非国民通信

ノーモア・コイズミ

大きな変化はなさそうですが

2019-07-07 20:54:09 | 政治・国際

 再来週には参院選挙と言うことで、職場では組合活動が大変に活発です。密室で決まる春闘とは異なり選挙に台本はありませんから、たぶん手を抜けない状況なのでしょう。2017年の選挙では民進党の分裂で地域毎に対応が分かれ、私の住む選挙区であれば小池百合子グループへの投票指令が飛んできたものです。今回は立憲民主支持で概ね固まっている模様ですが、結果はいかに。

 web上で検索してみれば、自分と似たようなことを書いている人はいくらでも見つかるわけです。ただ地方組織における自民党と旧民主党系の各組織の蜜月ぶりを気にしている人は、自分以外には滅多に見かけない気がします。どうにも人の目に触れるのは報道も華やかな国政選挙や「与野党対決」の華やかな選挙区ばかり、居住地域の政治勢力図なんて、普通の人は気にしないものなのでしょうか。

 先の統一地方選挙において「共産党以外の野党」が自民党系候補に明確な対立候補を立てたのは、わずかに2選挙区でした。その2選挙区に報道が集中する陰では、自民党内部での争いを除けば無風の選挙が行われていました。どうにも国政選挙となると「野党でございます、野党でございます、自民党へ不満の方は我が党に清き一票を」と訴える党が出てくるものですが、それが地方の選挙となると消えてしまうことに、少なくとも私は疑問を感じています。

 「何でも反対」というイメージで野党を嫌う人も多いです。しかし、そういう人ほど野党を見ていない、むしろ反対はメディアを前にしたパフォーマンスであり、むしろ自民党の良きパートナーとしての活動の方が多いことから目を背けていると言えます。逆に政権与党への対抗馬として「共産党以外の野党」を応援する人もまた、野党の実態を見ていない、自分の都合の良い解釈しかしていないと言わざるを得ないでしょう。

 どうも寡聞にして近年の同様な調査結果を目にしていないのですが、故・民主党が政権奪取する前の時代は、自民党+αの政権や民主党+αの政権を望む人よりもむしろ、自民党と民主党の「大連立政権」を望ましい政治の在り方として挙げる人が、世論調査の結果として結構な多数派を占めていました。地方議会での勢力図を見れば、それは妥当な判断とも感じますが、今の世論はどうなのでしょうね。

 野党の筆頭と目される立憲民主党あたりを見ると、ある程度は良いことも言っている反面、その中には旧民主党が政権獲得前に唱えていたこと、政権交代前夜に公約から政策集に格下げしたり、あるいは取り下げたり、与党になってからは審議することすら避けるようになったことが少なからず含まれているようにも思います。看板は変えても中身は民主、また同じことをやるのではないかという気もするところです。

 争点の一つとなっている消費税増税についても、「今は」上げないと立憲民主党は主張します。しかし、今よりもさらに経済情勢が悪い時期に、消費税増税を閣議決定したのは他ならぬ民主党です(ついでに軽減税率を巡る枝野の主張なんかを見ると、やはり根本は逆進課税指向なのだな、とも)。選挙前に唱えていたことを蔑ろにしつつ、選挙前には語らなかった消費税増税を推し進めたのが民主党なのですけれど、この史実に立憲民主党候補はどう向き合っているのか――そこに顕著な不誠実さを私は感じていますが、世間の反応はどうなのでしょう。

 現政権の直面する諸々の問題は相応に世間の注目を集めており、安倍総理や閣僚の答弁に納得している人は、あまり多くありません。それは残念でもないし当然と言えますが、では与党への不満や不信が野党への支持に繋がっているかと言えば、そうはなっていないのが現実です。まぁ過去に向き合うことで支持が得られるかは別問題、むしろ自己正当化を貫くことで得られる支持もあるのかも知れませんが、とりあえず次の選挙で国会の勢力図が大きく変わる可能性は低そうです。

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