□ David Lyndon Huff / "Worldbeat Asia"
♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>New Beginnings
♪ Eastern Journey
Release Date; 21/04/2010
Lanbel; Green Hill music
Cat.No.; GHD5679
Format: 1xCD
>> Green Hil Music Artist Page
>> tracklisting.
01. The One
02. Essence of Paradise
03. Siam Horizon
04. Beijing Nights
05. Eastern Journey
06. Malaysia Sunset
07. Asian Blue
08. New Beginnings
09. Reflections
10. Walking Dreams
Composer: David Lyndon Huff.
Vocals: Ayaka Nanako, Haruka Natsumi
Koto, Shamisen: Kanji Tsutsui
Audio Mixers: David Lyndon Huff; Amile Cartijen.
Recording: Eastlake Studios, Nashville, TN; Synergy Studios, Atlanta, GA.
An intriguing blend of modern musical technology,
global elements and influences of the Far East
主にNew Age / Light Jazz / Chill Out系クリエイターを中心に擁し、スタイルに拘ったコンセプチュアルな消費型アルバムを多くリリースするGreen Hill Music。そのレーベルを顔と言えるトレンドセッターの一人、David Lyndon Huffによる"Worldbeat series"の4作品目が、凡そ7年ぶりに登場。
彼のソロデビュー作である、1作目 "Worldbeat: World Music For A New Millennium"は、あからさまにEnigmaやDeep Forestのフォロワーとして製作された作品だった。
それらのエッセンスをフィルターに濾したかのような、適度にソフィスティケイトされたチルアウト・アレンジは見事で、お約束ながら民族音楽・グレゴリオ聖歌といった素材を散りばめたエニグマ世代の王道サウンドとして、それなりのクオリティと面白さを醸し出している。
その後、彼の他のライト・アンビエント・プロジェクトである"Sound Therapy series"や"Celtic Dreams"といった企画と平行して、レーベルメイトとの共同製作で"Worldbeat: Brazil"、"Worldbeat: Africa"などといった、更に各地の素材にフォーカスしたチルアウト・アルバムを製作している。
今作には"Worldbeat: Asia"というタイトルが付されているものの、その引き出しはやや狭隘と言わざるを得ない範囲に取材したものである。歌い手としてクレジットされている日本人名の不自然さも相俟って、西洋独特のエスノ幻想に取り憑かれた妖し気な雰囲気を醸し出しており、それはそれとして味を出していると言えなくも無い。
何より、1990年代中期で時間が止まったかのようなビートアレンジは、何処かノスタルジックな気分を誘発してムードに酔いしれる部分もあり、Cafe del MarやBuddha Bar系コンピに代表されるIbiza Chillのように、下手に今風に洗練されて整合性を失いがちなジャンルとも一線を画する様式美がある。
しかしあくまで平易なムード・ミュージックに徹している為、これを「今の作品」として対峙するには辛いものがあるだろう。また過去作品、とりわけ一作目にあったような「楽曲性・テーマ性」を強く主張する節回しもなく、上滑りでしらじらしい日本古謡「風」な演奏、中国伝統歌「っぽい」モチーフに、しかし確実に得も言われぬミステリアスな気持ちにさせられるのである。
David Lyndon Huffは、CCM(Contemporary Christian music)のアレンジャーとして名高いRon Huffの息子として、アメリカン・ミュージックの聖地、Nashvilleで育つ。青年期になって彼は兄弟であるDann Huffとともに、Heavy Metal Band、"Giant"を結成。ドラマーとしてのキャリアを積むものの、バンド自体は一発屋に終わり解散。その後、ワールドミュージックやNew Age音楽に魅せられ、現在に至るという。