豪州落人日記 (桝田礼三ブログ) : Down Under Nomad

1945年生れ。下北に12年→東京に15年→京都に1年→下北に5年→十和田に25年→シドニーに5年→ケアンズに15年…

カジポンの芸術パラダイス

2002-06-06 15:15:18 | Weblog
6月6日(木)曇 

   カジポンの芸術パラダイス

14:00ドブロブニク出航。船内では色々の企画が行われ、乗客はそれぞれ自分の好きな企画に参加できる。もちろん参加しなくてもかまわない。各種企画はPB側で準備するものもあれば、乗客の自主企画もある。PBでは企画のために「水先案内人(水案)」と呼ぶ講師を招く。水案は無報酬だ。

カジポンこと梶本修(35歳男)は第32回航海から水案を務めて乗客から圧倒的な人気を博している。今回彼は夕食の指定席が医務室の3人と同席だった縁で、僕も彼の企画に顔を出している。「芸術パラダイス(芸パラ)」は芸術解説の漫談だ。ジャンルは絵画、音楽、文学、舞台、大道芸、映画、漫画、テレビ、天文、スポーツと多岐にわたる。昼の部1-2時間と夜の部3-8時間。それでも喋り足りないようだ。

20台をトラックの運転手などで貯金の時期に当て、30台を芸術探索に当てていると言う。オリビア号に合流する直前に、一緒に暮らす女性が現れたことは不安材料だ。それよりも大事だと思うのは、自分の守備範囲を明確にすることだろう。いたずらにジャンルを拡げるよりも、研究者や評論家が見逃している隙間を埋めるような仕事が好ましい。今のままでは、百科事典がインターネットの検索機能に取って代わられたように、近い将来「芸パラ」も壁に突き当たりそうな予感がする。「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く」伝えることが大切だ。「求道者」的な姿勢が必要で、「たしなむ」程度では他人にほとんど何も伝えることはできない。


読書:「タイ、開発と民主主義」末広明

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