lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

lens,align. awards 2008.

2008-12-31 05:02:33 | art music
恒例企画です。
2008年にlens,align.で紹介してきた音源から、
ベスト・トラックを3つ紹介していきます。

過去のawardはこちら↓

lens,aligh. awards 2007.
lens,align. awards 2006.
lens,align. awards 2006 Summer.
lens,align. awards 2005.




□ lens, align. awards 2008.

>> Best 3 Tracks.


Fordlandia


□ Jóhann Jóhannsson / "FORDLANDIA"

How We Left Fordlandia

>> lens,align.: "Fordlandia" Review.


先日紹介したばかりですが、未だ感動冷めやらぬので敢えて推します。アイスランドの前衛芸術家、Johann Johannssonのオーケストラ大作。実在した資本主義の理想郷‘Fordlandia’の破綻と、人類にとっての「テクノロジー」への夢想と幻滅の悲哀を絡めて描く。「私たちはフォードランディアの呪縛を解き放てるのか」アルバムを締めくくるこの願いは、反復旋律のディミヌエンドに乗せて、遥かな宇宙の深遠へと消亡する。



Mtmh


□ Craig Armstrong / "Memory Takes My Hand"

Memory Takes My Hand (excerpt)

>> lens,align.: "Memory Takes My Hand" Review.


お馴染み、Craig Armstrongの委嘱作品集から、ハイライト・トラックにあたる"Risen"、"The World Shall Turn"、そして"Many"を一つの流れで紹介。"Memory Takes My Hand"は、Craigの故郷でもあるグラスゴーの『ケルヴィングローブ美術館』に提供された楽曲。人類の産み出す思想や観念の美への賛歌、そして平和への切なる祈りを、サンスクリット語テキストなどを交えて静謐に奏でる。このコンセプトによる楽曲構造の気宇壮大なミニマル性は、あのPhilip Grassの交響曲第五番と大きく相通ずるものがあります。



Es_cartographercover


□ e.s. Posthumus / "Cartographer"

Isunova PI

>> lens,align.: "Cartographer" Review.


そしてやはり、e.s. Posthumusは外せません。
「音楽による一大スペクタクル」という形容が最も相応しい巨篇。前作"Unearthed"に比べて、ややパワーダウンしてしまった混声合唱が心残りですが、この哀調の旋律に絡めた壮大なスケールの悲壮美は、彼らにしか奏でられないもの。



□ lens, align. special award.


Mots

□ Mike Oldfield / "Music of the Spheres"

Harmonia Mundi

>> lens, align.; "Music of the Spheres" Review.


「一曲として」選出するには弱いですが、アルバム全体の中にあって非常に際立った美しさを放つ楽曲。選外にするには惜しいので、特別賞として紹介することにしました。第二部の中盤に位置する"Harmonia Mundi"ですが、ここでは第一部のモチーフに対し、寄せては返す波のように響きを呼応させています。前呈示部の光(主題)を照り返す妙趣に満ちた一曲。




以上です。
私事ですが、ここ数年プライベートな時間に対する制約が厳しくなっていると実感を重ねています。音楽に関しては特に顕著で、チェックする音源の絶対数が減っているのも確かですが、CD等を購入しても聴けないままだったり、或は紹介したくても機を逸してしまいがちで、ブログでのレビューについても色々と未練や不満が残ってしまった一年でした。

ただポリシーとして、そういう状況でも「決して作品を片手間なんかで見極めない」という姿勢は、これからも心がけたいですね。アーティストが魂を削った作品を引用・紹介するからには、こちらも魂を削って向き合いたい。果たして何処まで走り続けられるかわかりませんが、生温く見届けて頂ければ幸いです。


では、皆さん良いお年を!
2009年もよろしくお願いします♪
Have a happy new year☆

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□ Tune of the Year.

Ring

□ Wagner / "Der Ring des Nibelungen"

Götterdämmerung (excerpt)


Bernard Haitink
Symphonyorchester des Bayerischen Rundfunks

リヒャルト・ワーグナー『ニーベルングの指環』より
『神々の黄昏』終曲部。
ベルナルド・ハイティンク指揮
バイエルン放送交響楽団



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです~★ (なつみるく)
2008-12-31 17:05:11
お久しぶりです~★
今年は色々とお世話になりました♪
来年も何かとお世話になると思うので
宜しくお願いします♪

私も最近は全く音楽聴いてませんわぁ。。
ゆっくり聞く時間がないのは辛いですね。
無理せずレビューして下さいね。
健康第一なんで、睡眠はしっかりとって下さい~>x<

ではでは良いお年を★
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あけましておめでとうございます。 (n.)
2009-01-02 09:41:01
あけましておめでとうございます。
こちらこそ、旧年中はお世話になりました(>△<。
ご無音久しくお詫び申し上げます。

なつみるくさんにとっては、
昨年は新たな門出となりましたね。
この 1年がまた、幸多き年でありますよう、
お祈りいたします。


今更ではありますが、そのうち粗品をお贈りしますので、
ご迷惑でなければご笑納ください。
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