愛しきものたち

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信楽町小川 双体磨崖石仏

2013年07月12日 | 石仏:滋賀

 

信楽町、小川城址への林道脇、もう今にも忘れ去られてしまいそうな?谷川沿いの双体磨崖石仏さん。

近くまで行き、地元の人を捕まえて聴けば簡単に判るものだと高を括って出掛けたものの・・・・、地元の人に聴いても知らない人ばかり・・・・。

その日は諦めて帰り、しっかり確認してから再訪・・・・・なんとか見つけました。

林道からは見えない谷川を前にした斜面に隠れるように建つ壊れかけた覆い屋の奥壁・・・・中をよく確かめて見ようと身を乗り出した時、天井からドサっと蛇が落下、それこそ寒イボが起つ程肝を冷やしました・・・・・、おまけに真夏の谷川辺、追い払っても追い払っても纏わり付くブヨや蚊の集中攻撃に撮影の集中が切れてしまいます。

お詣りの形跡は有るのですが、もうとっくにそれも途絶えた様子の磨崖仏・・・。

高さ1.2m程のオムスビ型の地中から突き出した自然石、その下方の向かって左手に角型を彫り沈め、中に蓮華座に立つ像高40cm程の双体仏を中肉彫りで刻み出す。

向かって右に合掌する阿弥陀如来立像、左には定形の地蔵菩薩立像、

枠外右手には天文廿四年、左手には六月廿四日道久の銘が読み取れ、江戸時代中期の造立。

江戸中期にしては中々しっかりした彫り、往時この辺りの生活程度が伺われます。

斜面の水を集めて仏身が艶っぽく見えますが・・・お盆直後のこの時期に誰かが訪れた形跡もなく、谷川の石塊に還る日も近そう・・・・・

撮影2012.8.19

マップリンクは敢えて伏せておきます。