さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

年間MVP、一年の業績で評価するなら

2022-01-20 00:02:59 | 関東ボクシング




年末とか年始になると、一年で区切って、色んな部門で誰を表彰するかどうか、という話題が出てきます。
正直、目の前の試合、次にある試合を追いかける繰り返しの中、シーズン制でもないボクシングを、一定の期間で区切って見るのが苦手というか、慣れない部分もあるんですが...その年の「目印」としての意味は、やはりあるんでしょうね。

で、MVPは4人の候補に絞られたとありますが...昨年一年という区切りの中における業績で比較するなら、中谷潤人をMVPに推したい、と思います。


確かに試合数で言えば、井上尚弥と井岡一翔は世界戦2勝。中谷は1勝のみです。
しかし対戦相手の質はというと、井上と井岡は世界のタイトルホルダーとは闘っていません。
アラン・ディパエンや福永亮次はコンテンダーの中で上位とは言えず、上位ではあったといってもマイケル・ダスマリナスやフランシスコ・ロドリゲスの米大陸のマーケットにおける評価、その内実は、となると、はっきり「落ちる」選手でもありました。


そこ行くと、中谷と闘ったアンヘル・ティト・アコスタは元タイトルホルダーで、その強打で一定の評価と人気を得ていたトップコンテンダーでもあります。
その実力、さらに言えば「恐さ」も、田中恒成戦で実証済み。
それを、トップランク興行のカードに出て、米国アリゾナのリングで「一蹴」した。
試合数がひとつだけというのは、マイナス面ではありますが、それでも純粋に、快挙だったと言えるでしょう。


とはいえ、実際の投票がどうなるかというと、どのみち、井上と井岡で割れるんでしょうね。
本当に、誰が誰に投票してるのか公表してくれ、と思ったりもしますが...いや、そんなことをしたところで、形は変われど、本質は同じかもしれません。



ここのところ、井上尚弥のことばかり書いていますが、田中恒成と寺地拳四朗が雌伏の今、中谷潤人には、井上尚弥に次ぐナンバー2としての地位、評価をさらに高めて欲しい、とも切に願っています。
ゴロフキン、村田戦のアンダーで、9位くらいの選手と闘う予定が出ていましたが、まだ若いとはいえ、こんなご時世、時間はあっという間に過ぎ去ってしまうものですし、寄り道カードはいいから、可能な限り、もっと大きな試合を矢継ぎ早に組んでいってほしい...いや、そうすべきだ、と強く思います。

欧米のマーケットで活動するフリオ・セサール・マルチネスやサニー・エドワーズを追うばかりでなく、そこから外れたところにいるが、その実力は脅威と見るべきアルテム・ダラキアンとの試合を、件の大興行のセミに持ってくるとか...そういう、ダイナミックな発想で試合を組んでいってほしい。
もちろん、大きな試合ほど厳しいもので、当然試練でもありますが、中谷潤人ならばこそ、そういう闘いの中でさらに光り輝くはず、と信じます。




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする