「佐保川地蔵」の名で呼ばれる、いわゆる大正九年奈良市の佐保川流域上水道工事で出土した石仏群です。
奈良市北端に近い今在家町の路地裏に天棚機姫神社(佐保姫神社)と桜七所明神社、二社の小さな祠の境内地が有り、そのムクロジの古木脇に地蔵堂が建てられ中に多くの石仏が安置、信仰されて居る。
堂内向かって左手入口脇にはこんな地蔵石仏・・・舟形光背を負い、蓮華座に立つ総高150cm程の定形地蔵。
大きな錫杖に大きな宝珠の定形地蔵・・・おそらく全容から室町後期の造立。
永らく金気の水に浸かっていたのか赤錆色が全体に付着している。
正面奥中央には丸彫りの地蔵立像石仏
その脇には丸彫りの地蔵坐像石仏・・・いや地蔵にしては右手の位置がおかしい。
頭部と体部の色が全く違うと言う事は頭部が後補という事なのだろう??・・・一体どんな頭部だったのだろうか??
この坐像石仏などは室町期以前の造立の様な感じがします。
こちらは大和地域で比較的多く見られる特徴を持つキツネ目の地蔵菩薩。
やっぱり錆色に変色している。
同じく阿弥陀だと思われる箱石仏。
この地域にはまだまだいっぱい石仏が埋まっているのかも知れない
撮影2013.3.7