名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

名古屋城本丸御殿完成へ!!

2009-08-10 19:30:39 | Weblog
2009.8.10
 名古屋市の河村市長は公約で『立ち止まって考える』としていた名古屋城本丸御殿の復元について今日10日、当初計画どおり2017年度の完成を目指し進めると表明した。
 市長はこの6月、市民の意見を聞くとして復元の是非を問う公開討論会を開催した。賛成派、反対派からそれぞれ意見を聞いたが、河村市長としては市民の多くが本丸御殿の復元を望んでいるとの判断に傾いたということであろう。
 この名古屋城の本丸御殿は、当時徳川家康の命で1615年に完成、『近世城郭御殿の最高傑作』とされ、1930年には城郭として国宝第1号に指定された経緯がある。残念ながら、1945年5月14日の空襲で焼失してしまった。
 反対派の人たちは、財政の厳しい折、莫大な経費をかけて造るより医療、福祉などもっと優先すべきことがあるとして反対の声をあげていたが、市長は結局建設の継続に踏み切った。
 結論としては妥当なものである。多額の経費がかかることは事実であるが、市民の名古屋城に対する思い入れは並々ならぬものがあることも事実である。『尾張名古屋は城で持つ』の言葉どおり、全国的にも名古屋城の存在感は大きい。その中でも本丸御殿は、京都の二条城と並んで歴史的にも価値の高いものとして評価されてきた。その建設を支持する市民団体『本丸御殿フォーラム』には多くの市民団体が参加して運動してきた経緯からも、今回の河村市長の判断に多くの市民に違和感はないものと考える。
 ただ市長は今回、本丸御殿だけでなく、天守閣の復元も『ぜひやりたい。お金は“開府四百年債”を発行するなど、幅広く集めたい』と意慾を示しているというが、それは調子に乗りすぎというものである。
 現在の天守閣は、今からちょうど50年前の昭和34年に、一部ではあるが市民の寄付を集めて鉄筋コンクリート造で再建されたものである。そういう意味では歴史的な価値はない。それこそ市民が本当に望んでいるのか調査もせずに市長の独断でそういう発想をすること自体、河村氏のスタンスからすれば理解しがたい。本丸御殿以上に巨額の経費がいるというのにである。
 まずは、本丸御殿を忠実に再建することを願う。