ロシア、エストニア首相を「指名手配」 旧ソ連の記念碑撤去に反発か(朝日新聞)
エストニアのカラス首相が、ロシア内務省の「指名手配リスト」に入った。ロシア外務省のザハロワ報道官が13日、SNSのテレグラムに記した。AP通信によると、外国首脳の指名手配は初めて。カラス氏は同日、「むしろ私が正しいことをしていると、より良く示す証拠だ」とX(旧ツイッター)に投稿した。
ザハロワ氏の投稿によると、指名手配容疑は「ソ連兵の記念碑を破壊した」というもの。ロシアに入国しない限り、逮捕される可能性は極めて低い。投稿では「ナチズムとファシズムから世界を解放した者の記憶に対する罪は、反応が必要になる」と主張している。
本来ウクライナは多様な争点をもつ多民族国家でしたが、失政を覆い隠すべく為政者が反ロシア感情を煽り続けた結果、ロシアと協調姿勢を取る大統領をクーデターで追放したりロシア系住民の多い東部地域との内戦が発生したりと混乱が収まらないわけです。一方でエストニアやラトビアは分離独立の当初から反ロシアで一本化された状況が長く、日本と同様に政治的な争点の少ない安定した国家と言えます。エストニアやラトビアにおけるロシア系住民の扱いは戦後日本における朝鮮籍、中華民国籍の扱いと似たものがあり、この辺も日本からは親近感を覚えるところでしょうか。そんなエストニアでは第二次大戦期の記念碑や追悼碑の破壊が進んでいるとのことです。
県立公園内の朝鮮人追悼碑、群馬県が撤去始める 知事「公益反する」(朝日新聞)
群馬県は29日午前、行政代執行法に基づき、県立公園「群馬の森」(高崎市)にある朝鮮人追悼碑の撤去工事を始めた。安全面への配慮から2月11日まで公園を全面的に閉鎖し、撤去を完了させる方針。
(中略)
山本一太知事は25日の会見で、「碑を公園に置いておくことは公益に反するため、知事として決断した。ルール違反だから撤去を決めたわけで、碑を『反日』とも思っていない。撤去することと歴史認識をねじまげることは私の中ではつながらない」と説明している。
そしてエストニアと価値観を共有する我が国では、朝鮮人追悼碑の撤去が行われました。たぶん、エストニアが加盟するEUの理念にも沿ったものなのでしょう。過去の史実から目を背けてこそ自由で開かれた民主主義であり法の支配というものです。異なる価値観を持つロシアであれば山本一太にも逮捕状の一つくらい出してくれそうな気がしますが、どうなのでしょうね。ここで韓国と北朝鮮が手を携えて連名で逮捕状を発行でもしてくれたら、熱い展開なのですが。