「彼岸花」 ご近所の空き地で (12-9-24)
今日は唱歌の学校でした。5週間続けての学校は一寸しんどかったかな~。
来週は久々のお休みです。
唱歌の学校にも「分校」があります。月1回だそうですが、40人ほどおられるそ
うで、年齢的にも、40代~60歳そこそこだそうです。だから声にも張りがある
そうです。無理もありませんよ、40代、50代といえば、息子達の世代、私たち
はその親の世代ということになります。
その分校は「赤穂」にあるそうです。あの「忠臣蔵」で有名な土地です。その
当時から「赤穂の塩」で財政は豊かだったのですが、今は如何でしょうか?
外国からも「塩」は入ってきますからね~。
「赤穂」にはなんどか足を運んでいます。最近では「討ち入り行列」を見に行
きました。そして、大石神社?では中国人形のような赤穂浪士の人形にがっか
りしましたね。
娘時代にも2度ばかり行っています。「赤穂岬」と、その地で有名な「対鴎舘」
のお食事、の料理屋組合のバス旅行、会社の慰安旅行でも「対鴎舘」に泊まり
ました。
懐かしい思い出です。
第五番 久坂部 羊(くさかべ よう)
この作家の本を読むのは、2冊目だと思う。1冊目は、ホームドクターの推薦だ
と聞いて、私も読んでみました。
作家もお医者さんですから、この本でも「皮膚科の医者」。「皮膚科」は医者とし
てはマイナーな科だそうです。
この物語の病気は勿論フィクションなんですが、なんだか己が罹りそうで、
気持ち悪く読みました。
主人公は 為頼英介・在ウイーン日本人会診療所医師、
イバラ・先天性無痛病の青年、
白神陽児・医師、 この人物が曲者、死んだと思わせて、 アッと
驚く為五郎である
この3人に色々絡み合う人で構成されている。
日本の医療界の私達日本人からすれば普通のことが、外国では不思議な現
象として見られているらしい。
水増し診療:治療の必要ではない患者に心臓カテーテルの手術を行ったり、癌
でない患者を肝臓がんとして手術して手術料、入院料を取ったり。生活保護の
患者が医療費無料である事を悪用、患者に大量の薬を与え、患者はそれを売
って酒代にしたりと、持ちつ持たれつの因果関係で、日本の医療費を増大させ
ている「現代の悪」のことなどを書いている。
「新型カポジ肉腫」という、進入経路のまったく分からない病が中心のお話な
んですが、お話の中の病であり、作り話と分かっていても、何となく気味の悪
い思いもしました。
よりによって為頼医師が、この病の発見者で、治療方法を探しつつ、医学会の
栄光の道を駆け上がっているときに、本人がこの病に掛かり、壮絶な死を遂げ
るのです。
「第五番」というのは音楽の世界でベートーヴェンが音楽のみと偉大さを極限
の形で表現した曲を、「第五番」と付けてから、「第五番」という数字は音楽
会では特別な意味を持つようになったようで、多くの作曲家(ブルックナー、
チャイコフスキー、マーラーしかり)が自らの「第五番」に傑作を残そうと躍起
になったそうです。
それと同じ位置のこの「新型カポジ肉腫」を位置づけたお話ということのよう
です。
外国から見れば日本には「人間ドック」というものがあるでしょう。健康な人間を
アレコレ検査して、異常の無い事を確かめる。われわれからすれば奇異なこと
です。何処も悪くないのに、検査すれば無駄に終わる可能性が高い。検査は症
状が出てからすればいいでしょう。
メタ簿リック症候群の検診もはじまったそうですね。メタ簿リック症候群は基準
があいまいで、病気の予備軍としての意味合いは不明です。なのに、政府が
健診を指導し、国民も無抵抗に従う。とても信じられません。
他にも日本には健康食品やサプリメントが氾濫しているそうですね。健康に良
いといわっれたら、すぐ飛びつく。テレビや新聞でも、健康情報があふれてい
ると聞きました。抗生物質の使用量が天文的に突出しているのも、日本の特徴
です。抗生物質が効かないウイルスにも、どんどん使われる。日本では、抗生
物質の別名は「良く効く薬」というらしいですな~、と現在の日本の医療を皮肉
っています。
疫病と医療のバランスをとり、時には特殊な状況も演出する。ドイツでマール
ブルク熱と呼ばれた出血熱、アメリカのエイズ、イギリスの狂牛病、中国の
SARS、そして「新型カポジが疫病第五番」という意味が題名です。