ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

カルチナイアの戦略

2008年05月18日 | ワインの話

Photo かつて世界の金融を制覇したと云われるロスチャイルド家は、ワインの世界では、シャトー・ラフィット・ロートシルトとシャトー・ムートン・ロートシルトという偉大なワインを今日に残している。ロスチャイルド家は潤沢な資金をもとに、数々の新たな試みを実践しボルドー・ワインを世界最高峰へと導いた。
その道程は、イタリアのトスカーナでも踏襲されている。欧米では事業で成功するとワインナリーを運営するのが夢のようである。特に、トスカーナでワイナリーを持つお金持ちは多い。そして、ロスチャイルド家を手本にしたようなワイン作りをする者が多い。
その代表的なワイナリーがカルチナイアであろう。ミラノで成功した銀行家(グイド・セリオ)は、トスカーナの畑を買い取り、その資金力と有能な支配人(ロッコ・ジョルジオ)と醸造家(カルロ・フェッリーニ)がチームを組みワイン作りを始めた。その畑のブドウの樹はよりよいクローンのものに植え替えられ、あらゆる品質改善を行い、出来上がったワインは、現在すばらしく高い評価を得ている。
そのカルチナイアのベーシックなワインが「サンファビアーノ・カルチナイア・キャンティ・クラシコ」だ。濃厚な味わいのこのキャンティは、育ちの違いを感じずにはいられない。口に含むと優雅な余韻が広がる。実にコストパフォーマンスの優れたワインであり、経営戦略的にもこのクラスのワインに力を入れておくのは賢いと思わせる。
クアトロでは、松阪牛の赤ワイン煮が裏メニューで用意されている。クアトロの経営戦略的にも、この松阪牛の赤ワイン煮を中価格で満足度を高く設定している(松阪牛の赤ワイン煮¥2800)。ぜひカルチナイアのキャンティを合わせて楽しんでみるべきである。

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