ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

富士をめぐる旅(3)

2007年02月05日 | ちっちゃな旅
         見たかった富士のかさ雲が出た
     河口湖方面から見ると天辺が見えないのでしょう

早朝の窓からは黒々とシルエットで富士が見える。刻々と黒色の薄れる富士を見ながら日の出を待つ。雪を頂いた姿になった所で、左側から大きな雲が近づいてきた。「あ~、かさ雲に成らないかな~」と思っていると、又一つ下方から雲がニョキニョキと現れる。「雲が涌く」と言う言葉を目にする。「もしや?」と水辺に駆け下りる。

例のご夫婦に、高級カメラさんがいた。「これは笠になるよ」「ずいぶん風が強いようです」「今日は素晴らしい!太陽光線が一本の線になっているのが良い」なるほど、私の目には言われるとおり見えている、しかしファインダーの中には小さくてわかりづらい。雲は風に煽られてどんどん姿形を変えていく。

二つの雲が合わさって「かさ雲」に成った。「もう少し円形になれ!」と念じながら見ていた。「一瞬でしたな~」「大成功!」の声を聞きながら、私も撮った。
本当に一瞬だった、ま~るいかさ雲になったのは。右手からの太陽光線で山自体ははっきりしないが、待望の「かさ雲」は出てくれた。

かさ雲:山頂の周りだけに雲が出来るのは、山頂付近が最も標高が高く、一番気温が低くなるからだそうです。三年前、屋久島への行き帰りに船上で、島の上空だけに雲が集まっている事に気づいて、不思議に思ったが同じ状態だったのだろう。

喜びの後に心配が・・・何故なら、富士山にかさ雲が出ると富士山の麓では12時間以内に雨が降る確実が75%といわれているのを思い出したからです。しかし残り25%に入ったらしく雨は降らず、快晴でした。

白糸の滝、野鳥の森の彫刻を見て、鳴沢の氷穴に行き、午後からは「温泉、温泉」と言う主人の為に「富士眺望の湯、ゆらり」の予定だ。

白糸の滝は滔滔と富士山の地下水が滝となって落ちている。時間帯が合えば滝に虹が掛かるのを見れると本で読んでいた。まさにその虹に出会った。私達が滝まで降りて行った直後、虹が掛かったのである。淡い虹でしたが綺麗でした。虹は一定方向からしか見えず、上からは見えないことを知りました。

次の「彫刻の森」は暖かすぎて彫刻は解けて、骨組みが出ていた。お茶だけ飲んで退散。此処に来る時に青木が原の入り口で道の凍結があり、別の道を通って「氷穴」に行くつもりが、大回りになり、結局「西湖」を一周して、かえって数箇所の凍結を通過することになってしまった。

「鳴沢の氷穴」は富士山の洞の一つで内部の温度0度。地下の天井には小型の溶岩鍾乳があり、洞穴の清水はたえず氷結し、昔は天然氷を産出していた為,、この名が付いた。凄いとは思ったけれど、通路も凍っていて恐いし、手すりの無いところは、壁を持とうとしても凍っているし、狭い所は屈まないと通れないしで、ゆっくり見学するより早く抜け出したい気持ちの方が強く、早々に出てきた。

お昼を「富士眺望の湯ゆらり」で食べ温泉へ・・・。湯船に浸かりながら富士が見えると思っていたが、立ち上がらなくては見えず、全く「看板に偽りあり」である。4時に「逆さ富士」に出会う為に早々に退出。

帰った直後「逆さ赤富士」が美しく映ったのは一瞬で、それからは例の鴨一家に泳ぎまわられて、正面の「赤富士」のみ、水面は常に揺らいでいた。憎たらしい鳥達だ。

翌朝、2泊した「休暇村富士」を立ち、一路「河口湖」へ。宿に行く前に「辻が花・久保田一竹美術館」に行った。辻が花染めの着物を堪能して、茶房でおぜんざいを食べた後、宿へ。此処からも富士山は部屋からも正面に見えたが、河口湖にその姿を写す事は無かった。水面は何時も縮緬の様な波が立っていたから。

しかし野天風呂は最高! 湯船に浸かりながら富士山が見える。朝晩、私は1人お湯に浸かりながら富士を眺めた、そして色々話掛けた。主人は寒いと野天風呂には入らなかった。実に勿体無い!

夕食は生まれて初めての山梨名物「ほうとう鍋」だった。何のことは無い、太目のうどんに野菜が沢山入った白味噌汁だった。

翌日は「河口ミューズ舘・与勇輝人形舘」へ立ち寄った。久保田一竹展も与勇輝展も関西で見ていた。感銘を受け、河口湖に行けば行ってみたいと思っていた。

富士宮で自動車を返し、駅前の観光協会に、アドバイスを受けて良い旅をしたお礼を言いに立ち寄った。車窓からの富士に別れを告げ、帰宅の途に着いた。

お土産は何時もの通り、主人の好きな地酒、焼酎、少量のお菓子・・・。お土産って家に待っている人の為に買うんじゃなかったっけ???

コメント (4)
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