愛しきものたち

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交野市星田 小松寺(しょうしょうじ)の阿弥陀石仏

2012年06月18日 | 石仏:大阪

星田型石仏の特徴そのまま・・・、と言うより「慈光寺」に有り、「鍋賀地蔵」と呼ばれる阿弥陀石仏に瓜二つ。

星田妙見口交差点より南へ1km足らず、妙見山斜面の新興住宅に囲まれた中に在る。

境内裏には星の岡霊園と称する墓地が有り、管理事務所脇の無縁塔の奥にこの阿弥陀石仏が安置されている。

小松寺は平安~鎌倉期に隆盛を極め、元禄16年(1703)に廃寺になった、星田山中にあった「小松寺」の字を継承したと伝えられ、その翌年の宝永元年(1704)に創建されたといわれています。

この阿弥陀石仏は総高約110cm、幅約45cmの板石を背負い像高約90cm、来迎印を持つ。

厚肉に刻まれた頭部には薄肉彫りの円頭光が有り、前の墓石がくっつき過ぎて詳細は確認出来ませんが・・・・二重蓮座になっている様です。

造立年代はやっぱり「鍋賀地蔵」に等しく南北朝~室町初期だとされ、この寺の創建よりずっと古く、いずれ何処からか持って来たに違いない。

素直に考えれば寺名を踏襲した廃小松寺の遺仏ではないだろうか???

この独得な形態と像容を持つ石仏が特定されたこの狭い地域、星田でしか見られないのは特筆に値する。

とにかくこの地は僕にとっての玉手箱・・・・・興味は尽きない。

撮影2012.2.21