日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

沖縄へ(4) 糸数城址、玉城城址、そして知念と「間切り」

2016-04-10 14:22:32 | 沖縄考
社会人類学、ことに風水研究の第一人者渡邊欣雄先生に率いられて、明大の院生たちと数年に渡る沖縄ツアーを共にし、沖縄本島の今帰仁、中城(なかぐすく)などなど、大方の城址は観て来たと思っていた。
ところが今年2月の沖縄紀行、根路銘さんに案内していただいた城址の存在には気がつかず、改めて沖縄の多彩な風土と歴史の変遷に思いを馳せることになった。

訪れたのは、南城市近辺の城址である。車での道中、急斜面の突端にも石垣が見えたりして、大よそ600年ほど前のこの地(琉球)の、群雄割拠の時代に想いを馳せる。
気になるのは「間切り」という一言である。例えば上記渡邊欣雄先生が中心となって編纂された「沖縄民俗辞典」で「間切り」`を検索すると、前近代の`地方行政区分`だとされており、一間切りは大体十数ヵ村から成っていて、当時の村と間切りは関連があると思われるものの、詳細は不明であるとされる。

ところで、案内してもらったのは、初日は`糸数城址`、`玉城城址`、翌日に`勝連城址´。この地の間切りは玉城間切り、知念間切り、さて糸数は!と思いながらも、そのどれにも琉球の歴史を秘めた様々な物語が内在していることに思わず瞑目したくなってくる。
間切りは時代によって変化していると想われるが、僕が参照している資料にはこの表記は明治時代の間切りとされている。汲めども尽きぬ好奇心が刺激される琉球・沖縄の歴史だ。

ふと思う。嘗てご一緒した渡邊先生による沖縄紀行、再開できないものだろうか。根路銘さんにも時折同行して戴きながら!   <写真:玉城城址の入り口>