さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

せっかくの総会、声を上げるべきだが

2019-12-05 06:34:50 | その他



日本で開催中のWBO総会のため来日した、フランシスコ・バルカルセル会長の発言は、井上尚弥や井岡一翔、田中恒成に村田諒太といった、日本のトップボクサーの来年以降の活動に関わるもので、各メディアに大きく取り上げられています。

一時期、それこそ日本人何人ランクに入れるつもりや、と呆れるほどだった頃の、ミニマム級ランキングの「有様」を見ても明らかなように、WBOは軽量級を中心にした日本のボクシングマーケットに対し、積極的なアプローチを行っている団体です。
日本の加盟以降6年くらいですか、早くもWBOオンリーの三階級制覇王者が出ていたり、ミニマム級はここ数年、大半の世界戦が日本で挙行されていたりと、その結果は明確に出ています。

事務能力が高く有能、という評を見聞きもするバルカルセル会長、今回も抜かりなく、というところでしょう。
井上、カシメロ戦、井岡、田中戦、村田、アンドラーデ戦を後押し...といっても、何しろ今後の勝ち負け次第でもあり、統一戦ともなれば先方の都合もある話なんですが、少なくともこちらとしては...という明確な意思表明です。
そして、そうなれば当然、自分たちにも経済的恩恵がある、という内心が透けて見えもします。

日本の有力マッチメイカーが主導して、日本に導入され、WBOランキング入りを保証するものとしての需要があるアジア・パシフィック王座の存在(かつてはWBCランキングとOPBF王座が、ほぼ同じ構図を描いていました)もあり、これから当分の間、WBOと日本は緊密に関係していくことでしょう。
このランキング保証=アジアタイトルの導入、という点において、日本におけるIBFは若干出遅れ、後手を踏んでいます。
その代わりにイリミネーションバウトを持ち込む試みが散見されますが、やはり日常的にというわけにもいかないですから。


しかし、その反面、昨今問題の体重超過に関しては静観、傍観、動きなし。つまり何もする気がないということのようです。
興行事情の違いもあり、日本側と問題意識を共有していないのは仕方ないとして、せっかく東京で総会をやっているのだから、JBCはこの機会に、何らかの働きかけ、意見表明をするべきだ、と思うのですが、今のところそのような話はどこにも出ていません。

それこそ白井義男や、ポスト・白井時代のように、金子繁治や三迫仁志の名を世界ランキングに記載させることが悲願、念願、大仕事だった、という時代なら、有力選手の挑戦が多く実現するための地ならし、関係強化だけで、総会は成功したと言えるんでしょうが、今は状況が全然違います。
少なくとも今後も、WBOの世界戦が日本で開催される際、同様の問題が起こった場合の対策...その前段階の契約時点において、厳しい報酬減額などを盛り込むなどの方法で、予防的処置を講じることの容認を訴えるなど、素人考えでも、やっておかねばならないことはいくらでもありそうなのですが。

まあ、現時点では表に出てきていない話、というだけのことかもしれません。
しばし様子を見たいと思います。あまり期待しないほうがいいのかもしれませんが。


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ということで、一曲。
Genesis “That's All” です。






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