ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

クラビリスの謎

2008年05月20日 | ワインの話

Photo_2 「右京さん、きのうは白ワインが出てきませんでしたね」
「そうですね、真鯛はおとりだったのかもしれませんね」
昨晩、真鯛の行方を見守っていたクアトロ特命係の二人は、真鯛を美味しく食べさせる白ワインの出方を探っていた。しかし、昨晩の予約のお客様はビール党だった。さらに、張り込みを続けた二人は、今日新たな予約に遭遇していた。
「亀山くん、ホシは今日こそ出てきますよ」
「なるほど、今日の予約のお客さんは魚と白ワインが好きだとクアトロの父が云っていました」
「でもやたら白ワインがありますけど、右京さんどの白ワインでしょう」
「たぶん、クラブリスでしょうね」
「ク・ラ・ブ・リ・スですか、何ですかそれ」
クラブリスは、イタリア・サルディニア島の白ワインである。この島の地ブドウ・ヴェルメンティーノから作られる白ワインである。独特の柑橘系の酸味が心地よい白ワインで、魚料理を中心に料理に合わせやすいワインだ。
「クラブリスは、イタリアのワイン雑誌で2006年度ベスト白ワインに選出されたワインなんですね」
「でもそんなすごいワインじゃ値段が高くてクアトロでは扱えないんじゃないんですか」
「いい質問ですね、ところが、サルディニアのワインはまだまだ安く買えるんですよ」
「でも、どうして今日その白ワインが出るって解るんですか右京さん」
「ハモですよ、今日のお客様はハモが好きらしい、きっとクアトロの父は、クラブリスを使うでしょうね」
「へえ、そういうもんですか」
「そういうもんです」

コメント
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