変換

人間というものは実に賢く優れたもので、宇宙に於いても稀なる存在である。
神にも匹敵し、亦、神ともなり得る才能を持つものである。
宝石でも原石は冴えないもので、見落としてしまうほど普通にしての見かけであるが、
注意して見れば何やら輝きを放っているものである。
大成を為す者というのは長い時を経て成り端的には無い。

宝石になる原石を見極めたものは、やがて研ぎ澄まされていくことを知り、
あらゆる頂点にたどり着くことを覚る。それは、未だもどかしくある自分たちには大いに脅威となることを浅はかにも思う。
それは、敵対するものという、動物的感覚で生きている情けの無い感情であるための浅ましさから来るものである。
考えられるものではあるものの精神的向上の途上にあるものは、至らずにして誤った思いをする。
それが浅ましさである。情というものの発達が遅れているのである。それは、肉体的支配にある緊張で精神的弛緩にあるためで、
ただ生きるか死ぬかの瀬戸際にあるためである。
倒したものの肉を食い、生きながらえての発達ではあるものの、精神的緊張は下がる一方となるために、
畜生界にいる者である。修羅と餓鬼とという底辺にあり地獄めぐりを繰り返す。

頭脳は明晰にしてあるために、知能でもってバイオテクノロジーに優れ、遺伝子を操作して
その者の性能を変えてしまう。また、掛け合わせを行い新たなものを作り上げる。
クローン技術にも優れ、ある種、生物工学ロボットを作り上げる。
キメラ、混ぜ合わせたもの、つまり、ハイブリッドを誕生させる。
神の領域？に入って、自然に無い物を作り上げる。
しかしながら、子が子を産めないように一代限りの運命である。

宝石になる才能を持ちながら、原石のままにその才能まで削除されてきた人間ではあるが、
自然というのは復元性を持ち、欠如されたところを補い始める。
人間の脳は僅かにしか働いていない。全体の１０％ほどで天才的とされる。
もし最大的能力の発揮ができる様になれば、動物的感覚で生きているものは脅威としか受け取らない。
次元の違う精神的緊張はうなぎのぼりとなり、観音経に説かれる神通力をはじめ、
自由自在を得てそれこそ仏陀となるのである。
少しずつ闇が明るみ、如実となってくる。上手くカムフラージュされてきた事柄が崩れてきた。
復元されつつあるものは、よく道理に守られてあるために、その自由によって完全復元となる。
如何なる力もそれを動かすことはできない。すべてが法の下の存在である為に。