さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

そろそろ12月の試合も決まりだす 井岡一翔、ジョシュア・フランコと統一戦か

2022-10-13 08:10:44 | 井岡一翔





11月1日、さいたま決戦に続いて、そろそろ12月の試合も発表間近か、というところですが、海外報道先行で、井岡一翔恒例の大晦日出場の話も。
WBA王者ジョシュア・フランコ戦が実現に向けて動いている模様。


好感度の高さで知られる豪州の兄弟ボクサー、モロニー兄弟のアンドリューと三度闘って、2勝1無判定の星が残り、その三試合しか見たことがありません。
体格は大きくないけどリーチがある。
それをストレートパンチの距離で生かすというより、左の脇腹打ちに生かしている。遠回りでも当てられる。
また、ガードの防御率が高いのも、リーチの長さ故。構えたらカバー出来る面積が広い。

モロニー戦では、三試合通じて、距離がさほど違わないので、足捌きや左右への旋回は、弟ジェシー・ロドリゲスほど見目鮮やかなものは見えず。
ハードパンチャーではなく、基本技巧派の部類だが、打つときは際どいタイミングを怖れず打つことも。
果敢さと慎重さが試合中に交互に入れ替わる。とらえどころがない。一言で言い表すのが難しい。

総じて爆発的なものがあるではないが、平均点は高い。
でも攻防ともに緻密とはいかず、穴もなくはない。

さて、井岡一翔と相対して、どんな目が出るものか。
井岡は丁寧に見て外して崩していくでしょうが、その「じっくり」な運びに付き合うものかどうか、ちょっと読めません。
テンポ上げて、ビジーファイトに持ち込む、という形で井岡攻略を図ってきたら面白そう、という気がします。
攻め込みながら、こそっとカウンター狙ってたりもしますので。


ただこの選手は、ファン・エストラーダがビッグマッチを求めて王座返上したが故に、第二王者から繰り上げられた王者です。
井岡が真の階級最強を争奪する試合を目指す(と信じた)上で、この試合がその実現を後押しするものか否か、若干微妙な印象も持ちます。
もっとも、IBF王者との対戦というのも、その観点から行けば微妙ではあり、その代わりとしてはこれで充分かもしれませんが。

いずれにせよ、井岡がエストラーダやローマン・ゴンサレスとの対戦を構想するとしても、大晦日に日本で、という前提でしかあり得ないとしたら、いちいち時間がかかる上「タイミング合わせ」も難しく、なかなか思うようにはいかないでしょう。
結局、井岡の周辺に色々な枷があり、勝算もそれに基づいたものでしかあり得ない。だとしたら、その限界が彼の目指す試合を阻むのではないか。

そんな風に思っていますが、まず乗り越えねばならない壁、とは言える名前が上がったな、という気がします。
大晦日、まずまず興味深い試合を見ることになりそうですね。




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4 コメント

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Unknown (モノクマ)
2022-10-13 19:52:04
フランコはSF級王者の中で一番評価が低いですが、SF 級の試合はA.モロニー戦のみで、両者共にバンタムでもそれなりの成績を残している中で落としてきた選手の試合だったので、いざ今の下の階級から上げてきた王者達と対峙した時そこで有利となる可能性がある所が少し気掛かりです

とはいえ、この試合に勝てばSF級唯一の二団体王者ですし、二本あればベルトをコレクションしたい王者からと(ジェシロドは兄を理由にして階級を下に落とす必要も無くなりますし、兄弟の因縁的な感じで?)試合が組みやすくなると思うので、これに勝って年齢的にも階級最強への試合を早く実現させてほしいです
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2022-10-14 15:33:30
>モノクマさん

私もモロニーとの三試合以外見たことがないので、よくわかっていないんですが、バンタムでの試合が多いのですか。ふーむ。
井岡がその言葉通りに階級最強を決める試合に出たがっているとしても、その歩みはスローだなあと感じます。日本で大晦日で、という前提がその邪魔をしているのでしょう。それは普通に言って、そこまで本気じゃ無い、のでしょう。井岡弘樹陣営の勇利アルバチャコフ戦交渉の顛末と同じようなものだなあ、という印象です。
また、キャリア晩年にさしかかったエストラーダやロマゴンとは闘っても、ジェシー・ロドリゲスとの対戦はほぼあり得ないと見ています。結局「そういう試合」はしない人だ、と私の心中ではべったりとレッテルが貼られています。そして、その思い込みを覆してほしい、という期待も、残念ながらほとんど残っていません。
今から大晦日、フランコに勝ち、来年5月か6月、IBF王者とやって、大晦日にエストラーダかロマゴンか、という運びがあり得るか、そんな都合良く行くものかどうか...勝ち続けると仮定しても来年の今頃、IBF王者と、という感じじゃないですかね。その頃にはジェシー・ロドリゲスがエストラーダかロマゴンを破っているかもしれませんしね。仰る通り「早く」しないと、と思いますが、「早くしない」ことが、彼の処世術なのかもしれませんね...。
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Unknown (モノクマ)
2022-10-14 16:58:06
フランコですが、調べ直してみたらキャリア序盤はSF級でした
レイバルガスとも戦ったネグレテとの接戦が印象的だったので勘違いをしておりました。誤情報申し訳ないです

井岡に関してはそう言われると、そんな気もしてきますね...
指名試合が多くて不幸にも動けなかったのではとも思ったりもしたのですが、逆に他のWBO王者がある程度待ってもらえるのを見ると働きかけていないから指名試合が指令されるともいえますからね...
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2022-10-15 19:03:49
>モノクマさん

あー、やはり小さいですね、バンタムとしては。
指名試合との兼ね合いは確かにあるんですが、年二試合のペースで、初夏に指名試合、大晦日に統一戦、みたいな割り振りに「先方」が合わせてくれるはずもないので...そこを変えてまでやらない、という感じなのだとしたら、それをどう見るべきなんでしょうか、と思います。
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