名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

リニア受注でゼネコン四社を捜査

2017-12-18 20:12:51 | Weblog
2017.12.18(月)
 JR東海が発注したリニア中央新幹線の工事を巡り受注調整をした疑いがあるとして、東京地検特捜部が独禁法違反(談合などの不当な取引制限)の疑いで、大手ゼネコン四社を家宅捜査する方針を固めた、とマスコミが報道している。
 リニア中央新幹線に係る工事については、2015年以降に計22件の工事契約が締結されており、このうち「スーパーゼネコン」と呼ばれる大林組、鹿島、清水建設、大成建設の大手四社が代表を務める共同企業体(JV)が約7割に当たる15件を、それぞれ3~4件ずつ受注した、という。
 特捜部は大手四社が受注予定者を事前に決めるなどの調整(談合)をして公正な競争を妨げていたと見て、既に大掛かりな捜査に入っている。
さて、こうした談合なるものであるが、時々警察の捜査が入って大騒ぎになるので、一般の人は、こうした事件はたまたま悪い人間が現れて起きるものと誤解している。大きな間違いである。
 大きな工事程、業者同士の受注調整によって、談合は100%行われており、受注は公平に行きわたっている。業者同士の受注調整が行われているのは公然の事実である。
時に、小規模な事業者が談合破りで入札に参加して世間を騒がせることがあるが、これは稀なことである。
 刑法や独占禁止法がある以上、警察も何もしないわけにはいかないので、忘れたころにこうした摘発をしているに過ぎない。いわば見せしめである。
 こうした現状を見ると、はたして本当に入札制度がよいのか考えものである。指名競争にしろ、一般競争にしろ談合で価格調整をしているなら、1社のみによる見積り制でよいのではないか。発注者はその見積りを徹底的に検証して、納得できたら契約に持ち込めばよい。「浜の真砂は尽きるとも、談合の種は尽きない」と揶揄されるぐらいなら、思い切った大改革をした方がすっきりする。
 なお、スーパーゼネコンは、上記四社のほかに竹中工務店がある。この五社は全て売上高1兆円を超える大規模な建設会社である。
このスーパーゼネコンの次に位置するのが「大手ゼネコン」といわれる企業で、戸田建設、長谷工コーポレーション、五洋建設、三井住友建設など全国規模の会社が十数社存在する。さらにその下に、地方の会社が無数に存在する。
 これらは建築物主体の会社であるが、道路や河川工事主体のいわゆる土木建築会社が存在し、同様の談合体質から逃れられないでいる。