さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

西と東で大興行、壊れた話はひとつもなし 田中恒成アマプラ初登場!

2023-12-15 00:08:17 | 関西ボクシング



昨日、AmazonPrime公式Xにて記者会見がライブ配信されました。今時なお話です。



さて、まずは1月23日、火曜日ですね。大阪府立体育館、エディオンアリーナ大阪。
メインはWBA、WBCライトフライ級タイトルマッチ、寺地拳四朗vsカルロス・カニサレス。
日本でお馴染みの元王者です。技巧ダニエル・マテヨンに勝っての挑戦ですから、堂々たる資格あり、ですね。
タイプ的には互いの良さが出る組み合わせかな、と思います。来日三度目でしたか、カニサレスの調整にも問題なさそう。レベルの高い試合になりそうです。

同じカードに入るのが、WBAフライ級タイトルマッチ、アルテム・ダラキアンvsユーリ阿久井政悟。
これは要注目のカードです。ダラキアンの状態が良ければ、かなりの強豪ですし、激戦になるでしょう。
フライ級ながら、お互いの耐久力を越える攻撃力を持つ者同士の、スリリングな試合が見られそうです。

さらにアンダーでは、辰吉寿以輝vs与那覇元気戦が入ります。
どちらも、関西という地域性に合ったカード。確かに国技館は良い会場ですが、府立でやるなら、応援の方々にとっても良いでしょう。結果的に良いラインナップになりました。


そして那須川天心、WBAバンタム級13位ルイス・ロブレスと、121ポンド契約で対戦とのこと。
相手も体重も、微妙な設定ですが...カタカナ選手だけど東南アジアでは格好つかんので中南米から、でも階級下で、という相手を続けて呼べるのは、さすが帝拳、という感じです。
スーパーバンタムからマイナス1ポンドという契約体重は、何を意味するものか、正直測りかねますが...。




さて2月24日、土曜日に両国国技館とは、良い日程ですね。
この2日前、22日には後楽園ホールでLeminoフェニックスバトルがあり、井上浩樹vs永田大士の再戦など、好カードが目白押しです。
続けて観戦という向きもおられることでありましょう。私が東京に住んでいたら、絶対そうします(笑)。

井上拓真vsジェルウィン・アンカハスは、以前も触れたかもですが、アンカハスの状態がバンタム級で良くなっていれば、好ファイトの期待充分、です。
しかし今回、井上拓真の肋骨骨折という事態を受けて、その辺がさらに流動的になった感あり、ですね。
正直、拓真の方にベストを期待するのは酷かな、という気がします。実際やってみて、勝ち負けとは別に、特に問題無かったね、で終われば良いのですが。


中谷潤人はバンタム級転向、初戦でWBC王者アレハンドロ・サンティアゴに挑戦。
これをすんなり決めるのは、良い意味でさすが帝拳。拍手です。

王者サンティアゴは、ドネア戦とあとひとつくらいしか見ていませんが、見た限りで言うと、一級品、上物、という印象は持ちませんでした。
小柄で上体が厚く、手数が良く出るが古傷持ちか、簡単に出血する。そのわりに露骨な頭からの突進もしたりする。
攻撃は一打の威力はないので、世界という話だと相当手数を出せる展開でないと難しそう。
その上、メキシカンにしては奇異なほど、ボディ攻撃が少ない。ヘッドハンター傾向あり。

ジェルウィン・アンカハスにも通じる話ですが、中谷潤人がバンタム級初戦で良いコンディションを作れれば、苦戦まではあっても...という印象です。
アッパーカットでお迎えするには丁度良い的かな、と思ったりもします。あとはラフファイトに注意ですかね。


その中谷潤人が返上したWBOスーパーフライ級王座を、田中恒成とクリスチャン・バカセグアが争います。
最近、世界ランクの変動があれこれとあって、その中で出てきた名前、というのがバカセグアについての、唯一の知識です。
専門誌のランキング頁を見ると「エドゥアルド」という名前になっていますが...。

何しろ、田中恒成のスーパーフライ級再挑戦がやっと実現しました。
それも名古屋の枠、柵を越えて、AmazonPrime興行に出るのですから、あとはその実力を存分に発揮してもらいたい、というのみです。
前回挑戦はダークグレーな相手との試合で完敗で、年内に目指していたIBF挑戦は自身の負傷で流したらしいですが、決定戦とはいえ、まずは勝って、その後の話へと繋げてもらいたいですね。


アンダーは増田陸がジョナス・スルタンに挑む、チャレンジマッチ兼再起戦が、これも流れず組まれました。
試合間隔としては、空いて丁度良かったのかも、と思います。これも要注目。



井上拓真の肋骨骨折、興行延期に端を発した、AmazonPrime興行のスケジュール調整は相当大変だったのでは、と思います。
しかしリスケが終了し、発表されてみたら、壊れたカードはひとつもない上に、中谷潤人が転級即世界挑戦、そして田中恒成が新たに参戦するというのですから、ファンとしては嬉しい驚きです。
これがTV放送の時代だったら、放送枠の問題がついて回り、ライブで見られない「漏れ落ち」カードが必ず発生していたことでしょうが、これだけ並んでその心配もありません。
それを思うと、本当に良い時代になったと思いますね。

しかも会場が西と東に分かれての、二ヶ月連続複数世界戦ですから、ダイナミックな話というのか、なんというのか。改めて、さすが帝拳、という気持ちでもあります。
那須川天心の知名度を土台にした、AmazonPrime配信による大イベントという側面もあり、その辺はちょっと思うところもありますが、せっかくの大舞台ですから、出場選手諸氏には、大いに持てる力を発揮して、ボクシング凄いやないかー、というところを、多く広くに見せつけてもらいたいです。
さらに言うなら、このラインナップには入らなかった阿部麗也にも、ニューヨーク近郊?であるという世界戦に勝ってもらって、凱旋試合をやってほしいものですね。






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4 コメント

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Unknown (アラフォーファン)
2023-12-15 06:07:57
一度拓真くんの怪我で流した中、ユーリくんや増田くんの試合もきちんと組み、さらに中谷くんやケンシロウさん、田中くんの試合も充実してますね。

中谷くん初めて決定戦じゃない、王座挑戦ですよね。
減量大丈夫かなと心配だったのでバンタム級で良かったですし、相手はまだ試されてないですが、衰えたとはいえドネアさんに勝ってるのなら不足なしですね。

いやはや、オンライン配信が増え、なかなか充実してきましたね。それは良いことですが、私は少し古タイプの人間で、後日テレビの映像に残したいのでこれはWOWOWさん頑張っていただきたい
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Unknown (モノクマ)
2023-12-15 14:11:18
色々と豪華な+αもあって、より楽しみになりました!

天心の契約体重は相手との条件面での話なのか、インタビューの話の通り足の筋肉が落ちて体重を落としやすくなったからなのか
後者なら武居と同じく、初めはバンタム狙いになるのでしょうかね

そうなると、日本のバンタムが井上拓真、中谷、西田、石田、堤、比嘉、栗原、武居、天心とより一層楽しみな選手が増えますね。世界戦以外で彼らが交わることはそうそう無いでしょうが…
また、WBC王者がサンティアゴになってからエストラーダ、ロマゴン、井岡も転級の意志を示しているんですよね笑
今回、中谷がサンティアゴと戦えることは、彼らにSフライの延長にならないようにする意味でも楽しみです。パリクテ、クアドラス、ヤファイとSフライで王者クラスだった面々もバンタムでは下位ランカー相手に苦戦や敗戦をしていますので、彼らのバンタムでの実力をちゃんと見たいですし

田中はひとまず王座戦が決まってよかったです。田中が話していた、ディフェンスを磨いたことで新しい武器となったカウンターも前回の試合で片鱗は感じましたが、馴染むまでもう少しな気もするので、初めは自力で優っているであろう相手なのは良かったかもしれませんね。この階級で統一を目指していきたいそうですが、古豪が抜けてしまう可能性があるので、下の階級の王者や新顔の王者が田中ともに実力を示し盛り上げてくれることに期待します
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Unknown (海の猫)
2023-12-15 19:24:27
もれなく決まりましたね!これは嬉しい。

どれも楽しみですが、一番は中谷で。サンティアゴは一級品ではないですが、上位クラスの力は示してきた選手で、ここでいい勝ち方が出来れば、中谷の立ち位置が一気に上がる可能性もあり。

拓真に関しては、ただえさえ慎重な上に不安を抱えてとなると、いろいろ心配ですね。もちろん勝利が最優先ですが、強豪といえどバンタムで実績のないアンカハスでは内容も問われるかと。

そして田中がついに大手配信に出てきましたね。これは嬉しい。相手の映像をちょろっと見ましたが、世界戦に出てくるような選手には見えず。実際に対戦するとまた違ったりするのでしょうかね。

彼の階級に関しては、様子見ながら落とせるようなら落とす、とそれだけの話だと思うのですが。本人も陣営もはっきり言わないのは、何かいろいろあるのでしょうね。

今回は事前に情報が全部出ちゃってましたが、出所を見るとギボンズ氏周辺のようですね。本人か側近か、口の軽い人がいるのだなと。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2023-12-15 20:23:56
>アラフォーファンさん

中谷潤人、前回の計量時の写真を一目見てから、是非次は無理せず上げて欲しい、と思うばかりでしたが、その通りにするには色々困難も不都合もあるわけです。しかしそれを全て退け、排し、この試合を組んだ帝拳には、改めて拍手したいと思います。こういうところが最大手の値打ちですね。素晴らしいです。
この二興行が、数ヶ月後にWOWOW録画放送、となる前に、年度区切りでWOWOWエキサイトマッチが終了している可能性なしとは言えない、と見ていますが、どうなりますかね。もしそうなったら、本当にTVからボクシングが消え去る感じですね。うーん。


>モノクマさん

那須川天心の体重は、落とせるかどうかの慎重な第一段階、でしょうかね?120ポンドなら、そういう想像は出来ますが、あまりに小刻みやなあ、とも思い...よくわかりませんね。
そうやって顔ぶれを並べると、この顔ぶれで日本バンタム級タイトルを争奪する方が、世界世界というよりも、配信ビジネスに上手く乗せたら盛り上がるんではないか、と思いますね。まあ、絶対にそういうことにはならんわけですが。
Sフライの面々、ことに最後の人は、やっぱり来たよ、ほら、と思います。私、井上尚弥とポール・バトラーの試合後、友人達との会食の席で「これで井上が全部返上したら、井岡が(バンタムに)来ますよ」と「予言」したことがありまして。さすがに無いでしょー、と言われたんですが、ほらね、という(笑)。
田中恒成は、色々思うところがありすぎて、それを抱えたまま闘っている重苦しさが見ていて辛くもありました。それ故に目が離せない、という面もありましたが。もう少し力抜いて、自在に柔軟に闘ってくれたらな、というのが、最初の期待ですね。それ以外のことはまたおいおい、という感じで見ています。


>海の猫さん

中谷には、良いコンディションで、良い勝ち方を期待しますが、相手もしぶとそうですし、身体で押されそうな感じもありますね。
拓真は何かの記事で「治りかけ」みたいな言葉を使っていたようで、うーん、という。ちょっと心配ですね。いつもなら勝ち負け以外のところが心配なんですが、今回はちょっと...どうでしょうかね。
恒成の相手、そんな感じですか。まあ世界戦となれば、ネジの巻具合も違いましょう。油断大敵です。
天心の今回の数字は、ちょっと見たことないように思うんですね。121?という。畑中清詞がローマンに負けたあと、バンタムでもきつく、でもスーパーバンタムに一気に上げるわけではない、という時期に、何試合も120ポンド契約で闘っていた時期がありましたが、普通、中間にすると思うんですよね。
海外情報は、名前出して責任持って書いてるところを参照しよう、というのが基本ですが、最近はよくわからないのもありますね。ギボンズ周辺、ですか...なんともかとも。
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