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ギリシャ救済策で、独、仏、ギリシャ首脳会談、NYダウ乱高下(学校で教えてくれない経済学)

2011-09-15 11:03:38 | 経済学
9月14日のNYダウは、欧州金融不安を材料に、前日比100ドル近く下げて始まった。その後仏サルコジ、独メルケル、ギリシャパパンドレウ3者の電話会談で、①ギリシアは緊縮政策継続を約束した、②仏独はギリシャを支援する、③ギリシャはユーロ圏にとどまることを確認したと伝えられた後、株価は急反発し一時281ドル上昇した。ただ、取引終了にかけてじりじりと値を下げ、結局、前日比140ドル高、11,246ドルで取引を終了した。

14日付けのWSJ紙電子版は、「温家宝首相は、大連で開かれた世界経済フォーラムの会合で、BRICSが共同してユーロ支援すると表明、温家宝首相は、同時に中国は市場経済国であることを強調した。」と伝えた。ただ、同記事は、温首相は具体的支援策に言及なしと書いていた。BRICSがユーロ支援を表明したことは、上海RTSテレビも報道、来週ワシントンで開催されるIMF会合でユーロ支援策について意見交換することが決まったと紹介していた。

ロシアRTRもユーロ問題を取り上げていた。イタリア議会が財政赤字削減策を協議しているが、多少の節約は可能でも赤字解消は難しそうだと紹介していた。15日付けのCNBCManagingAsia電子版は「イタリア議会は540億ユーロ(約5兆7,000億円)の増税と併せて財政支出削減を審議しているがスキャンダルまみれのイタリア現政権に果たして実現できるかどうか疑わしい」と書いていた。

英BBCもギリシャ支援で仏、独、ギリシャ3者電話会談を伝え、①ギリシャがユーロ圏にとどまる、②ギリシャは緊縮計画を守ることが確認された。ただ、ギリシャでは議会前で、連日抗議デモが続けられている。ギリシャ議会がパパンドレウ首相の約束は守れないだろう。EUバロード委員長も事態は極めて深刻だと受け止めていると解説していた。

近着のニューズウイーク誌日本版は「欧州9月危機でユーロ崩壊の悪夢」のタイトルで、千葉香代子記者は「ECBナンバー2のユルゲン・シュタルク専務理事辞任がドイツと支援国との間に亀裂が存在することを裏付けた。29日からのドイツ議会で欧州金融基金(EFSF)からの追加支援がすんなり承認されるか疑わしい」と書いていた。メルケル、サルコジ、パパンドレウ3者が電話会談を急遽行ったのも、お互いの意見の相違はありませんよとマーケットに精いっぱい信号を送ろうとしたのであろう。

14日のNYダウが1日で400ドル上げ下げしたのはなぜなのか。マーケットはギリシャ支援策を信用していない証拠であろう。「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した米国みずほ証券、大宮弘幸氏は「400ドル近いNYダウの上げ下げは、ヨーロッパ金融不安解決は容易でない。米景気先行きにも慎重意見が多い」と冷静にコメントしておられた。「ワールドWaveMorning]のその他のニュースでは、英BBCがイギリスの失業者が7月、8万増加、250万を突破した。特に16~24歳代の若者と女性の失業者が増えたことが問題だと解説していた。5~7月期間で、民間部門で4.1万増えたが、公共部門で11.2万減少した。キャメロン首相がイギリス議会で野党の総攻撃に遭っている場面を紹介していた。

世界ニュースを見ていると欧州の金融危機に世界の目が集中していることが分かる。日本で生活していると危機感は新聞やメデイァの報道を通じる限りヴィヴィッドに伝わって来ない。今回のフクシマ原発問題でも事実をそのまま報道するとパニックになるので事実を隠ぺいしたと国の責任ある人が公言していた。ドイツではメルケル首相が財務相発言をいさめたというが、当の大臣は事実関係をつまびらかにすることは問題の真の解決には欠かせないと平然と発言していた。彼我の差は歴然としている。(了)

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