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気軽に我流でワインを楽しんでみようかと。

第68回正倉院展

2016-10-24 20:14:37 | Museum

2016.10.24. Mon.

平日の閉館前を狙って、4時半ごろに訪れる。 想定通り、列も無く、中も空いていて、自分のペースでゆっくり鑑賞できた。

今年の正倉院展は、とても展示の仕方も良く、人のたまりが分散されるようにしてあったように思われる。

また、展示品も私の興味のあるものが多く、久しぶりに正倉院展を堪能。

夾纈(きょうけち)と蝋纈(ろうけち)も対比して展示してあり、興味深かったし、染織品が多数出ていたのが嬉しい。

笙と竽の対比した展示も見やすかった。

また二釉の陶器も興味深かく、欠けた部分から土味が覗いていたのが嬉しい。 これは高台が見れれば最高だったのだが…

もちろん「漆胡瓶」の美しさは感嘆ものなのは言うまでもない。 現在も通用する意匠の美しさは神秘さえ感じられる。

初出展の撥鏤の鳥の飾り物は、想像以上に小さくてプリティ!!でした。

 『奈良国立博物館』 「第68回正倉院展

   

「本年の正倉院展には、北倉(ほくそう)10件、中倉(ちゅうそう)29件、南倉(なんそう)22件、聖語蔵(しょうごぞう)3件の、合わせて64件の宝物が出陳されます。そのうち初出陳は9件です。例年通り正倉院宝物の概要がわかるような構成ですが、本年も宮内庁正倉院事務所による最新の調査成果を反映した内容に特色がみられます。また正倉院正倉の整備事業の完了を受け、宝庫や宝物の来歴を伝えるような宝物も出陳されます。 
 聖武天皇ゆかりの北倉からは、シルクロードの遺風を伝える名品として夙(つと)に有名な漆胡瓶(しっこへい)が、正倉院展では18年ぶりに出陳されます( ※ )。また鳥木石夾纈屏風(とりきいしきょうけちのびょうぶ)は、聖武天皇のお側(そば)近くにあった屏風で、花鳥を愛でた当時の宮廷生活が垣間見られる宝物です。 
 また、本年は聖武天皇一周忌斎会(さいえ)で懸吊された大幡(だいばん)(灌頂幡(かんじょうばん))に関連する宝物がまとまって出陳されるのも注目されます。大幡は総長13~15メートルに及ぶと考えられる巨大な幡で、多数の幡が法会(ほうえ)の場を華やかに飾ったと考えられます。今回は幡の本体、脚、脚先の飾り、芯に使われた裂(きれ)が出陳され、その全容が想像されます。 
 ところで、本年は多種多様な金工品が出陳されるのも注目されます。宝庫に伝わった奈良時代の銅銭、唐と日本の鏡、合金に用いられる金属のインゴットなどの鋳造(ちゅうぞう)に関係する品々、あるいは漆胡瓶と同じく平脱(へいだつ)技法が用いられた竽(う)、笙(しょう)、平脱鳳凰頭(へいだつのほうおうのかしら)などの装飾性豊かな器物類、そして目にも美しい様々な飾り金具など、金属と古代の日本人の関係にも思いを馳せていただければ幸いです。 
 このほか、素材の異なる3種の笏(しゃく)や、高度な技法で作られた象牙(ぞうげ)の櫛、近時の調査で染色材料が判明した愛らしい鳥形の飾りなど、天平の技と風俗にもご注目下さい。
※公開は、御即位20年記念特別展「皇室の名宝」(東京国立博物館 平成21年)以来、7年ぶり」

今年は64件を展示し、うち9件が初公開。特に聖武天皇一周忌の法要に使われた大幡に関連する宝物や多種多様な金工品、近時の調査で色彩が判明した鳥形の飾りなどに注目したい。

   

1:浅緑地鹿唐花文錦大幡脚端飾(あさみどりじしかからはなもんにしきのだいばんのきゃくたんかざり)。大幡の脚先の飾り
2:漆胡瓶(しっこへい)。鳥の頭に似た注ぎ口が特徴。黒漆の上に草花などの文様を加飾したペルシア風水差し
3:笙(しょう)。底面と竹管の1管に「東大寺」の刻銘があり、東大寺の諸法会で用いられた管楽器
4:磁皿(じざら)。聖武天皇の生母・藤原宮子の一周忌斎会の際に聖僧供養の食作法に使われたとされる
5:唐草文鈴(からくさもんのすず)。幡や天蓋などの荘厳具に付けられた飾り金具
6:銀平脱龍船墨斗(ぎんへいだつりゅうせんのぼくと)。龍頭形の装飾を付けた、船形の墨壺
7:大幡残欠(だいばんざんけつ)。錦や綾、組紐など多様な染織技術を駆使して作られた華麗な染織幡
8:アンチモン塊(かい)。日本最古の富本銭にも含有することで知られる、鉱物・アンチモンのインゴット
9:撥鏤飛鳥形(ばちるのひちょうがた)。象牙製の細工物。染色には藍や紫根を使用


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3 コメント

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Unknown ()
2016-10-26 00:37:23
始まりましたね。 館内の様子レポありがたいです。
鑑賞方法が条件よくなっているようですね。
また行きたいなあ。
返信する
Unknown ()
2016-10-26 00:37:36
始まりましたね。 館内の様子レポありがたいです。
鑑賞方法が条件よくなっているようですね。
また行きたいなあ。
返信する
Unknown (のん)
2016-10-26 13:31:16
もちゃんも染色好きだし、工芸好きだし、是非是非ご来場あれ。

今回は学芸員さん、マンネリ脱出で頑張られたように思われるわ。
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