愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

四条畷市 清滝峠石仏群

2012年06月23日 | 石仏:大阪

峠道に突き出した大岩と大岩の隙間を石龕に見立て「役行者」を安置、傍の岩には小さな磨崖の地蔵も刻まれています。

清滝街道と呼ばれる旧国道163号線、現在はその下を新国道がトンネルで一気に越えるが、旧道は峠の逢坂集落を巻きながらうねうね登る。

新道に取って代わられすっかり交通量の少なくなった旧国道筋の逢坂集落は喧騒から逃れて静かな佇まいを取り戻している。

大岩は集落の外れ、改修成ってすっかりコンクリート壁に囲まれるようにして竜王川を挟んだ国道脇の小山裾に突き出している。

自然石龕の中央には切石を基壇に紡錘状自然石に舟形を彫り沈め、岩座に腰を掛ける役行者像を中肉彫りで刻み出している。

集落の信仰の中心でも有るかの様に周りには、この小山の上に有ったという墓地から小石仏も集められ、傍らに安置されている

小さな役行者像ですが、やっぱりこの地が生駒文化圏只中であることを充分認識させてくれる石仏です。

像高約50cm足らず、江戸期造立のものでしょうか??

傍らに突き出した岩には磨崖の定型地蔵石仏、強い雨に打たれたのか?下半身が泥はねだらけ。

山形岩の正面に高さ50cm程の舟形を彫り、中に略式化、形式化の進んだ像高40cmばかりの地蔵立像を中肉彫りで刻みだす。

大きな藤蔓が絡みつく集落の祭祀場と言う感じの場所です。

撮影2011.12.7