ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

国内最大私鉄K社株主総会風景〈スケッチ&コメント)

2008-06-28 08:54:34 | スケッチ


国内最大私鉄K社株主総会風景

江嵜企画代表・Ken



 創業明治43年(1910)、国内最大私鉄K社の株主総会が、大阪上本町6丁目にあるシエラトン都ホテル大阪で開かれるというので、はじめてだったがどんなやり取りがあるのかと興味深々で出かけた。
 神戸からJRに乗り地下鉄を乗り継いで小1時間かかった。開始20分前だったが前のほうの席はまだ空席があった。いつものように座るなりスケッチを開始した。帰り会場出口で本日の参加者数はと聞いたら、2000人少し超えましたと親切に答えてくれた。
 株主総会メインの第一会場と溢れた株主のために第二会場があらかじめ用意されていた。ひとしきり議事を進めた後恒例の質疑応答がはじまった。議事内容は配布された資料を読めばいい。関心があるのは株主が何を聞き、社長や会社の担当役員がどう答えるかである。
 10数人が質問した。つまらない質問をする株主も居るが、これはどこの総会でも同じで、議長も心得たもので巧に捌いた。
 第一会場で3名質問があり、それでは第二会場の株主さんどうぞと声をかけた。最初に立った株主は、①ガソリン代が上がったが、乗客の数は増えているか、②電力代の値上げが必至であるが、電力コストは全体のどれくらいを占めるのか,③海外からのツーリストは増えているか。具体的な誘致策は、④社債で資金調達しているが、いずれ金利が上がるが、利上げの対策はどうなっているかと理路整然と尋ねた。
 運輸担当役員さんが答えた。①については、数字的にはまだ現れていない。車をやめればバスに乗るだろう。直に電車に反応しない。JRでも新幹線は増えているが、在来線は増えていない。②については、関西電力と中部電力から年間90億円買っている。11円/KHくらいになる。電気代は即コストに跳ね返る。全体のコストの5%を占める。ガソリン代が上がり現在44億払っているバスのコストも増えると答えた。ツーリストは別会社が鋭意工夫してがんばっている。
 利上げ対策は、借入金の85%は5年固定金利だからそれまでは問題ない。その先はわからないと答えた。
 当社の奈良駅と阪神三宮駅との間で列車相互直通運転が来年春に始まることで株主が質問した。当社は8両編成だが6両になるというが困ると訴えた。8両で阪神の尼崎まで行き尼崎で二両切り離す案もありまだ決まっていない。神戸乗り入れは大いに期待していると答えた。
 当社の長距離特急が線路の様子を画面に映している。自殺を奨励しているようなものだから工夫して欲しいという依頼もあった。JRもほぼ毎日のように人身事故で遅延している。当社も最近特に自殺が増えていることを認めていた。
 ある株主は、「当社は2010年9月14日に創立100周年を迎える。なにか株主に特別の恩典はあるのか」と聞いた。「まず財務基盤を強化する。21年度目標の計画達成をクリアしたい。その上で株主さんに何が出来るか慎重に検討したい」と担当役員はかわした。
 社長が口を挟み、「現在3円の配当を100周年記念増配を考えているが、一年前倒しして今期末に5円配当に持っていきたい」と話したところ、拍手が起こった。
 当社の株価は現在300円割れ寸前まで値下がりしている。質問も株価下落の責任を経営陣は取れという声も出た。「役員が17名は多い。報酬が高い。監査役5名は不要だ」などと辛らつな声が続いた。
 株価低迷には「申し訳ない」と社長自ら詫びた。「土地についても前期できれいに出来た。トンネルの先に光が見えてきたと思っている。これからも当社を暖かく見守って欲しい」とはじめから終わりまで低姿勢だった。(了)

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NY原油140ドル突破、NYダウ358ドル暴落(学校で教えてくれない経済学)

2008-06-27 07:20:28 | 経済学
 NY原油先物市場〈8月物〉で、6月26日、WTI(軽質油)、北海ブレント(重質油)それぞれ139.65ドル、140.27ドルで取引を終了した。前日、6営業日ぶりに米原油在庫が増加したことを材料に売られたが、夜が明けると一気に5ドル上げ史上最高値を更新した。
 今朝のWSJ紙によると、OPEC(石油輸出国機構)議長が、「2008年の原油相場は、150ドルを越えるだろう」と発言、加えてリビアが減産になるとの見通しを発表したことが原油急反発の引き金となったと紹介している。
 この日の原油急反発には米利上げのタイミングが年末までずれ込み、利上げ必至のEU(欧州連合)と欧米間で金利差が拡大するとの思惑からドルが売られたことも影響した。米10年物国債の利回りは利上げ期待で年4.2%を超えていたが、現在、4.04%台へ下げている。
米FOMC(公開市場委員会)は、昨日、インフレ懸念を強調した。しかし、FFレートを2.0%に据え置いた。足元で金融不安が解消してないこと、米景気懸念も指摘した。
原油高、金融不安再燃、米景気回復の遅れを材料に、不安心理が高まり、NY株式市場は、ほぼ全面安の展開となった。特にGMが10%以上値下がり、53年ぶりの安値を更新したことも、相場の地合いを一層悪化させ、NYダウは前日比358ドル、3%安、11,453ドルで取引を終了した。
株を売ったお金が、再び、原油はじめ商品市場へ流れ、金相場はトロイオンス前日比30ドル上げ918ドルで取引された。銀、プラチナも上げたが、銅、すず、アルミなど非鉄金属相場も値上がりした。 水鳥は餌場を求めて株から商品市場へ移動した。
NY外国為替市場で、6月26日、ドルが、対ユーロ、対円ともに売られ、1ユーロ=1.5758ドル、1ドル=106.72円で取引された。ユーロ反発は、金利先高に加えて、NY株大幅下げで、株を売った資金がユーロに流れた結果であると今朝のWSJ紙は解説している。
NYダウが下がると円相場が対ドルで値上がりするパターンは定着している。この日,円が1ドル=106円台まで値上がりした裏には、NY株の値下がりが大いに影響している。
ドルが下げれば原油が上がるパターンは、このところ影を潜めていた。原油が再び騰勢を強めてきたことはドル先安を見越してのお金の流れであろう。インフレ懸念とはドルの目減り、ドルの値打ちがなくなり、ドル建ての値段が下がることである。
バーナンキ米FRB議長は、ドル下落を食いとめるべく利上げのタイミングを模索していた。今回のFOMCの声明文で、その思惑がはずれたとの見方が、この日の原油急反発、NYダウ暴落を一層加速させたと思われる。
日本はどうか。日本では相場の話は人気がない。相場の話には努めて関わりたくないと思っている人が多いからであろう。政治家も、見て見ぬ振りをしている。
ガソリンがなぜ上がるのか。バタ-がなぜ手に入らないのか。にわとりの卵がなぜ値上がりするのか。好き嫌いの世界ではない。原油が上がり、牛やニワトリの餌に使うトウモロコシの値段が2割、3割高でなく、2倍、3倍という異常な状態が起こっている結果である。
今の大人を相手にしても埒(らち)が空かないなら、せめて、未来の日本を背負うこどもたちには、現在、世界で何が起こっているかを家庭でも学校でも是非とも教えて欲しい。〈了〉

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米FOMC金利据え置き、NYダウ横這い、ドル108円、原油134ドル(学校で教えてくれない経済学)

2008-06-26 12:56:13 | 経済学
 注目の米FOMC(公開市場委員会)で、6月25日、年2.0%据え置きを発表した。昨年8月にサブプライム問題に端を発し利下げをはじめ、連続7回下げていたが、今回初めて止まった。
 付帯された声明文は、「景気に対する下振れリスクは残るが、一部に緩和が見られる。その一方で、インフレの上振れリスクとインフレ期待が高まっている」と現在置かれている米国の金融の舵取りを任されているバーナンキFRB議長の苦しい胸の内を示した。
 NY株式市場は、2.0%金利据え置きは折り込み済みであったが、買い優勢の流れで取引が始まり、発表後、一時、前日比117ドル上げる場面もあったが、風船がしぼむように急速に値を下げ、結局、前日比4ドル高、11,811ドルで取引を終了した。
 今朝のWSJ紙によれば、「FRBの今回の発表は、マーケットの予測どおりの結果だったが、マーケットが必要としている大きく踏み出す力を欠いていた。我々を奮い立たせるものはなにもなかった」とCantor Fitzgeraldストラテジスト、MarcPado氏のコメントを紹介している。
 NY外国為替市場は、FOMCの発表を受けて、ドルは、対ユーロでは売られ、1ユーロ=1.5572ドルから1.5636ドルへ値を下げ、対円では買われ、1ドル=107.79円から同108.05へ小幅値上がりした。
 米FOMCの決定は為替相場にも折り込まれていたが、ECB(欧州中央銀行)のトリシエ総裁が、「インフレの上振れリスクの高まりが、賃上げスパイラルの引き金になりつつある」と発言、次回の会合で、年4.0%から4.25%への利上げを示唆したとマーケットが受け止めたことが影響した。
 NY原油先物市場では、EIA(米エネルギー情報局)が石油在庫が6週間連続で下げた後増加したとの発表を受けて、WTI(軽質油)は、バレル前日比2.45ドル下げ134.55ドルで取引された。北海ブレンド〈重質油〉は、2.13ドル下げ、134.33ドルで取引された。
 今朝のWSJ紙は、「FOMCの表現は極めてあいまいだ。」と一部アナリストの言葉を引用し、在庫増のレポートに反応したと紹介している。ドルの対ユーロでの値下がりは原油にとっては買い材料だが、景気の下振れリスクに触れたことは需要の先々での減少を示唆している。
 日本はどうか。ウナギ偽装で口止め料1000万払ったというニュースが読売新聞朝刊のトップを飾っている。タクシー接待17省1402人という話も出ている。これが日本の全てを表しているわけではないだろうが、どうしてこうも日本と言う国は情けない国になり下がってしまったのであろうか。
 米国の金融政策も、NYダウも原油相場も、考えてみれば、関心のない人にはどうでもいい話であろう。米国の金利政策が日本の経済にも確実に影響する。原油の動向は、ガソリンの値上がりに即跳ね返る。
 金利で言えば相変わらずゼロ金利同然で銀行や郵便局の預貯金が増え続けているというではないか。運転手の居ないトラックに身を任せ、リーダー不在の国民は不幸である。〈了〉

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カレッジ芦屋「フランス語教室」風景

2008-06-25 22:20:40 | スケッチ


カレッジ芦屋「フランス語教室」風景

江嵜企画代表・Ken




 カレッジ芦屋塾長の富田勲先生が、ヨーロッパ講座教室の帰り、「明日、朝10時から「フランス語講座」があるが、教室の様子をスケッチしてくれないか」と突然オファがあった。
 「まだ採用するかどうか決めていないが、出来ぶりによっては、塾のパンフレットに使いたい」というのである。小生のスケッチを買いかぶっていることは間違いないが、それなりに気に入っているらしい。富田先生の雰囲気から急ぎの用事らしいので、時間ができれば、来ると約束した。
 カレッジ芦屋(0797-32-9616)とのお付き合いは3ヶ月前からで、「ヨーロッパコース」を月2回勉強している。昨日は「アイルラン」がテーマで、スウィフト(1667~1745)著『ガリバー旅行記』の第4話に出てくる人間獣ヤフーから話が始まった。 オスカーワイルド(1854~1900)著『サロメ』の話も織りまぜ、最後は、EU加盟を決めるリスボン条約批准を国民投票でアイルランドが否決した話で締めた。次回のコースはたまたま「フランス」である。
 フランス語教室のJulien Dassenne先生に本日、筆者が座っている事情を英語で説明した。授業開始は10時だったが、2人しか来ていない。描けるところからいつものように描き始めることにした。席に生徒が着くとその都度、自分が教室に座っている事情を説明した。
  フランス語は、さっぱりわからない。スケッチのペンを構わず進めた。生徒さんが、一人増え二人増え、1時間半の授業が終わるときには6名が座っていた。画面右から2人目の利発そうなご婦人は学生さん風で流暢にフランス語を話される。右隣りのご婦人は、教室のあと食事会で分かったが8歳の子供さんを持つ母親、左サイドのご婦人は確かめられなかったが、黒のベレー帽がよく似合う清楚な感じが印象的だった。
 左端の紳士は大学教授で国際法を専門にしていることが食事のときわかった。7月22日から、ここだけの話しとことわって、表向き仕事、実はほとんどプライベートでフランスを10日間回るのだと話していた。
 画面に出ていないが、筆者の右と左にそれぞれご婦人が座っていた。その内の一人は35年前大学でフランス語を専攻した。子供も独立した。もう一度フランス語を勉強して、フランス中をくまなく回るのが楽しみですと目を輝かせて話しておられた。
 芦屋という土地柄かもしれない。それぞれのご婦人が個性豊かで実に魅力的である。子育てをしながらフランス語を学ぶ姿も目のあたりにした。日本も棄てたものではないと実感した。
 たかがスケッチ、されどスケッチと常々思っている。スケッチが縁でまた世界が広がったような気がして元気をもらった次第である。(了)


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サウジ増産発言無視、NY原油136.74ドルへ反発(学校で教えてくれない経済学)

2008-06-24 09:39:51 | 経済学
 植木鉢を少し動かしてやると、予期していなかったのであろう、狼狽した無数の丸虫やハサミ虫の姿を見ることが出来る。原油相場が急騰し、トウモロコシ、小麦、大豆の天井知らずの値上がりに、世界丸ごと打つ手なしの状態の人間様の姿とだぶってならない。
 ジッタ会議後初めてとなる、週明けのNY原油先物〈8月限月〉のWTI(軽質油)相場は、サウジアラビアの増産とナイジエリアでの減産懸念を天秤かけたあと、バレル1.83ドル高、136.74ドルで取引を終了した。
 ナイジエリア武装勢力による攻撃で、シエブロン製油所だけで日量35万バレルの生産が止まっている。サウジの増産がナイジエリア減産で相殺される。特にナイジエリア原油はガソリン用の良質原油だから、ナイジエリアというだけで米国人は敏感に反応する。
 「生産国・消費国会合」で、サウジアラビアは5月の日量30万増に続き7月に20万を追加生産し、日量970万まで増やす用意があると表明した。2009年には、生産能力を日量1,250万に増やし、必要ならば1,500万まで増やす用意があるとまで発言した。
 物の値段は基本的には需給が決める。お金は臆病な生き物である。買い手のない商品、先で値段が下がる商品には一切手を出さない。餌にありつけると思うから水鳥が集まるにすぎない。餌が取れないとなると断りなくマーケットを離れる。水鳥の性を責められない。
中国では石油が不足して油請いのトラックが列を作っている姿が日々放映されている。足元の米国では、ガソリン在庫は、6週連続で減少している。米国は、世界の原油消費、日量8500万バレルのうち2000万を米国が占めている。自分はガソリンをガブ飲みする。新規の精製設備を作らない。油田も開発しない。輸入もやめない。自業自得である。
「最近の原油高騰における投機マネーの役割」と題して、米下院エネルギー商業委員会で公聴会を始めた。大統領選挙戦向けのパフオーマンスだろう。証言に立った一人、Masters Capital ManagementのMichaelMasters氏は、立法化で、限界コスト65ドルから75ドル近くまで石油は値下がりすると証言したと今朝のWSJ紙は紹介している。
米国は、農業法を改正して、農家に補助金を出し、食料であるトウモロコシからエタノールへの転換を促進している。お蔭で十数年ブッシエル3ドルで低迷していたトウモロコシ相場が今15ドルである。同じ畑で競合する小麦、大豆相場が玉突き状態で高騰している。
米国は、返済不能の借り手にお金を貸して、サブプライムローン問題を引き起こした。放置すれば経済全体が破綻する事態に発展することを怖れた米国は、年5.25%金利を2.0%まで下げた。欧米間の金利差拡大、ドル下落、つれて原油相場が急騰した。
いずれも身から出た錆びである。今回のジッダ会議では、もっぱら原油高騰を投機マネーの仕業と位置づけたが、米国とサウジがあらかじめ用意したシナリで動いた可能性が強い。油断もスキもならない。
ところで日本はどうか。運転手のいないトラックが高速道路を走っている姿を想像すれば分かり易い。福田首相は、誰かの入れ智恵だろう、外人記者の前で消費税引き上げをぶち上げた。ところが、風向きがおかしいと気付きあっさり取り下げた。リーダー不在の国に住む国民は実に不幸である。植木鉢の下の丸虫やハサミ虫の姿を笑う資格はないだろう。〈了〉

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ジッダ「産油国・消費国会合」閉幕、原油相場は霧の中か(学校で教えてくれない経済学)

2008-06-23 09:38:11 | 経済学
 NY原油先物(WTI)相場は、先週末バレル2.69ドル上げ、134.62 ドルで取引された。原油相場反発は、イスラエルがイランの核施設爆撃の予行演習を地中海上で実施したとのNYタイムズの報道が引き金となったとWSJ紙は解説した。
ナイジエリア武装勢力による攻撃で、生産能力210万バレルの約40%が被害を受けている。ナイジエリアでの原油供給減少が世界の原油供給不足を助けるとの思惑も原油相場反発に影響した。
6月22日にかけて、サウジアラビアのジッダ(Jiddah)で開かれた、「産油国・消費国会合」の共同声明で、「投資ファンドはデータ公開し、より透明性を高める一方、原油生産増に向けた投資の増加」を呼びかけた。ただ、サウジアラビアのアリ・アル・ナイミ石油相が、最高レベルでの秘密会では、石油問題の懸念を沈静化させるかどうか不透明だと今朝のWSJ紙は解説している。
同石油相は、公式の記者会見では、「最近の原油相場高騰は、供給不足が原因ではない。困難な状況を緩和するために、出来ることの全てを実行しなければならない。必要ならば、7月中に、原油生産を、日量970万まで増やす用意がある。」と話した。
さらに同氏は、「2009年末に向けて、原油生産能力を日量1,250万バレルまで増やすべく投資する用意がある。それが実現すれば現状より日量250万バレル追加生産が可能である」と発言した。サウジは先に、「2009年以降は増やさないと発言していた」と公式発言の変化をWSJ紙は示唆している。
サウジのアブドラ国王は、6月22日朝、「原油高騰の責めを負うものは、サウジアラビアではない。それは利己的な投機家、消費国の石油税、開発途上国における石油消費増加である」と話した。
アブドラ国王は、「産油国・消費国会議」の代表に、「真実を打ち明けろ」と話し、「天井知らずに高騰する石油相場の裏に存在する「真実かつ全ての理由」をつかむためにうわさを追い払おうと呼びかけたとWSJ紙は紹介している。
さらに同国王は、原油高騰の懸念緩和を助けるために10億ドルの基金を新たに設けることを提唱、サウジは、貧しい諸国に5億ドルを融資のための資金を用意すると発言したとWSJ紙は紹介している。
英国のゴードン・ブラウン首相は、産油国が石油増産を約束するよう求める一方、全ての消費国がエネルギー消費の効率化と原子力発電を含む代替エネルギー開発を促進するよう要請した。
米エネルギー庁のサムエル・ボッドマン長官は、サウジに対して「需要に見合う増産」を要請し、「世界の原油消費は、2003年以降、平均1.8%増加した。その内の多くは、中国、インド、中東諸国などの開発途上国が占めている」と話した。
日本の大臣も会議に参加したと日本の新聞には出ていた。会合で何を発言したのかWSJ紙は紹介していない。公式声明では何を隠し、何を表に出すかについて事務局は苦労する。アブドラ国王の「真実を打ち明けろ」の一言が「真実を伝えている」のかもしれない。(了)

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ある大手合繊メーカーの大阪での株主総会(スケッチ&コメント)

2008-06-21 09:50:39 | スケッチ


ある大手合繊メーカーの大阪での株主総会

江嵜企画代表・Ken



 ある大手合繊メーカーの株主総会がウエスティンホテル大阪で開かれるというので出かけた。はやり風邪のようにと言えば叱られそうだが、このところ東京へ東京へと、大阪での株主総会が次々姿を消していく。そういう意味では関西在住の株主にとっては、当社などは貴重な存在であるかもしれない。
 本社ビルから総会会場を大阪商工会議所に移したあとしばらく続けていたが今回はなぜか場所が違う。チヤーターバスをピストン運転で会場に出し株主を運んでいた。
 着くなりいつものようにスケッチを初めた。はじめ、まばらだった入りも開会直前にはほぼ満席になったからまずはよしとしなければなるまい。
 当社は総会前に業績悪化を理由に既に減配を発表していた。型どおり会社側のプレゼンテーションが終わり恒例の株主との質疑応答を特に注目した。
 質問は15件ほどあったが、その中には同一の株主が3回時間を置いて質問した。本体の株価が値下がりしたことも頭にくるが、それ以上に株式交換で手持ちの株価が大幅値下がりしたことが我慢ならぬと、言葉選ばず会社の方針に手当たり次第噛み付いていた。
 「損は自己責任だからある程度止むを得ない」と冷静に受けとめる株主もいた。ただ、当社が3年まえ掲げた中期経営計画と乖離がひどい。最終的にはどういう風につじつまを合わせるのかと聞いた。
 担当役員が①急速かつ大幅な環境変化があった。精一杯の努力はしたが、コストアップのスピードが余りに速く追いつけなかった。申し訳ないと詫びた。売り値をアップさせながら目標を達成すようがんばっていきたいと話を結んだ。
 ある株主は、市況悪化で減配と言うが、自社株買いをなぜやらないのかと聞いた。担当役員は、①設備投資へお金を投入して株主価値を高めたい、②現金が190億しかない。自社株買いとなると借金になるから出来ない。経営体質を強化する方が優先順位が高いと答えた。
 減配なら株主優待をやればいい。なぜやらないのかとの質問があった。これについては、配当で株主に還元することが原則である。インターネットで10%割引を始めた。これも株主優待として理解して欲しいと答えた。
 総会をとおして、真面目に答えようとする当社の姿勢は確かに伝わった。しかし、その実現性となるとはなはだ心もとない。注力4市場に加えて、これからは水の時代だ。だから、水処理事業にも踏み出すと胸を張った。説明はそのとおりだが、後々発のハンデは、覆うべくもないだろう。生半可な努力では命がけで鎬を削るライバルメーカーとの競争に果たして生き残れるのだろうか。
 故意か偶然か、6月20日付けの読売新聞朝刊の関西版10ページの「株式案内」欄での株主の投書に対する回答で、「持ち株は保有継続を薦める」と出ていた。
 株価は社長さんの通信簿である。本日総会で正式に承認された新社長さんの腕の見せ所であろう。期待している。(了)

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神戸下山手通「ナイル」(スケッチ&コメント)

2008-06-20 08:35:01 | スケッチ


神戸下山手通「ナイル」

江嵜企画代表・Ken



 神戸新聞文化センター(078-265-1100 )主催の「ぐるっと兵庫!神戸ウオーク」で神戸教会めぐりに講師を勤めるから、出てこないかと、西洋史を芦屋カレッジで教えている富田勲先生が声をかけてくれたので面白そうだなといつもの好奇心を刺激されて出かけた。
 集合は午後1時、阪急三宮駅西改札だという。集合時間前になるといつの間にか20人近い人が集まってきた。男性は筆者を含めて3~4名で大部分がご婦人である。今回はまだ男性は多い方で文化活動含めていつもながら活発に活動しているのは圧倒的に女性である。
 神戸は坂の町でもある。一端トーアロードへ出てまっすぐ山に向って歩いた。最初に訪れたのはさるイスラム寺院だった。イスラム寺院にじめて入った。男は一階、ご婦人は二階と分かれた。それがイスラムの流儀で必ず守って欲しいと注意を受けた。礼拝は一日5回。夜明け前、正午過ぎ、午後、日没後、夜寝る前で、1時過ぎはお参りが少ないという。一人イスラム人とおぼしき男性がお祈り中だった。
 次にイスラム教のライバルの関西ユダヤ教会にはいった。ラビが出てこられた。日本語は出来ないということで英語で話を聞いた。ユダヤ人は日本で2000人しかいないと聞いたので英語で確かめたらそうだという。毎金曜日がお祈りの日だそうだ。なかなか雰囲気のいいラビで体全体から教養の高さがにじみ出ていた。
 ユダヤ人とイスラム人はいまも殺し合いのケンかが絶えない。富田先生の解説では子供のけんかはすぐ仲直りするが大人のけんかは無理だと教えてくれた。
 日本基督教団神戸教会、神戸聖ミカエル教会、神戸栄光教会、神戸バプティスト教会、神戸ハリスト教会、カトリック神戸中央教会とハシゴした。途中、山本通で神戸女学院発祥の地という石碑をはじめて紹介された。神戸女学院卒のご婦人が一人メンバーにおられ話は聞いていたがはじめて見たとツアーに参加してよかったとニコニコ話していた。
 富田先生は授業でも時々断線する。この日、予定外に訪れたのが神戸中華同文学校(078-341-7885)である。学校の受付でなにやら話していると思ったら、校長先生が出てこられた。
 あとで富田先生から聞いたが、校長先生の本名は愛新翼さんといい元満州国貴族の血を引く方である。余談ながら、偶然とはいえ校長先生が母校大阪府立大学の後輩というではないか。
 1900年3月1日に校舎が完成した。犬養毅を初代の名誉校長に迎えている。校長先生の話では当時、身の危険を怖れてだろう、校長のなり手がなかった。それを犬養さんが引き受けてくれたそうだ。
 もともと中国人の師弟を教える学校である。最近では日本人にも人気が高く,試験をクリアすれば入れてくれるそうだ。小学6年中学3年という一貫養育システムも気に入った。小学校1年と2年生には一に掃除、二に勉強と教えていると校長先生は胸を張った。勉強ばかりが能ではないというのだろう。
 校訓は「団結友愛、互恵互助」、第二に中日友好に貢献できる人材を育てるのだという。
 坂道を登りくだりしてさすがに足に張りが出た。下山手通の「ナイル」という店で休憩した。この店のマスターは富田学習塾の元生徒だったそうだ。富田先生が本日の総括をしているところをスケッチした。 
 神戸に生まれ育った人間でも知らない場所が余りにも多い。収穫の多い神戸めぐりだった。(了)


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コウノトリ

2008-06-19 13:17:39 | 一枚の写真
写真を見れば、言うことはあるまい。
コウノトリ郷公園に行った際撮った写真だそうです。






撮影 M.H.


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ガザ二ア〈スケッチ&コメント)

2008-06-18 17:09:52 | スケッチ


ガザ二ア

江嵜企画代表・Ken



 神戸三宮に夕方で出かけたついでに、フラワーショップ「潤」に立ち寄ったら大きなお椀のよなケースに花をつけた小鉢が詰まっていた。値札をみたら500円である。
 これは安いと思ったが、小鉢の中には峠を越した花もまじっていた。
元気そうな花がはいった小鉢だけ抜いてカウンターに持参したらプラスチックの大鉢全体で500円だという。止む無く丸ごと買って帰宅した。
 店で花の名前を聞いてメモに書いた。不覚にもそのメモがみつからない。名前を途中まで覚えていたはずが、家に帰るとどうしても出てこない。
 今朝あらためて店に電話して名前を聞いた。ガザ二アだという。早速いつものようにヤフーで検索した。ところが出てこない。それなら広辞苑でと、ガザ二アを引いて見たがなかった。
 花の色はエンジ色が多い。黄色も葡萄色もある。
 もしご存知の方がおられたら花の謂れが知りたい。
 教えていただければ誠にありがたい。(了)

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