柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀にはホスピタリティが欠かせない

2017年08月06日 | 葬儀の世界
ホスピタリティ・・・・
この学びをすればするほど
昔の葬儀の仕事をしていた頃を思い出します。
でもその時はホスピタリティなどと、知りませんでした。

パートのおばさんが葬儀社の立上を任され
何とか葬儀をやってこれたのは、ホスピタリティの考えだったのです。

家族を亡くして、悲しくて、どうしたらいいかわからなくて
でも、故人のためにはきちんと送りたいし
今後の生活も心配だし、
お金のことも気がかりだし・・・・

そんな思いのご遺族と葬儀をしていく中で
葬儀の施行をすることだけではない気がしていました。

ご遺族は心、感情を持った人たちです。
悲しい中にもこの人達を幸せにする瞬間が作れないか?

ご遺族は「こうして欲しい」などという訳ではありません。
故人、ご遺族の話を聞く中で、私たちは考えたのです。
「こうしたら、喜んでいただけるのではないか?」と

こちらの推測ですが
提案をすることを怖がりませんでした。



何もしなくていい・・・・そう言い続けたご主人
打合せをする中で、玄関に奥様の帽子がありました。

話を聞くと「庭いじりでいつもかぶっていた帽子」とわかりました。
草花を育てるというより、毎年シクラメンの鉢を買っては、育てていたそうです。

奥様の最期の日のために帽子をお借りしました。
式場の一角にシクラメンの鉢をたくさん置いて、真ん中に奥様の写真と帽子を置きました。
式場に来られたご主人は、黙ってその前に佇みやがて写真を撮り続けました。

何もしないで、と言われたご主人ですが
大げさではなく、普通の花の飾りのように
奥様の面影を感じていただけたら、ご主人が少し幸せになるかも・・・

ご主人の様子から「これをしてよかった」と感じました。
その時の私たちはご主人と同様に幸せを感じていたのです。

葬儀の場に「幸せ」という表現はふさわしくないかもしれませんが
思いもしなかったことに心が動いた、良かった、という感覚です。

それを、私はスタッフ全員に伝え、葬儀責任者として皆の提案と協力を称えました。

その当時は、スタッフが「どうしたら喜んでいただけるか」を常に考え
会社としてそれを支援しました。

後で知ったディズニーランド、リッツカールトンの話に
私は自社の中にもその精神があった、と確信したのです。

まだまだ未成熟なホスピタリティでしたが
確実にお客様の評価はよく
社員は自ら育っていきました。

今でもその頃の社員と葬儀力は私の自慢です。
もう今はない昔の話ですが・・・


ホスピタリティ=接遇と思っていませんか?
とんでもありません。

ホスピタリティはお客様に喜びを与え
社員にお客様のために努力した喜びを与えます
その結果として、社員にやる気を起こさせ
お客様満足度を上げ、依頼を増加し収益をあげます

会社は社員のモチベーションを維持するよう
社員と、社会に貢献をし
社員の自慢できる良い会社を作ります。

社会貢献できる会社は誠実な信用できる会社となり
社会から信頼を得ます。


何とかこれをお伝えしたいと講演をします。




◆エンディング産業展にて講演◆
今年もエンディング産業展にて講演をさせていただきます。
葬儀社の次世代経営を支えるホスピタリティ・サービスとは
日時 2017/08/24(木)12:30~13:30
会場 エンディング産業展 東京ビッグサイト東5ホール
費用 受講無料
【エンディング産業展ホームページ】
http://www.ifcx.jp/
【セミナー詳細】
https://drive.google.com/…/0B9UVOUd7vqZVZ0ZNNTA3SVdVQ…/view…
【申し込み】
http://www.ifcx.jp/seminar/
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