さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

善戦健闘/早々の決定打/日程動かず/「フリー素材」と化す

2018-08-02 02:06:33 | 話題あれこれ



先の日曜は、TVでWOWOWを見ることは出来たのですが、
府立の地下には結局、行けませんでした。
YouTubeにて、中谷正義vs富岡樹の動画がありまして、ちょっと画質は良くなかったですが、
何が起こったのかは、見ることが出来ました。





富岡樹は、7戦目のキャリアにしては、良く動けていて、全体的に整った感じ。
4回までは、手足のスピードで勝り、速いパンチを当てては足を使い、クリンチで止め、という繰り返し。
中谷はヒットがあっても単発で、それも少ない。失点を重ねているように見えました。

しかし、動きで外しやすいようにするため、構えは低め。
中谷が圧力を強め、富岡が疲れてきたらどうなるか、と思っていた5回4回、
両者もつれた際に、中谷が苛立ったのか、富岡を肩でかついでから投げ落とす。
(この回は、5回ではなく4回でした。コメント欄にご指摘いただきました。訂正します)

レフェリーが減点せず、富岡に休憩を与えることもしないまま、再開。
これが試合の流れを変えた、と見られても仕方ない感じ。
6回、中谷がヒットを取り、連打で追撃、左から右。富岡、勢いに押された感じでダウン。
その後は中谷が巻き返し、少しずつ富岡が苦しくなる。
11回、中谷攻め、富岡またダウン。追撃でコーナー付近へ飛ばされ、TKOとなりました。


中谷には、世界戦の話がまとまりかけていた、という話を、当ブログのコメント欄にて
書き込んでくださった方もいました。そういう話もあって当然、という位置にいながら、
結局、デビュー7戦目の相手との防衛戦が組まれたことには、ちょっと心配もありましたが、
苦戦したとはいえ、後半は強さを見せた試合でした。あのラフ行為はいただけませんが。


富岡樹は、SNSなどで、けっこう刺激的なコメントを発していたそうですが、
なるほど、言うだけのことはあるなぁ、と感心しました。
このキャリアで中谷相手にこれだけやれるだけでも、充分立派です。

そもそも、少々の「ビッグマウス」ってんですか、私は大いに結構だと思っています。
言うだけ言うて、相手を厳選し、自主興行で勝ち続けるだけ、というのは困りますが、
敵地で強豪王者に挑む、という挑戦をしているわけですから、全然OK。
その姿勢さえあれば、むしろもっと派手なコメントがあって良い、と思うくらいです。

ボクサーは、内容や結果への評を、結局は自分ひとりで背負っていかねばならないのですから、
それを承知の上で、自分の存在をアピールするのに、何の遠慮も要らないでしょう。
また見てみたいなと思う、若い選手をまたひとり、知ることが出来ました。嬉しいことでした。


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同日、名古屋...というか刈谷では、Sバンタム級ユース王者の水野拓哉が初回KO勝ち
こちらはBoxingRaiseで後日、動画を見ました。

相手は三河ジムの伊藤仁也。東海地区の若手対決。
スラリとした長身のボクサータイプで、捌く展開で良さが出るか、と見えましたが、
水野が自信満々に踏み込み、右をクリーンヒット。コーナー際で伊藤倒れ、
追撃でストップとなりました。

早々に、水野の「決定力」が出た、という感じの一戦でした。
ユースタイトルを賭けた試合で、各地の若手と厳しい試合を重ねている水野、
久々の強打爆発となりました。あれこれ課題もありましょうが、この辺は魅力的です。
日本上位に強豪が多いクラスですが、世代的にも水野あたりが浮上してきてほしいですね。


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名古屋と言えば田中恒成、木村翔挑戦が、当初の日程を変えず、
9月24日、名古屋は武田テバオーシャンアリーナで、と発表されました。

この辺はもう、名古屋陣営とWBOの合意が形成されていたのでしょうか。
何にせよ、中国での防衛戦の日程が思うに任せなかった木村側が、
またしても不利な日程そのままに、指名試合に臨むことになるわけです。
木村には、何とか良い状態に仕上げてきてほしい、と願うばかりですね。

予想としては、その辺の話を抜きにしても、田中恒成有利と見ます。
ただ、田中がしっかり外し、当てて行く流れを作れたとしても、
時に好調さ故に、或いは闘志が勝ち、判断を誤り、無理をする部分は、どこかで出てくるかなと。
あと、木村のボディ攻撃と、上下に散らす攻め口は、多彩さを増しているので、
そこは要警戒、でしょうね。

楽しみな一戦ですが、さて、今回もCBC主導...となると、例によって、
「他地域のことは知らん」という感じなのかなぁ、と思います。
まずは「TVどうすんの」と、気になって仕方がない関西人です。


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週明け、伊藤雅雪の快挙も、久我和氣戦の熱狂もそっちのけで、
プロの協会と、アマの日連を混同する向きも多い我が国では、
朝のニュースから、お昼のワイドショーまでも、終身会長さんの話が大きく取り上げられております

お昼の番組では、西岡利晃がスタジオ出演していたそうですが、何を話したんでしょうかね。
局によっては、森田健に問題の「奈良判定」試合を解説させたところもあるそうで。シュール...。

とにかく、一度、この手の番組が取り扱い始めると、もう止まりませんね。
ルックスのインパクトと、それを裏切らない非常識エピソードの数々で、
当分は、世の耳目を引きつけて離さないことでありましょう。
TV局にすれば、ただで好き放題扱える、いわば「フリー素材」で数字が取れるわけで、
こんなにおいしい話はありません。
相撲協会も、レスリングもアメフトも同様でした。
今回、めでたいことに、その末席に、我らがボクシングも加えていただけたわけです。
良かった良かった。


...まあ、笑い事じゃないですけどね。
東京五輪も2年後に迫り、まともな組織に生まれ変わってくれんと、
誰より選手にとって迷惑です。
個人的には、ファンである高山勝成の予選?参加はどうなんねん!と思いますし。
TV局が、世間が飽きるまでは盛り上げてくれはるでしょうから、それを利して、
一刻も早く、組織の改革を実現してもらいたい、ですね。



コメント (11)
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