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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Jóhann Jóhannsson / "and in the endless pause there came the sound of bees"

2010-04-08 13:27:00 | music10
Aiteptctsob


□ Jóhann Jóhannsson
 / "And In The Endless Pause There Came The Sound Of Bees"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>The Gift
Escape

Release Date; 10/04/2010
Label; Type
Cat.No.; TYPE064
Format: 1xCD

>> http://www.johannjohannsson.com/

>> tracklisting.

01. Theme
02. City Building
03. Entering The City
04. The Flat
05. Rainwater
06. Siren Song
07. Pods
08. The Gift
09. Dying City
10. City Building (Alternate Version)
11. Escape
12. Inside The Pods
13. End Theme


Music from the film "Varmints" by Marc Craste,
based on the book by Marc Craste and Helen Ward
Music written, arranged and produced by Jóhann Jóhannsson.
Orchestrations by Jóhann Jóhannsson and Nicklas Schmidt.
City of Prague Philharmonic Orchestra and Chorus conducted by Miriam Nemcova.


Solo Soprano: Michaela Srumova.
Concert Master: Bohumil Kotmel.
Orchestra Contractor: James Fitzpatrick.
Orchestra recorded at Barrandov Stduios, Smecky Soundstae, Prague by Jan Holzner.
Additional recordings in Copenhagen.
Sound design by Adrian Rhodes.
Piano, keyboards and electronic processing by Jóhann Jóhannsson.
Mixed in NTOV, Copenhagen by Jóhann Jóhannsson.


Published by Mute Song.
Title by Helen Ward.



□ See also
>> lens,align.: Jóhann Jóhannsson / "FORDLANDIA" review.


"Varmints" (2008)

</object>

Short-film based on the book "Varmints"
Director: Marc Craste
Author: Helen Ward
Production: Studio aka


児童文学作家・Helen Wardとイラストレーター・Marc Crasteによる児童向け絵本"Varmints"の、3Dアニメーション化作品。今、アイスランドで最も先鋭的な音楽家、Jóhann Jóhannssonが手掛けた劇伴音楽がようやくのオフィシャルリリース。

2009年に行われたUS East Coast Tour会場にて、1,000枚限定で販売されていたオリジナル版に未発表曲を加え、昨年末バイナル盤として限定数がプレスされたバージョンの正規流通音源にあたるのが、このCDである。



"Varimnts"は24分足らずのCGアニメーション・ショートフィルム。自我と社会との葛藤を環境問題に絡めて描く、極めて普遍的な寓話だが、それは同様にJóhann Jóhannssonの極めて『型通りな』様式の音楽と相俟って、古典的ながら実直に胸に響く箴言の体を為している。


上では型通りと言ったが、今の映画音楽界において彼ほど"electronica"の実験精神を持ってスコアを組み立てられる者は、それほど多くは無い。

"and in the endless pause..."には、確かにThomas Newman風のオーケストラやフレーズの断片が散りばめられているものの、暗い暈渲に沈めるようなノイズやアトモスフィア、そこに浮かび上がっては霞んで行く音色とメロディの刹那的な邂逅の美学は、Jóhann Jóhannssonが先導してきたアイスランドの実験音楽シーンでの研鑽の賜物と言えるだろう。


また、アイスランドという国家の現状を鑑みて、彼がこの作品に投影したテーマや『想い』にも、心ずから推し量れるものがある。例えば"City Bulinding"の悲壮な旋律の機微に、例えば"Dying City"の絶望の狂騒に。

そこかしこに顕われる暗澹たるテーマの数々は、無垢の煌めきを放つ"Theme"や"The Gift"とのコントラストによって深淵を際立たせ、強い眼差しを以て回帰する"End Theme"の救いと希望によって昇華を迎える。"Varmints"の寓意に託した物語は既に、楽曲それ自体で結晶しているに等しい。


"and in the endless pause there came the sound of bees"...いつか人々の遺した世界に、ミツバチの還る時はやってくるだろうか。Jóhann Jóhannssonが引用したこのタイトルは、転じて喪失を予感している我々の願いとなり、やがて訪れる沈黙の時まで、その旋律を今も何処かで響かせている。


Schiller / "ATEMLOS"

2010-03-22 02:40:46 | music10
Atemlos_2

>> http://www.atemlos.tv/


□ Schiller / "ATEMLOS" (Ultra-Deluxe Version.)

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Polarstern (Intro edit)
Lost Again
Sunrise
Klangwelt Zwei

Release Date; 12/03/2010
Label; Island
Cat.No.; 06025 2732327 5
Format: 3xCDs + 1xDVD
Note: 2,500 Stock Limited. (Autographed)

<embed type="application/x-shockwave-flash" src="http://picasaweb.google.co.jp/s/c/bin/slideshow.swf" width="288" height="192" flashvars="host=picasaweb.google.co.jp&hl=ja&feat=flashalbum&RGB=0x000000&feed=http%3A%2F%2Fpicasaweb.google.co.jp%2Fdata%2Ffeed%2Fapi%2Fuser%2Flensalign%2Falbumid%2F5450944590086480353%3Falt%3Drss%26kind%3Dphoto%26hl%3Dja" pluginspage="http://www.macromedia.com/go/getflashplayer"></embed>


>> tracklisting.

CD1
01. Wilkommen
02. Tiefblau
03. Playing With Madness (mit Mia Bergstroem)
04. Atemlos
05. Try (mit Nadia Ali)
06. Unruhig Herz (mit Anna Maria Mühe)
07. Leidenschaft (mit Jaki Liebezeit)
08. Blind (mit Anggun)
09. Soho
10. Let It Rise (mit Midge Ure)
11. Polarstern
12. Don't Go (mit Kate Havnevik)
13. Moments
14. Addicted (mit Lenka)
15. Morgenland
16. Lost Again (mit Odette di Maio)


CD2
01. La Mer
02. Sunrise (mit Lenka)
03. Augenblick (mit Anna Maria Mühe)
04. I Will Follow You (mit Henree)
05. Opium (mit Jaki Liebezeit)
06. The Fire (mit Kate Havnevik)
07. Un Solo Minuto (mit Odette di Maio)
08. Salton Sea
09. Under My Skin (mit Kim Sanders)
10. Hochland
11. Himmelblau
12. Always You (mit Anggun)
13. Reprise


ATEMLOS entstand in Bath, Berlin, Ihlow, Kalifornien, Longyearbyen, New York, Oslo, Paris, Reykjavik, Stockholm und auf dem Arktischen Ozean


DVD

ELEKTRONIK-SYMPHONIE
01 - Luft
02 - Wasser
ATEMLOS IN VOLLEM 5.1
03 - Wilkommen
04 - Tiefblau
05 - Playing With Madness
06 - Polarstern
07 - Himmelblau
08 - Leidenschaft
09 - Soho
10 - Hochland
11 - Always You
12 - Reprise
STUDIOSESSION
13 - Schiller mit Jaki Liebezeit
POLARSTERN
14 - Expedition in die Arktis
PHOTOS
15 - Schiller
16 - Polarstern


LUFT - Die Satellitebildaufbereitungen stammen von Claudius Diemer, albedo39 Satellitenbildwerkstatt copyright albedo39 Satellitenbildwerkstatt/USGS - www.albedo39.de
WASSER - Die Unterwasser - Aufnahmen des Tauchroboters MARUM-QUEST entstanden an Bord des Forschungsschiffs "Polarstern" während der Arktis-Expedition XXIV/2 Bildquelle: MARUM, Universität Bremen



Limited Exclusive CD - ATEMLOSE KLANGEWELTEN
01. Klangwelt Eins
02. Klangwelt Zwei
03. Klangwelt Drei
04. Klangwelt Vier
05. Klangwelt Fünf
06. Klangwelt Sechs



Produziert von Christopher von Deylen
Photos: Philip Glaser
Artwork: Katja Stier & Sandra Morath

Related Link:
>> lens, align.: Schiller / "Sehnsucht" Review


□ "TRY" mit Nadia Ali

</object>


LIFE IS NOT MEASURED BY THE NUMBER
OF BREATHS WE TAKE,
BUT BY THE MOMENTS
THAT TAKE OUR BREATH AWAY.
- "Moments"

人生の価値は 息をする回数では量れぬ
ただ息を呑む瞬間にこそ 味わえるものである 



Impression             .

Atemlos - 『息を呑む』人生の場面場面で、そのような経験を多く重ねてきたとすれば、私にとってはおそらく、音楽の与える感動の占める割合は、美しい光景や劇的な出来事のそれに決して劣ることなく、例えば"atemlos"をタイトルに冠したこのアルバムを聴いている今この瞬間にも、カウントが続いているのだ。

"ATEMLOS"は、正に息を呑むような美しい瞬間瞬間に彩られた、時間芸術とでも言うべき作品に違いない。



常に最先端の音響技術とアップデートを作品に反映し続けて来たSchillerだが、今回特筆すべき相違として挙げられるのが、従来と比べて多くの装飾を削ぎ落とされた、ダイナミックだがシンプルなサウンド・コンストラクションにある。


ヴォーカルのブレスはもちろん、プログラミングされた電子音の一粒一粒の音色まで鮮明かつ静謐に響くよう組み立てられた、白地に淡色を落としたような眈々としたアンビエントをベースに、まるで呼吸を合わせるように構築されていく機械的な「間」の美学。

時を刻みながら圧倒的な幾何学結晶を描くようなアトモスフィアと、深海の静振の如きドープなビートで奏でられるサウンドは、時折きらめくような金属音と共鳴しながら、どこまでも深く深く沈降していくドラッグ・ミュージックとしての危うい側面も垣間見せている。

一方で、どこを切り取っても"Schiller"とわかるセンチメンタルなモチーフやヴォーカルラインはしっかりと息衝いていて、このような電子音で構成された淡白なバックグラウンドに叙情溢れる旋律が絡む様子は、どこかMark van Hoenの手法さえ彷彿とさせる。



前作"Sehnsucht"よりバリエーションを抑制しながらも、清幽としたチェロなどを配したpost classicalの方向性も進化させているが、それよりも鮮烈な印象を喚起するのが、最新のソフトシンセ群を駆使した映画的音響デザインであろう。

DVDにはトラックの一部を5.1ch Dolby Surround方式にMixした音源が収録されているが、視聴環境でこれほど印象が鮮やかに変わってしまうのは、Schillerの楽曲ならではというところ。ある意味シアターリスニング向けの音楽と言えるだろう。


私がSchillerの欠点として感じていたユーロダンス的なトラックの『軽さ』も、上記のような音響重視のプログラミングの方法論から大きな進歩を得ているようで、今作のダンストラックにはプロッグ・ハウス風の重厚な展開を見ることが出来る。



Songs                .

"Atemlos"のリード・シングルとして発表された"TRY"を歌うのは、リビア出身のポップシンガーで、近年特にダンス・シーンでの需要が目覚ましいNadia Ali。Schiller初期のビンテージ的手法であるエレクトロ・ポップに、Nadiaのエキゾチックな節回しが耳を惹く会心の一曲で、シングルはドイツの音楽ダウンロード・週間ランキングで一位を獲得するに至った。

また、SingleにはThomas GoldやJerry Ropero & Stefan GrünwaldによるRemixが収録されている。


しかし、"Atemlos"を彩る『歌』の多くが、必ずしも"TRY"のようにキャッチーとは言えない。寧ろ儚く寒々しい世界観を切々と歌い上げるものがほとんどである。


Schillerが現代のニューウェイヴ・バンドであることを露呈する"Let it Rise"も、そんな曲の一つ。Midge Ure(Ultravoxx, Visage)の嗄れた声が何とも言えない厭世観を伴って、壮大なスケールの楽曲に溶け込んでいる。


Schiller_mit_anggun
(schiller mit anggun)


そして今回の目玉として大きく注目を集めたゲスト・ヴォーカリストが、あのAnggun。元々Schillerは古参Kim Sandersをフィーチャーしたトラックで良質のアダルト・コンテンポラリーの数々を提供していたものの、Anggunを招いたことで、更に暗く深みのある合理的なソング・ライティングの実現に成功している。


もう一つ、その筋を大いに賑やかしているフィーチャリングが、あのドイツのグル的バンド"CAN"のドラマー、Jaki Liebezeitだ。前作のKlaus Schulzeと同様に、近年Schillerは毎回この手の権威的ミュージシャンを口説くことに余念がないようだ。

Jaki Liebezeitの特徴として有名過ぎるのが、その正確無比かつ平衡なビート。彼は一度リズムを決めたら、自らリズムを打ち出す機械と化して、ただひたすらにその循環を繰り返す。その透徹した美学が"ATEMLOS"全体のコンセプトに与えた影響も推し量れそうだ。


DVDには、Jaki Liebezeitとの15分間のスタジオ・セッションが収録されている。セピア調のビジュアルに煙るようなミニマル・トラックで、映像作品としても申し分なく美しい出来映えとなっている。


"Atemlos"の開幕を飾る最初の歌、"Playing with Madness"を射止めたのは、ストックホルムやベルリンで活動する殆ど無名のクラブシンガー、Mia Bergström。何処か幼さを漂わせつつも、影を背負った潤いのある歌声を響かせている。


Schiller_mit_lenka
(schiller mit Lenka)


ノルウェーのtrip-hopシーンをリードするKate Havnevikは、儚くもより大人びた印象で存在感を放つ。そして、キュートな歌声とキッチュな魅力で、今最も波に乗っている女性シンガー、Lenka。彼女も"Atemlos"においては意外な程ミステリアスな一面を引き出し、ファンを驚かせている。


甘い歌声に定評のあるTel Aviv出身の男声シンガー、Henreeが歌うのは、古式ゆかしいディスコ風トラック"I Will Follow You"。そして最後に、"Atemlos"でひときわ可憐な歌声を響かせているOdette di Maioは、ナポリ出身のイタリアン・シンガーで、"Un Solo Minuto"ではイタリア語歌詞を披露。William Blakeの詩、"The Little Girl Found"にインスパイアされたと見られる"Lost Again"でのパフォーマンスも素晴しい。

また前作同様、ドイツの女優 Anna Maria Müheが曲間でナレーションを務めている。


Contents            .

2,500枚限定でリリースされた、この"Ultra-Deluxe Version"。本編Disc2枚とDVDを含む40pのハードカバーブックレットに、幾つかの楽曲をインストゥルメンタルとして再構成した特典ディスク、"Atemlose Klangwelten"をバンドルしたタブロー(壁掛けペイント)となっており、Deylenによる手書きサインが施されている。

左下には、このコピーが2,500枚中の何枚目にサインされたものかを示すシリアル・ナンバーが記入されている。因みに私は1186番目であった。


さておき、上に書いた"Atemlose Klangwelten"が本編以上に聴き応えがあることを、まず断っておきたい。楽曲のそれぞれはタイトルこそ省かれているものの、そのいずれも本編CDの一部ないし全体を引用したものである他、インタールードやヴァリエーションを加えて編曲されたアンビエント作品となっていて、Schillerが"Atemlos"において打ち出したディレクションをより克明に聴き取れる構成が為されている。



次にDVD、本編楽曲の5.1ch Surround仕様については先述の通りだが、同様に5.1chで収録されている"Elektronik-Symphonie"と題された"LUFT”、そして"WASSER"の二曲は、Eno風、あるいはBill Laswell的とでも言えそうな、それぞれ20分前後の長編アンビエントだ。


"LUFT"は完全なノンビート・アンビエントで、北極圏や砂漠など、衛星軌道から見下ろした地球の各地域の模様を流れるように映して行くというBGV的内容。二曲目の"Wasser"は、海底探査ロボットの視点から、深海に潜航していく様子をひたすら映し出した内容で、まるで星のように散りばめられた水泡やプランクトンが美しい。楽曲にも『水音』をモチーフにしたサウンドが使用されている。



"Wasser"で用いられた映像は、ドイツ・ブレーメン大学の海洋環境科学センター(marum)の所有する海底探査ロボット、"QUEST"の深海4000メートルの海洋底環境調査によるもので、今回のミッションはSchillerが出資提携をしたプロジェクト"Wissenschaft und Kunst(科学と芸術)"として行われた。

>> http://schiller-quest.de/


Marumquest
(Marum "Quest" 4000meter)

Deylenは"Quest"を積んだ観測船ポーラースターン号に搭乗し、アイスランド沖での進水に立ち会っている。その模様はDVDやブックレットのエッセイにて窺うことが出来る。息も凍る北極海に臨んで得たインスピレーションが、この"ATEMLOS"というアルバムに計り知れない効果を及ぼしていることは間違いなさそうだ。


『科学と芸術』というテーマに絡んでは、ブックレット中でDeylenが佇んでいる建造物は、Louis Kahnの設計で知られるSalk生物科学研究所であり、その構造自体が研究に及ぼす、ある種の実効性を鑑みて練られたものとされている。


Schiller_philipglaser04
(Schiller @ Salk Institute.)





5月中旬からドイツ国内を巡るLive Tourを予定しているSchiller。その熱狂や息遣いが彼方へと届けられるように、空を吹き抜ける風や、遥かな海原から押し寄せる波、そしてそれを伝える光や音といった振動が無相の深淵に意味を描いて心震わせる時。鼓動は共振し、やがて息を呑む瞬間が訪れる。


*****************************************************************

"LOST AGAIN"
(Based upon the poem "the little girl found" by William Blake)

Lost again

Lyca's parents go away
over the valleys deep

They are lost again

Arm in arm for seven days
They traced the desert ways

They are lost again

Seven nights they sleep and dream
They see their child
captured in the desert wild

Lost again

Till before their way
A crouching
lion lay

Follow me...He said
Please weep not for the maid

In my palace deep,
Your Lyca lies deep asleep

They look in his eyes
his eyes filled with deep surprise

And wondering behold
A spirit armed in gold

Lost again

On his head a crown
On his shoulders down
Flowed his golden hair.

Lost again

Gone was all their care.

Lost again

And they followed
where the vision led,

Lost again

And saw their sleeping child
among tigers wild.

*********************************************************

深い谷を越えて
ライカの両親は行く

(彼らは再び失う)

腕を組みあい七日間
ただただ砂漠を歩き続けた

(そして再び失うのよ)

七日間の夜 両親は
荒れた砂漠に囚われた
我が子の姿を夢に見た

lost again

やがて二人の行く手に
横たわるライオンが一頭

『ついてきなさい』彼は言う
『あの少女の為に泣くことはない
 我が宮殿の奥深く 可愛いライカは眠っているのだから』

両親はライオンの瞳を覗き込んで
その内を満たすものに驚嘆した

いつまでも不思議そうに
金色の輝きに包まれた霊を見つめている

lost again

頭上に王冠を戴いたライオン
その肩からは黄金のたてがみが靡いている

lost again

すっかり恐怖を忘れた二人

lost again

ライオンの幻に導かれて
二人は辿り着く

lost again

そして見たのだ 野生のトラの群れの中に
いつまでも眠り続ける 我が子の姿

***********************************************

※注釈…
少女が目覚めることはない。
ライオンが示したのは、猛獣のいけにえと化した
ライカの魂が天使の元にあるということであり、
この叙情詩には、少女と両親との隔絶と救いという
両極の悲哀が感じ取れる。



relume.  (movie added)

2010-03-12 12:59:57 | music10
Relume_2
(iPhone 3GS; CAMERAtan.)



□ lens, align.Mix

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>relume   (41min. 28mb)


>> tracklisting.

01. Home / Armand Amar & Gombodorj Byambajargal
02. Orphaned Child / Carmen Rizzo & Huun Huur Tu
03. From Heaven to Dust / Azam Ali
04. Song of Ascendance / Inbar Bakal
05. Translucent / Robert Rich
06. From High Above / Tulku
07. Signs / Aes Dana
08. I Would Like / Deru
09. The Hope / Bliss (ft. Sophie Barker, Lisbeth Scott & Merethe Sveistrup)
10. Bending Dream / Eluvium



>> Video Version.

<noscript>【ニコニコ動画】【作業用BGM】時を忘れた幽玄の音楽</noscript>

ニコニコ動画版もupしました。
こちらは若干構成がことなりますが、
より意図した方向に近くミックスできました。


Impregnable.

2010-02-28 14:50:04 | music10
Impregnable


□ lens, align. Mix

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Impregnable  (33min. 26MB)


>> tracklisting.

1. Namba La Ndamba / Deep Africa (Eric Mouquet)
2. Day of the Sunflowers / Basement Jaxx
3. The Feminine Man / Danton Eeprom
4. Fourteen Waters / Another Electronic Musician
5. Dust in Gravity (Sultan & Ned Shepard Remix) / Delerium
6. Brotsjór / Ólafur Arnalds
7. Party Over Here / James Curd



近頃ほんとうに暖かいですね。
日記の書き方を忘れてしまったので、、、
代わりに最近良く聴き込んでいる音源を紹介します。


近況としては、とにかく多忙としか言いようがありません。。(T-T
某動画サイトでは、戯れにTR実況動画などをあげております。


あ!
あとプラズマTV(フルHD42型)とシアターサウンドを導入しました!
もう昨年末の話になりますが。。(  ゜ ▽ ゜ ;)
それで旅番組を見るのが最高の癒しです。

ウサギさんにはまだ名前が付いていません。
ここのところ火事になるんじゃないかと思うくらい
抜け毛がフワフワ舞っていてヒヤヒヤします。
もうそろそろ「ファー」ぐらい作れるんじゃないか。。


ボチボチ日記的なことも書いていこうかな
と思いつつ。。


bt / "THESE HOPEFUL MACHINES"

2010-02-20 14:17:04 | music10
Btthm



□ bt / "These Hopeful Machines"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Suddenly
Forget Me

Release Date; 02/02/2010
Label; Nettwerk
Cat.No.; 0 6700 30849 2 5
Format: 2xCDs

>> http://www.btmusic.com/

>> tracklisting.

Disc 1

01. Suddenly (feat. Christian Burns)
02. The Emergency (feat. Christian Burns, Andrew Bayer)
03. Every Other Way (feat. JES)
04. The Light in Things (feat. JES and Airwave)
05. Rose of Jericho
06. Forget Me (feat. Christian Burns)


Disc 2

01. A Million Stars (feat. Kirsty Hawkshaw, Ulrich Schnauss)
02. Love Can Kill You
03. Always (feat. Rob Dickinson, drums by Greg Collins)
04. Le Nocturne de Lumière
05. The Unbreakable
06. The Ghost in You (back vocals by Ameria June)


Produced & Engineered by BT.
Mastered by Emily Lazar & Joe Laporta at the Lodge.
Creative Directon: BT & Gavin Taylor
Painting: Aaron Jasinski

□ Related Link:

>> lens,align.: BT / "This Binary Universe" Review.


作曲、パフォーマンス、プログラミング、エンジニアリングの全てをこなす、エレクロニック・ミュージックのジェネラリスト、Brian Transeauの6th Album。二枚組に及ぶ長編アルバム。スリーブアートは今作から先行リリースされたシングル・ジャケットを繋いだ形で、好みの絵柄で飾れるようになっている。


デジタルアート、グラフィックとのコラボレーション・アルバムであった前作、"This Binary Universe"では、BT自身よって開発された複雑なプログラミングを織り込んだ作曲技法が、ジャズやクラシックといった要素にも十分有効に働くことが証明されたが、この"These Hopeful Machines"においては、デビュー時よりBTが持ち味としてきた、眩いばかりのダンス・フィーリングや、如何にもなアメリカナイズド・ロックを再び前面に押し出した作品となっている。



楽曲中心の正統なスタジオ・アルバムとしては"Emotional Technology"の流れを汲むものであるが、ややポップ・シーンに目配せが過ぎる印象のあった"E.T."と比べると、今作はやや冗長と思える程のアーティスト指向が窺われる楽曲が連なっている。一曲一曲の長尺さはクラブ・ミュージックとして考えると何ら不自然ではないものの、ポップに根ざしながら変化に富んだ多様な楽曲性は、とてもその範疇に括れる物ではない。



"BT Stutter"と呼ばれる彼自身のプログラミングによる独特な音響処理は、現代の電子音楽において既に確固としたアイデンティティを担っていて、21世紀の音楽史にも重要項として刻まれるだろうと評されているが、その超巧微細なグリッチや、ミクロレベルの組み木細工のような音像の分解性そして立体感は、今作において更に磨きがかけられている。

もちろん、彼は自身が開発したソフトウェアにただ出力を任せているのではなく、様々な機材を用いて一手間も二手間も経由して楽曲にサンプリングするという拘りを見せている。今作のスリーブにも、楽曲ごとに異なる使用機材やソフトウェアが掲載されている場合があるので、後進のクリエイターには聴講の価値アリと言えるだろう。



Kirsty HawkshawやRob Dickinsonといった華々しい著名なボーカリストの他にも、Remixerやパフォーマーとして多くの実力者が参加している。カースティ嬢の声が星芒を散らしたような" A Million Stars"は、エレクトロニカ・シューゲイザーシーンの気鋭Ulrich Schnaussが共作し、更にミキシングはSultan & Ned Shepardという豪華な面々が関わった楽曲となっている。


リード・シングルとしてリリースされ、本アルバムのハイライト・トラックでもある"Suddenly"は、最近クラブ・シーンのヴォーカリストとして引く手数多のChristian Burnsが担当。彼は他数曲でもBTと共にメインヴォーカルを務めている。

そんな彼とともに、今回ひときわ存在感を放つのが、プログレッシヴ・ハウス・コンポーザー、Andrew Bayerや、彼の盟友であるBoom Jinx、そしてMatt Lange(あの名プロデューサーとは別人物)という一連の人脈。特にMatt Langeの手掛けた"T.H.M."最初のシングル"Rose Of Jericho"は、最先端のミニマル・ダンスの手法を吹き込んで、このアルバムにエッジの尖った新味を与えることに貢献している。


BTといえば、甘く透き通った女性ヴォーカルを配したエピック・チューンも忘れてはならない要素だが、今回その役回りを担うのは、トランス系ヴォーカリストのJES。彼女は暖かい音色とメロディが印象的な"Every Other Way"(このメイン・モチーフはDisc.2においても瞬間的に登場する。)、続く"The Light In Things"においてBT恒例の爽快なエピック・ダンストラックを披露。しかもここには、プログレ・トランスの一時代を築いたAirwaveも参加している。



"These Hopeful Machines"の大きな特徴として、テクニカルな音響処理が施された、より進化的なポップ・パフォーマンスの追求が挙げられるが、その要素としてライブ・インストゥルメンタルも、これまで以上にふんだんに取り込まれている。Kevin Sawkaのドラムが冴え渡る"Forget Me"は、そんな次世代的音楽の一つの完成形と言えるだろう。この曲のアウトロに登場する歌声は、BT最愛の一人娘、Kaiaである。


円熟のミュージシャンが集うDisc.2では、特に"Love Can Kill You"、"Always"、そして"The Unbreakable"などの曲で、それらの手法がより深化して突き詰められている。80年代英国のサイケロック・バンド、The Psychedelic Fursのカヴァートラック"The Ghost In You"の導入も、BTの指向性とルーツが同時に垣間見えるようで興味深い構成だ。


BTがブラジル上空から見下ろした、雷雲のなす幻想的な光景にインスパイアされたという"Le Nocturne de Lumière"は、Disc.1の"Rose Of Jericho"と対を為すようなトラックで、もっと実験的かつ叙情的に描写される世界観が、アルバムに壮大なスケールの広がりと奥行きを加味する佳曲。



以上12曲二時間に及ぶ、アウレッシヴなサウンド・エクスペリエンス。粒子状に微分されていくビートのギミックは、その背後に遠ざかり沈んでいく夕影の如きアトモスフィアと相俟って、聴く者の原体験に自然とテクノロジーの希望あふれる融和性を情緒的に訴えかける。


音楽のもたらす共感は、時に映像や物語を超えることがある。まして音楽という手法でしか表現し得ないものであれば尚更だ。BTはいくつかの映画音楽を手掛けているが、脚本家が頭から捻りだしたシナリオよりも、彼の楽曲は常に信頼が置け、視覚よりも感情のもっと深い所まで響いてくるようだった。音楽にこういった可能性を感じられるなら、それを支えるテクノロジーにももっと希望があるはずだと、間違いなく言えるのかもしれない。


************************************************************

"Forget Me"

I'll give to you if you give to me
I always want to hear what's on your mind
And from the other side, can you still answer me
'Cause we all crave to be understood...yeah

And what I want to see
And what I need to hear
And what I want to feel
Is in those arms

And I'll sing to you if you sing to me
Because I long to hear what's on your heart...yeah

Forget me
I'm tired and wasted
Hopeless and faded
Listless and jaded

Forget me
I'm tired of waiting
I'm still underrated
I'm hopeful but jaded

But just remember
This is a beautiful mistake
I really need you
As our silence starts to break

It's stronger than fire
Greater than all the wars we wage
And I don't know what you want me to be
But I don't want to be perfect anymore

I'll share with you if you share with me
I always want to hear what's on your mind
And from the other side, can you still answer me?
Because I live to speak what's on my heart...yeah

Forget me
I'm tired and wasted
Listless and jaded
Hopeless and faded

Forget me
I'm tired of waiting
Still underrated
But I'm finally awake

Let us remember
Life's such a beautiful mistake
It's precious and fragile
Sometimes more than we can take

It's stronger than fire
Greater than all things men create
And I don't know what you want from me
But I don't want to be perfect anymore

Let's just remember
Life's such a beautiful mistake
It's precious and fragile
Sometimes more than we can take

It's stronger than fire
Greater than all the wars we wage
Letting go of fault and blame
'Cause I don't want to be perfect anymore

Yeah, I don't want to be perfect anymore
And you don't have to be perfect anymore

But your love, your love, your love, your love
Is perfect just the same

********************************************************

お前がそうするってなら、俺も全てをくれてやる
いつも気になってんだ あんたが何考えてるのか
今はあの世だってのに まだ答えてくれるかい
みんな本当に知りたがってんだぜ yeah

俺の見たいものだって
知る必要があるものだって
感じてみたいものだって
全部その腕に抱えられてんだ

お前が歌ってくれるなら 俺だってそうする
ずっと焦がれていたんだ お前の心の声に

でもいいんだ
疲れ切ってしまったから
希望も消え失せたし
ほんとうにうんざりだ

もう忘れてくれ
待ちぼうけはご免
浅はかだったんだ
期待はとうに打ち砕かれた

だが憶えていろ
これは素晴しい過ちなんだ
こんなにも求めたからこそ
俺たちの沈黙は破れたんだ

それは炎よりも強く
かつて行われたどの戦争よりも偉大だ
あんたが俺にどうなって欲しいとか
知ったこっちゃ無いけど
もうパーフェクトなんて目指しっこないんだよ

お前が与えてくれるんなら 俺もそうする
いつも気になってんだ あんたが何を考えてるのか
今はあの世だけど まだ答えてくれるかい
だって俺は心の内を語る為に生きてるんだぜ yeah

でもいいんだ
疲れ切ってしまったから
希望も消え失せて
うんざりなんだ

忘れてくれ
待ちぼうけはご免
まだ甘かったんだ
だけどようやく気付いた

俺たちに思い出させてくれ
人生はこんなにも素晴しい過ちだって
得難く壊れやすい
時に俺たちが思っているよりもずっと

それは炎に勝り
人々が造り出した何物よりも偉大
あんたが俺から何を取り上げようが
もうパーフェクトじゃいられないんだよ

俺たちに思い出させてくれ
人生はこんなにも素晴しい過ちだって
得難く壊れやすい
時に俺たちが思っているよりもずっと

それは炎よりも強く
かつて行われたどの戦争よりも偉大だ
もう咎めるのはよしてくれ
パーフェクトじゃいられないんだから

そうだ もうパーフェクトじゃいられない
あんただって パーフェクトじゃなくたっていいんだぜ

それなのにあんたの愛は あんたの愛だけは
どうしようもなくパーフェクトなんだ


Massive Attack / "Heligoland"

2010-02-11 14:56:07 | music10
Mah



□ Massive Attack / "Heligoland"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Splitting the Atom
Paradice Circus

Release Date; 08/02/2010
Label; Virgin
Cat.No.; 5099960946621
Format: 1xCD

>> http://massiveattack.com/

>> tracklisting.

01. Pray for Rain (vocals by Tunde Adebimpe)
02. Babel (vocals by Martina Topley-Bird)
03. Splitting the Atom (vocals by Grant Marshall, Horace Andy and Robert Del Naja)
04. Girl I Love You (vocals by Horace Andy)
05. Psyche (vocals by Martina Topley-Bird)
06. Flat of the Blade (vocals by Guy Garvey)
07. Paradise Circus (vocals by Hope Sandoval)
08. Rush Minute (vocals by Robert Del Naja)
09. Saturday Come Slow (vocals by Damon Albarn)
10. Atlas Air (vocals by Robert Del Naja)


□ "Splitting the Atom" film by Edouard Salier

</object>




このアートワークは、混乱をきたした人間のコラージュだ。自分の来し方も行き方も、どの国の人間で、どこの旗を振るべきなのかも、何もわからなくなっている人間。』-Massive Attack.


マッシヴ・アタックという音楽ユニットを語る時、そこには彼らを取り巻く様々な芸術的志向性や思想を持った人脈からなる、ある種のコミューンが縁取られていくという。これはソウルやhip-hopにも共通する挙動だが、常に実験的でダークな音響に絡めた、極めて当世風刺的なリリックも、彼らのサウンド・ディレクションが如何にシステマタイズされたものかを物語る徴証と言えるだろう。



湾岸戦争時の改名騒動、イラク戦争時の反戦運動など、"Massive Attack"は政治情勢に大きく関わりながら活動を続けて来た。1990年代の世紀末、世相においても音楽シーンにおいても、どこか退廃的で厭世観の漂う風潮にあって、彼らの暗鬱たるスピリチュアルな楽曲は多大な支持を獲得した。


世界不況、飢餓・環境問題...この2010年に至って、世界の歪みはより深刻さを増し、もはや10年も前の安易なペシミズムにも浸ってはいられなくなった。計り知れない失望と悲境を突きつけられ、将又それを経験する人の増した分だけ、そこに生じた間隙を埋める反動を欲する。だからマッシヴ・アタックの音楽は、人によっては、その絶望の淵が深ければ深い程、その響きが共鳴しあって、より玲瓏な音色となって届くのかもしれない。



先史時代から近代まで、多くの曰くを背負って来たドイツの有名な景勝地『ヘルゴラント島』("Hell Ego Land"とのダブルミーニング)名を冠した今作は、この8年あまりの歳月を経たライブ活動の下で積み上げられてきたワーキングや素材の集成であり、最終的なディレクションはリリース直近の半年間に完成された。従って、このアルバムには一貫した方向性やコンセプトというものは存在しない。


にも関わらず、新旧多数のゲストを招いて装いを新たにしながらも、全ての楽曲に通じてブレが見当たらないのは、Massive Attackの音楽性が、実はもっと普遍的で旧態としたドラマツルギーに根差したものであるからに違いない。もっと分かり切ったことを言えば、それはブラック・ミュージックが露呈するスピリットそのものだ。しかし、彼らの書法において、それらは凝然と形骸化された手段では有り得ない。



とは言え、リリックが世相を反映するものである以上、その音楽性もトレンドの大きな影響は免れない。そんな中で、「一つ一つのシンプルな音色」が際立つよう構成を心がけたという"Heligoland"の響きは、プログラミング中心に沸くエレクトロニカ・シーンに迎合するようでありながら、実は抗おうとする機微も垣間見えるし、これは長い年月をかけたライブ活動の水面下でこそ培われた指向性なのだろう。合間に関わった数々の映像作品とのコラボレーションも、そのディレクションを語る上で無関係では無い筈だ。



というわけで、この作品が製作過程に辿った経緯や、縁辺の参加アーティストを巡る、広大なバックボーンについては、ここには書き切れない事情もあり、興味をもたれた方には是非自身で紐解いてみることをお薦めしたい。


E.S. Posthumus / "Makara"

2010-02-04 19:23:38 | music10
Makara


□ E.S. Posthumus / "Makara"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Manju
Indra

Release Date; 02/02/2010
Label; Wigshop Records
Cat.No.; 807207064824
Format: Downloads and 1xCD

>> http://www.esposthumus.com/
>> CD Baby (to buy CD or downloads)
>> iTunes

>> tracklisting.

01. Kalki
02. Varuna
03. Unstoppable
04. Durga
05. Manju
06. Kuvera
07. Ushas
08. Lavanya
09. Vishnu
10. Indra
11. Arise
12. Saint Matthew Passion
13. Krosah
14. Anumati
15. Moonlight Sonata

Related Link:
>> lens, align.: e.s. posthumus / "Cartographer" Review.


考古学者である兄Helmut Vonlichtenと、弟Franzによる音楽ユニット、"e.s. posthumus"の3rd Album。今作はデビューアルバム"Unearthed"より構想8年を経て醸成された、"true vintage e.s. posthumus experience." (by posthumus)なのだとか。


元々は"Deciphered"とタイトルされていた今作は、2001年の"Unearthed"を継ぐ正当なナンバリング作品として企画されていたものの、楽曲制作の試行錯誤や様々な事情により延期を続け、その合間のサイド・プロダクションとして2nd"Cartographer"をリリース。(当初はLuna Sansのみの起用で、混声合唱は付与されていなかったという。)

8年に及ぶ制作段階で書き起こされた楽曲は膨大で、それだけでBox-setが出来る程だとか("Unstoppable"や"Arise"など、既リリースのシングル曲を含む)。その中から厳選されたマテリアルに更なる精錬を重ねられたのが、インド神話に登場する怪魚の名を冠したこのアルバム、"Makara"(摩迦羅魚)である。



ジャケットのシンボルは黄道十二宮のCapricorn(山羊座)を表すものであるが、このカプリコーン(磨羯宮)の「磨羯」とは怪魚マカラ(直接的なモデルはワニ)のことであり、ギリシアに起源を持つインド占星術の象徴の一つとして世界各地に伝播した。日本における『シャチホコ』のルーツともされている。


楽曲それぞれがヒンドゥー教の神々に因んだタイトルを施されているが、例外である"Saint Matthew Passion"は、その名の通りバッハのマタイ受難曲からコラール「われら涙を流しつつひざまつき (Dess sollen wir uns trösten)」の引用であり、"Moonlight Sonata"もベートーヴェンの有名過ぎる同名曲のカヴァーとなっている。



"Makara"において目を見張る変化は、殆どの楽曲においてハリウッド的アクション・スコアの扇情的な書法がふんだんに用いられていることだ。無編集でそのまま映画の予告編に適用できそうな構成がなされ、あからさまにTrailer用途を意識したと思われる曲が多くを占める。特に終曲部、クレッシェンドから小休止を経たリリースまでの流れるような構成には、予告編のクライマックスから暗転してのクレジット提示部が目に浮かぶほどだ。



大規模なオーケストラと混声合唱、デジタルビートとトライバル・パーカッションの織り成すスペクタクル・ミュージック。全体として過去2作品に比べると狭隘な作風ではあるものの、サウンド・コンストラクションはより洗練されて合理的になったとも言える。

人の感情の奥底に眠る本能を突き動かし、悠久の大地を踏みしめる原体験を揺さぶり起こすような刺激と魔法に溢れた今作。ならば『マタイ受難曲』と『月光』に反映されているのは、私たちが太古から背負って来た罪の哀しみと憂いの韻律なのかもしれない。



上述のように、"Unearthed 2"と謳われた"Deciphered"のコンセプトは、この"Makara"に至る過程で大きく変遷を遂げ、過去のアルバムとは大きく異なった趣を見せている。これには嘆く向きも多いと思われるのが、コーラス・システムの変化だ。


混声合唱が歌詞付きでメーンを担うのは"Saint Matthews Passion"のみであり、それ以外では殆どバック・コーラス的なポジションに退いている。その傾向は"Cartographer"から顕著であったが、e.s. posthumusが強烈な個性を打ち出した"Unearthed"とは比べようもない。

ただ、今作では要所要所での混声合唱の効かせ方が巧みで、クレッシェンドに絡めた攻撃的で壮大なコーラスの響きは、このアルバム自体が、彼らの人気を決定づけた名曲"Menouthis"の方法論をエンハンスしたものだとも捉えられる。



ややもすれば、この手の楽曲の作り手は今や音楽市場には溢れかえっていて、セールス戦略から安易な手法に走ったとも受け取られかねないだろう。しかし忘れてはならないのは、e.s. posthumus自身が「その手の書法」の第一人者であったということだ。実は、"Makara"は紛れもなくe.s.poshumutsに求められていたものの昇華された形、かつて"Unearthed"によって掘り起こされた可能性と需要に対する一つの解答なのだ。


Deep Africa, Delerium, es Posthumus, and More...

2010-02-02 09:51:34 | music10
</object>



□ Eric Mouquet / "Deep Africa"

>> http://www.deep-projects.com/

Release Date; April 2010


長く待たれていたEric Mouquet (a.k.a. Deep Forest)による世界各地の民族音楽を題材にした"Deep Projects"の二作目が、今春にリリース予定。同じアフリカに取材したデビュー作とは違い、エスノミュージックというよりも、アフリカの『今』を伝える力強いポピュラリティーを感じさせる音楽に仕上げています。




Delrmx


□ Delerium / "Remixed - The Definitive Collection"

>> http://delerium.ca/

Release Date; 30/03/2010
Label; Nettwerk

>> tracklisting.

01. Dust In Gravity (Niels Van Gogh Vs.Dave Ramone Remix) (featuring Kreesha Turner)
02. Silence (Niels Van Gogh Vs.Thomas Gold Remix) (featuring Sarah McLachlan)
03. Lost and Found (DJ Dan Club Mix)(ft. Jael)
04. Euphoria (Firefly) (Rabbit In the Moon's Divine Gothic Disco Mix) (ft. Jacqui Hunt)
05. Send Me an Angel (Andy Moor Remix) (ft. Miranda Lee Richards)
06. Innocente (Deep Dish Gladiator Remix UK Edit) (ft. Leigh Nash)
07. Angelicus (Andy Moor Full Length Mix)(ft. Isabel Bayrakdarian)
08. After All (Svenson & Gielen Remix) (ft. Jael)
09. Underwater (Above & Beyond's 21st Century Mix) (ft. Rani Kamal)
10. Heaven's Earth (Matt Darey Remix Radio Edit) (ft. Kristy Thirsk)
11. Silence (DJ Tiesto's In Search of Sunrise Remix) (ft. Sarah McLachlan)
12. Dust In Gravity (Album Version) (ft. Kreesha Turner)





</object>


□ Schiller / "ATEMLOS"

>> http://www.atemlos.tv/

Release Date; 12/03/2010
Format: 2xCD

『息』を意味するSchillerの最新アルバム。今回はゲストヴォーカルにAnggunやNadia Aliを迎えています。チラッと映る建造物は、ソーク生物科学研究所(Salk Institute)ですね。


□ Schiller Mit. Nadia Ali / "TRY"

</object>





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□ The focus of lens, align. (ニューリリース・レビュー予定)

Makaramini
★・ es posthumus / "Makara" (Release Today!)…混声合唱系の大本命。

★・ BT / "These Hopeful Machines"
 ・ Massive Attack / "Heligoland"
 ・Hammock / "Chasing After Shadows...Living with the Ghosts"
 ・Jóhann Jóhannsson / "And in the endless pause there came the sound of bees" (Official Version)
 ・ and more...


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□ Tunes of the Day


Oases

>> http://www.paulheinerman.com/

□ Paul Heinerman / "OASES"

♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Homines Regnum

ReleaseYear; 2009
Cat.No.; 39867512

いわゆる"Enigma系"の王道を行くニューエイジ・アルバム。グレゴリオ聖歌に民族唱歌、そして機械的なサンプリングビートの調和が奏でる、90年代に確立された揺るぎない美学が堪能できます。