「矢車ハッカ」 今年は良く咲きました (11-6-20)
「花いっぱいの会」で貰ってきた花を、大きな鉢に植え替えてやりました。これか
ら大きくなって、綺麗な花をどんどん咲かせて欲しいと念じながら。
暑い暑い夏がそこまで来ています。午後の暑い時に個人がクーラーを使わないよ
うに、外出せよと言いますが、それは無理難題ですよ。暑いさなかの外出は自分
の行きたいところに往く時だけ、それも夏は控えますよ。強制されても動きません。
私の夏の極楽は冷えた部屋で、ごろ~んと寝転んで本を読むことなんですよ。
天地明察 冲方 丁(うぶかた とう)
冲方さんの本を読むのは初めてです。この本を選らんだのはこの本が「2010年
本屋大賞」に選ばれたからです。
これは冲方さんの始めての時代小説で「第31回吉川栄治文学新人賞」を受賞さ
れたそうです。現代物でも「第1回スニーカー賞」とか「第24回日本SF大賞」等
受賞しておられるので、実力者のようです。
春海(はるみ)と言う徳川家に「碁」(碁の身分では「算哲」と言う名)をもって仕える
家に生まれ、父の後を継いでお城の碁打ち衆という身分である。しかし彼は「碁」
より「算術」や「天体」に心惹かれ、非凡な才を持っている。
「算術」と言うのが「幾何」のようであるし、天体は勿論苦手な私ですので、興味
深く読んだものの、少々理解しがたい部分もありました。
800年使ううちに2日間の誤差を生じた暦を作る仕事を任せられる、勿論「天文」
「算術」に長けた者が集められては居るものの、そのトップである春海は唯一人の
20代である。
勿論、その前に優れた技量の持ち主である先輩のお供で日本中の各地の「天体
(月)測定」の仲間に組み込まれて1年数ヶ月の旅をするのだが、そのたびで「暦
の2日間のズレ」を確信する。しかし、後に「暦造り」任せる為の布石であるとは、
神ならぬ身の春海は知らない。
「授時暦をつくりし三人の才人に肩を並べ、この国に正しき天理をもたらしてくれ
ぬか」と頼まれて、引き受けるのである。
新しい暦を世の中に認めてもらうのに「月蝕」が暦に会わない事を世に知らしめる。
そしてもう一つ今ある暦に対し、天皇が「改暦の勅令」を発し、それを幕府が謹ん
で承ると言う形を取らなければ成らない。
「宣明暦」を葬り「授時暦」を新たな暦法として立てる事を自分がこれまでの人生
を書けた勝負とする決心をする。
しかし「宣明暦」は失敗に終わる。3度目も他派に負けを取る。しかし、民衆に分
かってもらおうとする努力によって、4回目でやっと「大和暦」と名づけた春海の
「暦」が採用された。
即ち「大和暦」は正しい。「天地明察」=答えはご名答と認められる。この「暦」
が出来上がるまでの春海と、春海を信じて、惜しみない援助をくれた人々の物語
です。
初めは一寸とっつきにくいように思いましたが、なかなか面白い本でした。
「ルリマツリ」 アジサイの陰で枯れる寸前を鉢に移しました どうにか少し咲きました (11-6-25)