ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

ひずみが出きると地震が起きる?:原油相場-

2005-02-26 07:50:37 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 雑誌Newtonニュートン3月号に、
名古屋大学大学院、鷺谷威助教授は、
「神戸-新潟ひずみ集中帯」では、周囲に
比べて数倍のひずみが集中している。

 ひずみが蓄積された大地が耐え切れ
なくなって破壊される結果地震が発生
する。それが相次いでこの地域に発生
している断層地震であると説明している。

 ひずみとは物理学では、物体に外力が
加わったときに、その部分だけ沈んだり、
膨れたりして、全体として正しい形が
失われることであると説明している。

 病気もこれと同じで、からだのどこかにひずみが
出来るとつぎつぎ内臓を引っ張りそれが病気を
引き起こすことが知られている。

 経済の世界では現在発生しているひずみは
異常な量と早さで進行している中国買いによる
ひずみによってもたらされている。

 中国が突出して物を買うものだから、特に、
原油に代表される資源について、いま、
地球規模でひずみが蓄積されていると
考えることが出来る。

 中国買いは当面収まりそうにないから
これから先しばらくは世界経済も中国の
ひずみとだましだまし手に手を携えながら
お付き合いしていかざるを得ないだろう。

 日本の鉄鋼メーカーは鉄鋼原料の
鉄鉱石を1年前の値段の7割増しで契約した。
石炭は2.2倍である。こともなげに7割高とか
2.2倍という数字が飛び交うようになったこと
自体異常であるといわれている。

 米国時間、2月24日、サウジアラビア石油相、
Ali Naimi氏は、「現在のファンダメンタルズから
見て、2005年の石油の値段はバレル40から50ドルの
間で安定するだろう」とCBCテレビのインタービューで
答えたと報じられた。

 具体的な石油の値段を公の場でサウジの石油相が
語るのは異例だといわれている。それだけ石油需要の
先行きに産油国が確信を持っている証拠であるとマーケットも
自信を深めたようだ。

 中国政府は、2005年1月の中国の石油輸入が
前年比24%減の日量184万バレルと発表した。
ところが石油精製業界では日量570万バレルと
過去2番目に高い稼働率を続けていると発表した。

 1月輸入は55ドルから40ドルへの急落の過程での
様子見期間の影響との見方が多い。しかも中国の1月の
輸入は数量では24%減ったが、金額では2%しか
減っていない。

 石油の値段は2003年に一端はバレル10ドル
近くまで暴落したが、地政学的リスクによる供給不足を
材料に04年10月に55ドルまで暴騰した。

 そのあと55ドルから40ドル寸前まで暴落したが、
一呼吸入れて再び51ドルまで戻して来た。
産油国が石油需要の先行きを楽観していると見抜いた
投機家の読み勝ちであろう。
 
 ところで自分自身のからだのひずみをいざ知ると
なるとなかなかむつかしい。しかし、他人のひずみは
簡単に見ることが出来る。

 自分の前を行くひとの後姿を注意して眺めて見ると
からだが右か左かどちらかにゆがんでいることに
気づくから怖い。

 からだのひずみは悪い臓器がからだを引っ張る
ことから生まれるように、中国の異常な需要が
世界経済というからだ全体にゆがみ・ひずみを
生み出していると考えることが出来るかもしれない。
 
 冒頭述べた神戸-新潟ひずみ集中帯では、
1891年の濃尾地震、1948年の福井地震、
1995年の阪神淡路大地震、2004年末の
新潟中越地震含めてマグニチュード7クラスの
地震が多発している。
 
 いずれにしろ、中国でのひずみが解消されない限り、
異常な資源の高値が続く世界経済の不健康な
状態は当面解消されないだろう。

 半永久的につづく可能性があるコスト高を吸収
出来る魅力ある商品を適地適者に提供出来るか否かが
21世紀生き残りのカギとなりそうだ。(了)

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水鳥の羽音に驚く:NY株式市場ー

2005-02-24 13:15:15 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 相場の世界もしょせんは人間様が参加する
ゲームであり、心理的要素に大きく左右される。

 水鳥の羽音に驚くという言葉があるが昨日の
NY株式相場にも言葉ぴったりの動きを見せた。

 その証拠に、ドル安が一服し、原油相場が
小幅反落したこと、FOMCの2月会合の公表議事録に
サプライズなしとわかると、けろっとして、
マーケットに安心感が広まったようだ。
NYダウは下げた分の1/3戻しの60ポイント上げて
取引を終了した。

 ドル安の材料に使われたのが、韓国が米ドルを
取り崩して他の通貨や金などへ振り向けるという話で
あった。

 米財務省の調べによれば、2004年末時点で、
ドル建て資産残高は、日本は7,118億ドルが
ダントツの1位、ついで中国1,938億ドル、
英国1,637億ドル、カリブ海諸国地域694億ドル
と来て、5番目が韓国の690億ドルとなっている。

 韓国の外貨保有高は2,000億ドルといわれているが、
その内の690億ドルを徐々にドルから他の通貨ないしは
金などにシフトすると韓国政府は1年前に発表していた
こともわかった。

 中国がユーロや金へ資産を分散するという話も以前から
ある。人民元切り上げのニュースにも異常なほど神経質なのも
人民元切り上げ即ドル安との連想ゲームに使われ易いからだ。

 日本は米国に首根っ子をしっかりと抑えられているから
ドル資産を米国から引き上げる話はいまのところないと
米国も安心している。しかし、中国は当てにならない。
いつ火種が再燃するかしれたものではない。

 米国の双子の赤字が一朝一夕に改善しないことが
はっきりしているから、ことあるごとに、今回の韓国の
ような話は、ドル相場を下げたいときには、投機家は
「撒き餌」として、これからも、しばしば利用するであろう。

 昨日のNY株価の1/3戻しには、FOMCの議事録が
果した役割の方が多いようだ。

 NY株式市場はこのところインフレ過敏症になっている。
過敏症も米国はからだの中に双子の赤字という爆弾を
抱えている症状のひとつである蕁麻疹のようなものだろう。

 インフレ懸念即利上げ加速観測が後退した背景には、
2月のFOMCの議事録の中で、①米国の金利は余りにも
低過ぎた、②追加利上げはその時々の状況次第である
との文言を見つけて「サプライズなし」とマーケットは
評価したことが挙げられる。

 同じ日発表された、1月の消費者物価指数が、
予測の0.2%増に対し0.1%増、食料とエエルギーを除いた
コア指数が12月横並びの0.2%増にとどまったことも
インフレ懸念を鎮める効果があったようだ。

 昨日の株安では、1月のコアの卸売物価指数が
0.8%増と発表されたこともインフレ懸念材料に
使われたが消費者物価指数の発表で薄められた
のであろう。

 原油相場が4月先物WTI(軽質油)相場がバレル
25セント下げたこともつかの間の安心感を生んだようだ。

 米国の双子の赤字のひとつである貿易赤字は
もともと米国が海外から大量に買物をした
結果である。米国民が食べ過ぎてくれから
世界の台所が回っていることも忘れてはなるまい。

 双子のいまひとつの赤字の財政赤字の方も
特に9:11テロ事件以降加速化した国防費用が
増加した結果である。こちらの方は先日発表された
2005年の予算案でも減らす気配は全くない。

 米国の「出血」は、日本7,100億ドル、中国1,900億ドルに
代表される「輸血」によって相殺されている。食べ過ぎは健康に
一番よくないが、米国が食べ過ぎを改めるかどうか期待できない
であろう。米国は病気であると思えば腹もたつまい。

 為替にしろ、株式市場にしろ投機家はタイミング巧みに
病人である米国という国の弱点をついてはそれを
商売にしながら必死に生きているハゲタカやハイエナ
のような存在だと割り切ることが基本であろう。

 そんな米国におんぶに、だっこ、おまけにキスまで
してもらって、おだてられて、きわどいバランスの上に
立っているヤジロベイのような日本という国の現実も
しっかりと受け止めておく必要がありそうだ。

 水鳥の羽音に驚くNY株式市場。
株式相場に限った話ではない。
自分のリスクは自分で守る時代が
現実味を帯びてきたようだ。(了)
 

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インフレ懸念台頭、NY株大幅安ー

2005-02-23 10:48:57 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 NY原油4月先物相場が抵抗線のバレル50ドルを
あっさり突破したこと、NY為替相場ではドルが対ユーロで
1%、対円で1.3%それぞれ下げたことから、インフレ懸念が
一気に台頭、金利上昇期待からNY株式市場は
174ポイント1.6%大幅値下がりした。

 原油(WTI)相場は、OPEC総裁が、中国およびアジアでの
原油需要が第2四半期も堅調に推移すれば、減産の必要は
ないと発言、3月16日イランで開催予定のOPEC総会で
原油減産見送りを示唆したことが買い材料に使われた。

 ドル売りは、韓国中央銀行が、ドル価値の目減りを回避するために、
ドル以外の通貨のウエートを高めるとのレポートを発表したことが
材料に使われた。

 米インフレ懸念は、先週末発表された、1月の米生産者
物価指数(食料エネルギー除く)が0.8%上昇したことで
既に指摘されていたが、原油相場が50ドルを突破したことで
文字通り火に油を注いだ恰好になったようだ。

 原油相場の上昇はもともとドル安が背景にある。ドル安での
目減りを防ぐためにドル建て価格を産油国は引き上げる必要に
迫られるからだ。

 金相場がオンス6.90ドル値上りし、435.80ドルで取引を
終了したのもドル安の目減りを防ぐため避けて通れない
当然の道筋と見られている。

 米FRBは米資産からの逃避を利上げにより食い止めようと
米金融当局が、利上げスタンスを鮮明に出してくれば、
現在2.5%の短期目標金利を3%。3.5%、4.0%への
引き上げを余儀なくされるとの思惑から株が売られたようだ。

 原油相場が上げてうけにいっていたExxon Movil株も
2%下げた。米諮問委員会から痛み止め薬の市場復帰の
お墨つきを先週もらった薬品メーカーMerck株も早速
4.3%値下がりした。

 米経済雑誌Business Week最新2月28日号によれば、
年間利益4兆5,000億円の世界最大の薬品メーカー、
Phizer社がいよいよ大リストラに入るだろうと警告している。

 ドル安は、年初めには米国の双子の赤字を材料に
1ドル=101円、1ユーロ=1.39ドルまで進んでいた。
それがG7での人民元切り上げ材料後退とユーロ高
是正の流れで小休止していた。

 原油相場も供給不安を煽ってバレル55ドルまで
買いあがり、一転40ドルまで売り浴びせたあと、
2ケ月かけて上げたり下げたりしながら50ドルを
めざして回復してきていた。

 WTI(軽質油)相場は上げてもドバイ原油(中・重質油)
は比較的低位で落ちついていたがここへ来て、
ドバイ原油の東京原油スポット相場が過去最高を
突破しようとしている動きは見過ごせない。

 ドル安問題も韓国からの情報を一材料に動いたが、
底流に流れるドル資産離れ、ドルからユーロや
金へのシフトが背景にあることがはっきりしている。

 日本の鉄鋼メーカーが鉄鉱石の70%値上げを
受け入れたニュースも原油同様、中国のとどまる
ところをしらない爆発的需要増がもたらした
結果である。

 ドル安も原油高も急激な動きは誰も喜んで
いないだろうからいずれ落ちつきを取り戻すであろう。
しかし、ドル安への大きな流れが続く限り、
好むと好まざるとにかかわらず、インフレの足音は
我々日本人の足元にも忍び寄って来ているのであろう。

 インフレ懸念台頭、NY株大幅安。
やれライブドアやれ日本放送と日本では話題はつきないが、
世界のマスコミはどこも取り上げていない。しょせん
彼ら自身の問題であるからだろう。

 ひとりひとりの日本人にはそんな話を酒の肴にしている
ゆとりがないことだけははっきりしているのではなかろうか。(了)

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病院抜け出し

2005-02-22 16:59:50 | スケッチ
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)



喫茶「いけだ」に、今朝8時過ぎにスキー帽、
皮ジャンパーの一人の男が来店した。
 
  マスターとの会話を黙って聞いているとあらまし
こんな調子である。>
 
  Yさんだということはあとでわかった。話しぶりから
「いけだ」のマスターとはかなり前からの馴染み客で
あるようだ。

 Yさんの病名は肝硬変。本人の話では腹が
ぱんぱんに膨らんでいるそうだ。

 「わしがここに来なんようになったら死んだと
思うてくれ」という話や横顔をちらった見ただけでは
はっきりしないが、素人目にもYさんの顔が土色で
むくんでいることがはっきりわかるほどだから
相当悪いと想像できる。

 病院の看護婦はYさんが病院抜け出しの常習犯で
あることは承知のようだ。
 
 今朝も看護婦に呼びとめられたが、
「新聞買いに行くんや」というと
『新聞買うのに長い時間かかるんやなあ』と
言いいながら今朝も外出を黙認してくれたようだ。

 薄い食パン一枚、冷たいミルクの朝食。
あんなもん、毎日毎日食えるかいなというのが
Yさんの言い分のようだ。

 「Yさん、早よう病院へ帰えらなあかんやないか」
とマスターが水をむけたら、「朝は外来が忙しい。
わしらの診察は午後やねん」と落ちついたものだ。

 毎日、点滴と食事療法。病院では4人部屋で
禁煙が建前の病院で4人全員が看護婦の目を
盗んでタバコを部屋の中で吸っているそうだ。

 「こないだ、病院の中庭の噴水の蔭で酒を
ひっかけていたら、ポンと肩をたたかれた。
誰やと思って振り向くと髪の長い女が立っていた。」
とYさんの話しである。実はその女性は病院の
看護婦さんでベッドから抜け出したYさんを
連れ戻しに来たらしいという。

 「いけだ」のマスターの話ではYさんのほかにも
病院一時抜け出し、小休止の店の客が最近増えているそうだ。
殺伐とした日々の病院生活からいっときの安らぎを
近くの喫茶店にも求めるのだろうか。

 それとも病院も一部だろうがその手の患者の
行動には経費節減で手が回り切らず、ついつい、
見て見ぬ振りをしているのだろうか。

 以前白内障で兵庫県立N病院に入院していたとき、
同室の患者が近くの銭湯へ行ってきたとにこにこ
して話していた姿を思い出した。

 患者も患者である。肝硬変でもタバコを吸う。酒は飲む。
どうせ死ぬんやからほっといてくれとYさんも言う。

 ところで脳梗塞で入院していた先日のHさんは
看護婦を殴ったということで先日強制退院させられたと
聞いた。学校の先生も命懸けだが、看護婦さんも
いよいよ命懸けの時代になって来たのだろうか。

 赤字の病院が阪神間でも増えているそうだ。
病院の経営が日々危なくなってきているという話も
よく聞く。そのせいでもあるまいが、まともなメス捌きも
出来ない外科医も増えてきたらしい。

 Yさんによれば、70歳を過ぎるとがたっと体力が落ちたと
いう。神戸も震災後10年たった。街に老人の姿がやたら目に
つくようになった。ひとひとりひとりが老け込むのも
困るが街全体、日本という国全体が老け込むのが一番
心配だ。

 先日、JR住吉駅ホームで快速電車を待っていたら
女客の横に夫婦とおぼしき老人が並んだところを
スケッチした。後姿をみていると二人でどこへ
出かけるのだろうかとふと心配になった。

 少子化も問題であるが老人がこうも急激に増える
姿を見せつけられると、目先のことばかり追いかけて
そ知らぬ顔の日本の政治家の生き様の方がむしろ
心配で心穏やかでない。(了)

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薬品株上昇、投資家の痛み取る:NY株式市場ー

2005-02-21 08:10:26 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 2月18日、NYダウは、株式市場が一番嫌う、
インフレ懸念データを米政府が発表したあと、
朝方から冴えない展開を続けていた。

 ところが、米政府諮問委員会のFDAが
3日間の審議のあと、CelebrexやVioxxなど
Cox-2抑制剤痛み止め薬の市販再開を
認める勧告を決めたと伝えられるや
Pfizer株、Mdrck株が大幅反発、
NYダウは前日対比30ポイント上昇して
取引を終了した。

 痛み止め薬が投資家の痛みを和らげた
恰好だと2月18日のWSJ
(ウオールストリートジャーナル)電子版は
皮肉たっぷりに報道した。

 この日NY原油(WTI)先物相場が、79セント上げ
バレル49.01ドルで取引されたが、原油高はインフレ
要因として株式市場には警戒材料である。

 インフレ材料としては、今年1月の米製造業物価
指数が0.3%上昇したこと、食料とエネルギーを除いた
コア指数では0.8%上昇したとの発表があった。

 インフレ材料を株式市場が嫌うのは米FRBの
利上げスタンスを確固たるものに力をかすためである。

 一連のインフレ懸念材料を吹き飛ばしたのが
PfizerとMerck株の値上りであった。

 痛み止め薬、CelebrexとBextraを製造する
Pfizer株は6.9%、同じくVioxxを製造する
Merck株は13%値上りしたことがNYダウ
引き上げに大きく貢献した。

 Merck社は、同社のVioxxが臨床試験で
心臓疾患に副作用があるとされ昨年9月から
市販を取りやめていた。
 
 今年に入りPhizer社の痛み止め薬の
CelebrexとBextraにも類似の副作用が
あることが発表されたあとPfizer株は
急落、NYダウを大幅に下げた経緯があった。

 今回の勧告では、類似の痛み止め薬で
心臓疾患に問題がある場合、その旨
ラベルに表示するよう製造業社に
勧告している。

 さらに、今回勧告した委員会メンバーの
内訳が賛成17反対15と極めて僅差で
あったことから今後になお不透明な
要素を残しており、先行きには予断を許さ
ないだろうとWSJ紙は伝えている。

 同紙によれば欧州ではこの種の痛み止め薬は、
出来るだけ使わないことにするか、使う場合でも
ごく限られた期間とするよう薦めており、使用の際でも
患者の承諾を義務付けているという。

 北朝鮮の金正日失脚でNY証券取所見学との
うわさがきっかけで先日もNY市場は値上りした。

 今回は微妙な僅差の判定結果で痛み止め薬
市販復活を材料にしてのNY株価反発である。

 日本ではNY株高を歓迎する向きは多い。
しかし、NYダウがなぜ上げたのか、
なぜ下げたのか。市場関係者が何を材料にして
上げたり、下げたりしているかを注意して見て
おかないと結果ひどい目にあうのは自分自身だと
いうことになりかねない。

 薬には副作用があることは決まりきった話である。
痛み止めには効果があっても心臓疾患にはマイナスに
働くことを今回の株式騒動がいみじくも教えている。

 痛み止め薬を飲んで心臓麻痺を起こせば
縁起でもないが即ご臨終である。

 株式市場では一寸先は闇と言われる。
むやみに恐れることもリスクであるが、
先週末のNY市場での薬品株上昇が、
投資家の一時的な痛み止めに終わる
リスクも頭の片隅に置いておく必要が
ありそうだ。(了)

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春秋山荘

2005-02-20 14:41:56 | スケッチ
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)



JR山科駅から北に向かって
緩やかな坂道を約15分歩くと毘沙門堂がある。

 毘沙門堂参道を左に曲がると、
「春秋山荘あと300メートル」という立て札が
立っている。

 道なりに歩くと、道左を流れるせせらぎの音が
爽やかに聞える。道右は孟宗竹のはやしが続く。

自然の懐にいだかれて心地いい気分に浸りながら
歩いていると、すぐ目の前に葦ぶきの民家が現れる。
そこが「春秋山荘」である。

 開店3周年を記念して3月10日までと
期間限定ながら@1,200円にしてくれると
店主からインターネットでメールが
はいったので早速出かけた。

 たまたまこの日は毘沙門堂すぐ手前
にある日本画家、猪熊佳子先生のアトリエで
絵の稽古があって、教室の時間前の
ひとときを蕎麦膳とヘルシーメニューを
おいしくいただいたあと前庭をスケッチした。

 店が用意したパンフレットによれば、
今の建物は、20年以上前に、店主が
滋賀県伊香郡にあった民家を移築
したのだという。

 2月半ばを過ぎても部屋はストーブを
いれていても結構冷える。この店は
冬は寒く、夏は暑い、自然のままを
味わって欲しいとむしろ自然のたたずまいを
「売り」にしているところがなかなかいい。

 山科はあの赤穂47士で名をはせた
大石内蔵助が蟄居していた場所でもある。

 「春秋山荘」から山沿いの道はそのまま
南禅寺まで通じており、訪れる人も多いようだ。
内蔵助もこの道を足しげく京都へ通い、
「その時」を待ったのだろう。

 春は桜、秋は紅葉が見事で、夏は
川面にはほたるが乱舞すると以前
猪熊佳子先生からも聞いた。(了)
 

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米利上げ懸念からNYダウ下げるー

2005-02-18 08:44:54 | スケッチ
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 米国では、日本と違い、株式相場の上がり
下がりに国民は敏感である。それと同時に、
米国の景気の先行きに対する政策当局の見方が
株価に素直に反映されることも多い。

 グリーンスパンFRB議長もそうであるが、
米国の政府関係者は、その当たりの事情を
よくわきまえた上で、株式市場との対話を巧みに
利用しながら政策運営に当たっている姿勢が
日本と比べて日米の違いとして際立っている。

 日本という国は一度決めるとそれを変更する
ことを極端に嫌がる傾向が強い。時代の流れの
変化に対しても同じである。
 
 時代が日々変化しているにもかかわらず
日本人はそれを見て見ぬ振りをする傾向がつよい。
そのため、多くの場合、対応が後手後手となり、
例えば大きな災害に対しても後の祭りとなることが
日本ではしばしば起こる。

 2月17日のNYダウは、米FRB(連邦制度理事会)
グリーンスパン議長の2日目の議会証言を受けて、
利上げ懸念が強まり80ポイント近く値下がりした。

 NY株式市場は、3月予定のFOMC(公開市場委員会)
の0.25%利上げはおり込んでいたが、次ぎの6月の
FOMCでは利上げ見送りかどうかで50:50で
意見が分かれていた。

 ところが今回のグリーンスパン議長の米議会証言で
6月利上げを予測する市場関係者が一気に90%に
増加、株式市場で悲観論が広まったためと市場関係者は
分析している。

 米国はインフレ懸念に敏感に反応する傾向が強い。
昨日のグリーンスパン証言の中でも雇用が改善して
きていることと輸入物価が上昇していることが指摘された。

 グリーンスパン証言では、2002年後半から始まった
ドル安が輸入物価上昇を早めたとの見解を極力抑えた
表現でまとめている。

 ただその一方で、ドル安を警戒して、他国が米国向けの
価格を今までのように抑える我慢にも限界があると
議会証言のなかで指摘して、ドル安が結果的には、
米国のインフレを助けることに注意を喚起することを
忘れていない。

 グリーンスパン議長は米国の景気は順調に回復しているが
米国の生産性が鈍化していることを指摘して、生産性の低下は
企業のコストアップを消費者に価格転嫁する可能性につながると
指摘して潜在的にインフレを招くと警戒している。

 米労働省が同日、2月12日末までの週間米失業
保険申請件数が、予測の12,000人増に対して
2,000人減と逆に改善したと発表した。

 この雇用改善のニュースが、グリーンスパン議長の
米国景気は堅調に推移しているとの証言を裏付け、
米株式市場が、必要以上にグリーンスパン発言に
敏感に反応して、利上げ懸念を呼び、株下落へ
走らせた可能性が高い。

 米国は矢継ぎ早に過去6回のFOMCの会合で
各0.25%利上げし、現在短期の目標金利である
FFレートは2.5%0となっている。

 ここで3月0.25%、6月さらに0.25%上げが
実現すると年3.0%が実現する。公定歩合も
それに伴ない4.0%まで上昇する。

 利上げ継続は当然景気にもマイナスにはたらく。
にもかかわらず、景気への影響には目をつむり、
利上げ路線を急ぐグリーンスパンの姿勢に
目を離すことは出来ない。

 それに引き換え、日本は4月1日のペイオフ解禁を
控えて金融政策を変更しないと昨日日銀総裁は
記者会見で発表した。

 日本の国民は、暴動も起こさず、ほぼ10年間、
ゼロ金利で我慢を続けている。

 米国は利上げ路線をより鮮明にしてきた。

 変えることを極端に嫌がる日本。金利面でも
日本という国のいびつな姿に、どうして、国民も政治家も
敢えて見て見ぬ振りを続けるのだろうか。(了) 



Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)

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女性の後ろ姿

2005-02-17 16:59:37 | スケッチ
Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)



 夜目、遠目、傘の内と美人姿を表現するが
女性の後姿は絵心をそそられる画材の
一つである。
 大阪駅で新快速が出た直後にホームに上がったら
お気に入りの一人の女性の後姿が目に飛び込んできた。
 新快速が出たあとで、快速電車がその5分後にホームに
入ってくる。
 お目当ての被写体には一瞬たりとも気が抜けない。
次々と電車待ちの客が列を作るからだ。
 スケッチ心を刺激されたのは、さりげなく肩に回した
チェックのマフラーが良かったこと。
 それとその女性のすっくと立って電車待ちする姿勢に
最近なかなかお目にかかれない、心地よい清潔感を
感じたからにほかならない。
 車内では、お昼時間でも空席はなかった。
仲間と談笑しながらつり革につかまっている客が
結構多い。
 マスクをつけて正面を見据えているような
乗客が目にはいった。
 今年は、花粉症で悩んでいる人が多いと聞くが、
いままさにインフルエンザシーズンでもある。
 その割には、この車両では、マスクの乗客が
少ないのは喜ぶべきか。
 神戸元町まで足を延ばした。
 お目当ては、2月16日から始まった、
大丸ミユージアムKOBEでの、生誕110年を記念
しての、小倉遊亀展である。
 時間帯にもよるがほとんどがご婦人、
それも熟年の客がほとんどを占めていた。
 日本画家、小倉遊亀は、85歳で女性として
史上3人目の文化勲章を受賞、100歳を
過ぎてなお絵筆をとり105歳でなくなった。
 女性の後姿の絵を展覧会場でたまたま
一枚見つけた。
 年齢を感じさせない躍動感溢れる
二人裸婦像であった。(了) 

 

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休むも相場:株式投資ー

2005-02-16 05:24:23 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 相場の世界には「休むも相場」という格言がある。

 売りと買いが経糸と横糸となって相場という織物は
成り立っているが、しょせん人間様、つまり生き物の
やることだから、そこには必ず疲れというものが
自然現象として起こる。

 病気のほとんどが疲れから起こるのだと専門の
医者から昔、聞いたことがある。

 相場も同じである。
どんなに生きのいい銘柄でも疲れは出る。相場に
疲れが出るといくらけしかけても、たたいても、
つついても走らない。

 ある銘柄の動きをつぶさに観察していると、見るからに
疲れているなと思うときがよくある。そういうときは
その銘柄が休みたがっているのだと心得て
決して深追いしないことだ。

 相場のことは相場に聞けという格言がある。
自分のからだのことは自分が一番よくわかっていると
言い替えてもいい。下手な治療を受けるより即寝る方が
よほど理にかなっているということと同じである。

 一般論であるが、最近の医者は素人目にも
肺炎とわかる症状で患者がゲロゲロせき込んでいるにも
かかわらず、ガウン1枚のままで患者おかまいなしに、
矢継ぎ早の検査をする。

 株式市場も似たようなケースが多い。
なんでもデータである。
万事に理屈から入ろうとする。

 患者の方はまな板の上の鯉だから、
データ-をならべられて、しのごの、しのごのと
説明を受けると、素人の悲しさ、分かるはずが
ないのに、分かったような気にさせられるから怖い。

 相場の専門用語で「買い残」が増えているという
言葉がある。
 
 「買い残」と「買い疲れ」とは同義語ではない。
しかし、「買い残」が増加していることは
「食べ過ぎ」のことであり、食べ過ぎは
病気に一番よくないことだけは
はっきりしている。

 病気の世界では一病息災という言葉がある。
無病で一度も病気にかかったことがないひとほど
早死にすることが多いが
相場の世界でも似たようなことがよく起こる。

 なにか一つでも懸念材料が存在していた方が
相場が長期間堅調を持続するケースがよくある。
万人がそろって強気なったときが一番危ない。

 地震が来る来るといわれているときの方がむしろ
安全である。神戸には地震が来ないと思い込んだ時に
ドーンとやられた。

 相場の世界でも万人が強気一辺倒になった時に
限って相場は大きく崩れる。休みをとり休みを適宜
入れることによって、一病息災の智慧が生かされる。
 
 相場も同じである。将来性も含め、どこから見ても
遜色ないように見える銘柄でも買い過ぎれば疲れが出る。
その反対に、問題山積を材料に売りたたかれつづけてきた
銘柄でも売られ過ぎると売り疲れが出る。
 
 休むも相場。これははるか400年近く前の
米相場時代に生まれた格言の一つである。

 日本人は株嫌いである。その大嫌いな株に
日本人が揃って株式投資に参加し始めたら相場の
終焉が近いと見ておいてまず間違いなかろう。

 データも大事であるが、あまりにもデータ万能の
時代の今、「休むも相場」の格言の意味を改めて
噛み締めてみることも無駄でないかもしれない。(了)

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自給率の余りの低さの危うさー

2005-02-14 11:02:40 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 2月12日、西宮神社会館での講演会で
名城大学非常勤講師南波壮八先生の話を聞いた。

 タイトルは「私たちの生活と船」であったが、
日本という国が大部分の物資を海外に依存し、
重量ベースでみれば、その輸出入貨物の
99.7%は船舶によって行われている事実を
改めて教えられた。

 金額ベースではさすがに航空貨物の比率が
約30%となるが、それでも70%近くが船舶に
依存している。

 船舶が我々日本人の生活にいかに密接不可分に
関わっているかの証拠である。四面環海の日本は
海の恩恵を受け、船舶輸送というエネルギー効率の
極めて高い輸送手段で生き延びてきたとしても
過言でない。

 資源に恵まれない日本という国が、海に恵まれた
環境のお蔭で、結果として、日本の食料、エネルギー
その他の諸々の資材物品の海外依存率を
皮肉にも高くしたかもしれない。

 日本船主協会統計資料によると、
平成13年の海外依存率は、
石炭(97.9%)、
原油(99.7%)、
天然ガス(96.9%)、
鉄鉱石(100.0%)、
羊毛(100.0%)、
綿花(100.0%)、
大豆(94.7%)、
小麦(88.8%)、
塩(84.6%)である。

 1973年の第1次オイルショツクで原油の値段は1バレル
2ドルだったのが一挙に12.5ドルまで急騰した。

 1978年の第2次オイルシヨックでは原油の値段は
バレル12ドルが30ドルまではね上がった。

 2004年末には一時バレル55ドル強まで暴騰したが
現在45ドル前後で推移しているが、高値圏である
ことには変わりない。

 ドルが安くなったからドル建てで稼いでいる産油国は
ドル安のためどうしても原油のドル建て価格を上げざるを
得ないとおもうのは自然である。

 しかし幸いなるかな、こと輸入物価に関して言えば、
日本人の痛みの違いは1973年当時と現在とでは比較に
ならない。

 それは当時の為替レートが1ドル=300円台であったが、
現在は1ドル=105円であるにすぎない。量的不安が解消
した面も大きいが、その後円が高くなった(ドルが安くなった)
お蔭でドルベースでの値上りが円ベースでは1/3に
抑えられている要素が大きい。

 しかし、現在安定している為替レートが円高(ドル安)から
円安(ドル高)に転換すると一転して日本という国は
狂乱物価の坩堝にほりこまれる危うさをつねに内包している。
円高が危機意識をカバーしているにすぎない。

 日本人は当たり前のように毎日豆腐を食べているが
豆腐の原料は大豆である。その大豆の95%近くが
海外に依存していることを日常ほとんど意識していない。
塩にいたってはまさかの85%が海外に依存していると
気付いている日本人はほとんどいないだろう。

 食料もさることながらエネルギー源の海外依存率
ほぼ100%は異常である。60数年前日本は
太平洋戦争に突入したが原油を断たれるかも
しれないとの危機感が背景にあったことは
十分想像される。

 中国が日本近海に潜水艦を徘徊させているのも、
中国が将来迫り来る深刻なエネルギー不足危機を肌身に
感じて国を上げて命懸けでエネルギー源を探索している
からであろう。

 日本の近海を1.500~2.000メートル掘れば豊富な
メタンガスが埋蔵されているとの話を昨日の
講演会でも聞いた。

 原油は万能ではない。LPG(液化天然ガス)も
あるが代替エネルギー元としてメタンガスは
日本にとつて有力な候補といわれている。

 英国が老大国から名実ともに発言権をもった
国に蘇った裏にはサッチャーイズムの浸透も
あるが、北海油田の発見が英国を助けている
ことは明かである。

 その英国でさえ石油から代替エネルギー問題に
真剣に取り組み始めたと伝えられる。

 その背景には中国、インドでの尋常でない
エネルギー不足が及ぼす深刻な事態が自分の
足元に迫ってきているという危機感が英国人に
共有されつつあるからであろう。

 日本ではエネルギー危機に対する感覚が
あまりにも希薄である。その一方で、値段を
下げれば物が売れると思い込んでいる
経営者が日本には相変わらず存在している。

 値段を下げろと叱咤する上司はいても値段を
上げてでも、魅力ある製品、商品を作れと部下を
叱る上司はいないのか。

 優れた技術開発力こそ日本の命である。
円高・ドル安を武器に使い、世界の資源を
むさぼり食って日本は今までは成長を謳歌してきた。
このような幸運が永遠に続く道理がないであろう。

 自給率の余りの低さに危うさを感じる。(了)

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