昨日のDAZN、メインはマイキー・ガルシアvsジェシー・バルガス戦でした。
ノンタイトルかと思っていたら、WBCダイヤモンドベルト王座決定戦、とのこと。
プロモーターとか選手サイドとか、こんなんに承認料払わなならんのか、と怒り出したりせんのやろうか、といつも不思議なんですが...それなりに代価があるというか「証文」が出てたりするんでしょうかね。
まあ、芯からどうでもええ話ではありますが。
試合ですが、総じて爆発的なものはないが、実力はウェルター級世界ランカー、という言葉で言い表すと、水準以上のものをきちんと持っているジェシー・バルガスに対し、体格的には劣るマイキー・ガルシアが、細かい巧さとワンツーのヒットでまさり、判定勝ちでした。
5回のダウンシーン以外にも、それより前の4回、或いは7、8回など含め、コンパクトなワンツー、右の威力で試合の流れを引き寄せたガルシアでしたが、それ以外のパンチはいまいち効かず、バルガスの抵抗を断ち切る、とはいきませんでした。
見るこちらとしては、元々クラスが違う選手の組み合わせであり、それを思えばマイキーの技量力量は本当に凄いものだ、と改めて思いはします。
もしこれ、相手がスーパーフェザーやライトくらいの選手だったら、とうの昔にひっくり返ってるで、と見える場面が、何度もありました。
階級のベストを追求するより、ひとつでも上の階級で、少ない試合数ながら高額の報酬を、という方針に進んだ段階。
マイキー・ガルシアのキャリアは、是非や好悪はおいて、現実に、そういうところにあるのでしょう。
で、この勝利により、前回、純正ウェルター(ないしは、それより大柄)の相手に苦しんだ者同士対決、ということか、マニー・パッキャオとマイキーの対戦話が動いているそうです。
パッキャオもスペンスの事故があり、クロフォードは会社が違い、ほな誰と、となっているところ、色んな意味で「丁度良い」相手が浮上してきてくれた、という感じなのかもしれません。
皮肉な言い方かも知れませんが、傍目にも、色々と収まりが良いというのか。
技術的には相当、基本から応用までレベルが高いが、ベストの階級は下。爆発的な強打や、大柄な体格は持たない。
しかしヒスパニックのファンベースを持ち、カードとしては大規模なものになりうる。
パッキャオにとって、次の相手としては、非常に有り難い要素が盛り沢山になっています。
もっとも、それはマイキーの側とて、似たようなことを思っているのかもしれません。
そして、お互いが同じことを思っている、そういう場合にこそ、大きなカードというのは組まれるものだ、とも言えるでしょう。
あちらの事情に詳しくないのでよく分からないのですが、パッキャオがDAZNに出る可能性もあるんでしょうか?
サーマン戦含め、最近のPPVは数十万件の範囲で収まっているようですので、それならDAZNがワンマッチで奮発すれば、ということになるんでしょうか。
それともマイキーが、DAZNとの契約を一試合で打ちきって、PBCに出るのか。
世界のウェルター級は、スペンスの復帰がどうなるか、クロフォード今後の展望やいかに、というところが見えていない今、パッキャオとマイキーの人気者対決が、次の目玉といえるのかもしれません。
仮にこのカードがDAZNの手に入ろうとも、日本ではWOWOWがやるのかもしれませんが、実現すればなんだかだ言って楽しみですね。
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ところでこの配信の実況ですが、元世界王者のOBや、元専門誌記者といった解説者はおらず、実況アナウンサーがひとりでまかなっていました。
昔、TV東京の杉浦アナウンサーなんかが、たまにそういうことをやっていた(やる羽目になっていた?)ことがありますが、こういうの久し振りやなぁ...と。
で、言っちゃなんですが、この日テレの人がひとりでしゃべっている分には、けっこう聞きやすくて良かったです。
時々、ひとりなのに誰かに問いかける口調になりかけていたのはご愛敬として、長年の経験もあり、試合の周辺情報なんかも、程良い「濃さ」で提示していたりも。
元選手、OBなどには、その試合について何も調べてへんのかい!とツッコみたくなる、解説とは名ばかりの「ゲスト」に過ぎないお荷物、邪魔者がいて、こんなもん、おらん方がええわ、と思ったことが過去に何度もあります。
最近はさすがに、そこまで酷いのはないと思いますが...何にせよ、期待してなかったこともあってか、これはこれで悪くない、と思った次第です。