昨年末に行われるはずだった、WBAバンタム級正規王座決定戦、ギジェルモ・リゴンドーvsリボリオ・ソリス戦が2月8日にリスケされ、挙行とのこと。
PBC興行なんで、ライブでは見られなさそう。残念です。
これはいろいろと思うところの多い試合ではあります。
アマ史上最強ボクサーの一人、技巧と強打を併せ持つのに不人気な技巧派、でも直近の試合では「どないしたんでっか」という感じの、それまでとは真逆の試合ぶりを見せたギジェルモ・リゴンドーが、今度はどういう試合をするのか。
あの調子で、また闘うんだとしたら...色々と侮れない?ことで日本でもお馴染み、リボリオ・ソリスが相手ですから、どないなるものやら、とも。
しかし、単に楽しみという気持ちにもなれません。
そもそもWBAバンタム級王座が、なんで空位なんや、と。
ホンマに、最近全階級といっていいほど、複数の王座認定が常態化してて、うっかりしてるとそれが当たり前みたいに思ってしまいます。
これではボクシング・マフィア共の思う壺ですね。難儀なことです。
そしてもうひとつ、ホンマのホンマに、リゴンドーさんが118ポンドに落として試合するんやろうか、という。
アマチュアの頃は確か、当時のバンタム級リミットが54キロだったはずで、プロ転向後は基本、122ポンド。ロマチェンコ戦は除きますが。
まあ、減量自体は出来るのかもしれませんが...長く膨大なアマチュア歴、プロ転向して39歳となれば、いくら天与の才能、素質に恵まれているといっても、良いときと同じ調子で闘えるものか。
そしてそれが、井上尚弥との対戦に辿り着くまでの数試合に渡って、継続されうるものなのかどうか。
一番悪い想像をすると、今後の試合直前に、或いは試合の最中に、あれこれあった挙げ句に勝ち負けを、或いは試合自体を放り出したりせんやろうか...さすがにそんなアホなことにはならん、と思いたいですが。
少なくとも、差し迫って井上尚弥の対戦相手候補、というにはまだ早い、と思います。
とりあえず、今度の試合で、きちんとやるところを見せてもらわんと、と。
しかし昨年、ことにグラスゴーでのKO勝ち以降、そしてさいたまのWBSS決勝で決定的になりましたが、バンタム級、ないしは軽量級近辺クラスにおいて、世界的中心人物として完全に認知された井上尚弥に対する、対戦希望の激増ぶりたるや。
「ポスト・アリ」時代に終止符を打った頃のタイソン、中量級スターウォーズ時代のレナードなんかが代表的ですが、何しろ近辺階級の有力選手が皆、対戦希望したり挑発してきたり。
こういう話のあれこれを日々見ながら、井上尚弥は改めて、大変なところに到達したものだなぁ、と思います。
これはもう、ひとつの「現象」になってしまっている、というか。
当面、井上自身の試合はもちろん、彼との対戦を目指す諸々のコンテンダーたちの試合もまた、あれこれと興味深く楽しめることでしょう。
後に楽しい記憶として振り返る「時代」のただ中に、今、我々はいるのでしょうね。
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ということで、本日は二曲。
まずは T. Rex “Get It On” です。
こちらは The Power Station によるカバー。
世代的にはこっちですね。