さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

不調な方かと思うが、でも強い デービス、無敗対決制す

2023-01-09 16:06:54 | 海外ボクシング

昨日はWOWOWオンデマンド、午前11時頃から楽しく見ておりました。
メインから簡単に感想。


ジャーボンテイ・デービス、試合12日前の逮捕と釈放という話題を振りまいての地元リングで、大歓声に迎えられる。
しかし派手な髪の光速ボクサー、クリス・コルバートや、地味に巧いロジャー・グティエレスを連破してきた上昇株、無配じゃなくて無敗の技巧派ドミニカン、エクトル・ルイス・ガルシア相手に、序盤はあまり手が出ないスタート。

やっぱりこれだけ色々あると、心身共に難しいのかな、という気で見ているせいもあるのか、どうも動きに切れを感じない。
なんか重い。バネがないような。躍動感に乏しい。
そんな風に思っていましたが、3回から徐々に、サウスポー同士で身体の向きが合うが故の、スリルある攻防が始まる。
右リード、左クロスの後続打、右ボディから左クロス、左ボディから右フック切り返しの、対角線コンビ応酬。

それらが際どく飛び、時にヒットし、芯を外し、という攻防が間断なく続く。
それでもデービスにしては、いつもより若干悪いかな、という感じ。
とはいえ、ガルシアの側に高いグレードを感じたのも確か。
なかなか見応えアリな試合で、ぐいぐい引き込まれ、見入っていました。

徐々にデービスが支配していく流れかと見えた8回、場内でえらく派手な喧嘩騒ぎ。
デービス、ガルシア両者が手を止め、レフェリーがタイムをかける。
こんなの見たことないなあ、と驚きましたが、そうでもしないといかんほど、リングに近いところで、大きな騒ぎになっていた、ということでしょうか。

しかし、偉いのは再開後、何ごとも無かったかのように、詰めた攻防に戻って、しっかり闘い抜いたデービスとガルシア。
ざわついた観客の目線をリングへと引き戻し、その末にデービスの左強打、こめかみのあたりに入った?
一瞬腰が落ちたガルシア、よく耐えてゴングに逃げ込みましたが、9回開始後の棄権、ということで、9回TKO。
デービス、地味ながらなかなかの難敵をしっかり下して、大歓声の中、勝ち名乗りを受けました。


リング外ではいろいろ、というのは少し前にも触れた話なので、今回は置きますが、いつもより若干悪いかな、と見えたスタートも、終わって見ればやっぱり強い、凄い、となる。
さすがジャーボンテイ・デービス、とひとまず言って良い試合でした。
ただ、やっぱりいろいろありすぎて、この才能に見合う高み、真の頂点に立つ、というところまで行けるのかどうか、という心配は消えないわけですが。


敗れたエクトル・ルイス・ガルシア、健闘だったと思います。
小さいけど異様に速く強く、時にスローで見ないと意味わからんようなコンビネーションを強打してくるデービスに、あれだけ真っ向から渡り合ったのだから、拍手したいですね。
8回終盤のピンチについては、このように述懐していますが、棄権も無理は無い、と見ていた時に思いました。
ゴングの後、一瞬、コーナーを見失っていたようにも見えましたしね。


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セミのジャロン・エニスは、ウクライナのカレン・チュカジャンに判定勝ち。
サイドへ旋回する足捌きと、カウンターの巧さを見せるチュカジャンにヒットを喫する場面も目に付きましたが、ならばと派手な攻撃を一旦止めて、ボディ攻撃からやり直す試合運びは、冷静さが見えて、良かったと思います。


セミセミは...今時、こんなボクサーおるんやな、という嬉しい驚きがありました。
ベネズエラ国籍、今はコロンビア在住というロイマン・ビジャ、どこのヤ○ザ屋さんかいな、と思うような...いやまあ、とにかくタトゥーに驚きましたが、その闘いぶりは、ジョーさんが何度も、ハーバート康(古い!)の名前を持ち出すほど、強打一本勝負に傾いたもの。
また相手が、これぞ今時、という感じの、フットワークとコンビネーションを併せ持つラシディ・エリスで、この試合組んだ人、なかなか、ええセンスしてるなあ、と感心したくらいです。

そして試合展開がまた、ベタに劇的。判定は正直、ちょっと意外な気がしましたが、反面「これでいいのだ」とバカボンのパパの声が頭に浮かびもして(笑)。
何しろ見ていてエキサイトし、大いに楽しめた試合でありました。



デメトリアス・アンドラーデはまあ、いつもの感じ。
実況の赤平さんは、スタートを見て「珍しい」と言っていましたが、アンドラーデ、時々ああいうことします。
先制攻撃かけて、ダウン取ったりもしますが、後が続かない。相手が弱いときは別ですが。
相手のデモンド・ニコルソン、右肩はだいぶ痛かったようですが、健闘したんではないでしょうか。




それにしても、やっぱり長丁場は大変です。金曜の府立よりは短かったですが、それでも4時間を優に超えてました。
ワシントンDC、東部の興行だからそのぶん遅くなる、とはわかっていても、メイン、あちらでは深夜一時とか、何度聞いても慣れない話です。いやはや。

そして、4試合中、3試合判定ですから、たぶん今日の録画放送には、ふたつしか入れられないでしょうね。
普通ならエニスの試合を入れる算段だったことでしょうが、個人的には、セミセミを外すのは惜しい(笑)。
録画で来週以降に回すかもしれませんが。
もし見逃した方おられましたら、オンデマンドのアーカイブに置かれると思いますんで、是非見ましょう。見ないと損です。



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