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非国民通信

ノーモア・コイズミ

ご冥福をお祈りさせて頂きます

2006-08-30 22:38:07 | ニュース

車転落3児死亡 「どう謝り、償えば」 今林容疑者 両親がお詫びの言葉 (西日本新聞) - goo ニュース

 この度の痛ましい事故につきましては、謹んでご冥福をお祈りさせて頂きます。しかし、この記事を読んでちょっと違うのではないかとも思ったわけです。これって、両親が出てくるべき問題なのでしょうか? もちろん加害者側の近親者としてお詫びの気持ちを表明するというのは十分にわかるのですが、これが完全に自主的なものであってくれればな、とも思うわけです。

 日本社会は、親と子を別れさせてくれない―――若者が親から自立できていないと社会通念上はそういうことになっていますが、実態は周りの圧力に寄るところも多いのではないでしょうか。私も長期のバイトや就職の際には身内の誓約書(うちの子が迷惑かけたら私たちが責任をとります、って奴です)の提出を求められたりしましたが、親は関係ねぇだろ、親はよぉ!と思ったものです。就職して親元から離れようとしても、会社がそれを許してくれない、連帯責任の引受先として親とのつながりを要求してくるのです。(これって変じゃないかと父に聞いてみましたが、父からすれば当たり前のことのようでした。私が入るような3流企業でも父が働く上場企業でもこの辺の考え方は変わらないようです)

 さて、今回の事件です。飲酒運転で3人の死者を出してしまったわけですが、悪いのは飲酒運転をした人であってその親ではありません。両親が同乗していて飲酒運転を黙認していたならその責任は問われるでしょうが、この場合加害者の両親には何の責任もありません。そうなのですが、子供の責任は親がとれ、と、そんな風潮があるのではないでしょうか。会社に提出する誓約書もそうですし、まだ記憶に新しいイラクでの日本人人質事件では被害者である人質達の両親への批判が殺到、日本中が狂奔したものです。そういえばつい先日に右翼の襲撃を受けた加藤紘一氏の場合も、被害にあったのは氏の母親が住む実家の方でした。幹事長を務めるほどになっても、やはり社会が親からの自立を許してくれない、子供が何かをしたら親に責任をとらせよう、そういう考え方が根強いことが窺われます。

 よくある若者叩きの場合も、その原因が親に求められることが多いです。子供がニートになったのは、親の教育、家庭環境に問題があったからだと。とはいえ就職しては会社から連帯責任を求められ、子供が事故を起こせば謝罪を求められ、子供がお上には向かえば親も非難の対象になる。日本の親は大変ですね。


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