだ「世にも美しい数学入門」の日本語版ですね。

考えてみると日本語と言うのは不思議な言語で、
漢字、ひらがな、カタカナ、を使い分けている、という
だけでかなりすごいことですよね。
たまにローマ字も入ってくるわけだし。
そういう言語はあまり浮かばない。
(知ってたら教えてください)
著者の一人は数学者なわけですが、
「日本人は素数がすき」という概念に
僕は飛び上がりました。

俳句の5・7・5。
5は素数、7も素数、5+7+5は17で素数。
短歌の5・7・5・7・7。
全部足して31も素数。
そしてなんと三三七拍子も3、素数、3、素数、7、素数で
足して13で素数。
すごいね。

以前日本語は3と4がすき、と聞いたことがあるんだけどね。
略語の話。
携帯電話の呼び名の変化で大体の日本語における
略語という概念は説明できるんだけど、
これはまた別の話なのでまた今度。

古典という授業は僕は結構好きだった。
なんかリズムがいいと思うんですよ。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれるものも久しからずや、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびる、偏に風の前の塵に同じ。


つれづれなるままにひくらし、硯に向かいて
心にうつりゆくよしなしことを、そこはかとなく書き作れば、
あやしうこそ物ぐるほしけれ


覚えてるかな?と思って書いてみたけど覚えてますね。
漢字とか細かいところは間違っているかもしれません。
すいません。
こういう子供の頃に暗誦したものって案外忘れない。
うーん、いいですね。

漢詩も結構好きです。一番好きなのは、名前忘れたけど、

砂上の美酒、夜光の杯
飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す
酔うて砂上に臥すとも、君笑うなかれ。
古来戦場幾人か帰る

教科書に載ってた気がする。

好きな俳句はたくさんあるけど、

朝顔に釣瓶とられてもらい水

を、上げておこう。
「釣瓶」なんて僕もあんまり見たことないけど、
この俳句の情景は想像できる。
あ、あと、吉田松陰の辞世の句

身はたとえ 武蔵の野辺に朽ちぬとも
  とどめおかまし 大和魂


いいですねー、泣けてきますね。

勉強嫌いだった僕がまがりなりにも大学
(たいした大学じゃないけど)
に入れたのは偏に「本が好きだった」ことに尽きると
思っている。
高校の頃出会った先生が
「小中学校では本を読む楽しささえ覚えればいい」と
言っていたけど同感です。
本が好きでさえあれば後はなんとかなるもん。

ということで日本語は美しいという星四つ★★★★☆