田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

お母さん死なないで/超能力シスターズ美香&香世 麻屋与志夫

2011-01-30 15:34:18 | Weblog
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「ハァイ。みなさんおそろいね」

美香だ。
兆子と一緒だ。
バイクのりャーシートからとびおりた。

「ハヤァイ」
百子がおどろく。
「学校の帰りなの」
偶然、兆子と出会った。
美香は青田学園の方角をふりかえってみせる。
重そうなカバンをふっている。 
美香はさわやかに笑っている。

「ナンダ。おまえら……」

「こまったときには、Vバスターズ。
夜の帰りに、Vバスターズ
ストーカーに、Vバスターズ。
吸血鬼除けに、Vバスターズ」

みんなが、元気に声をそろえて唱和する。

「ナンダ。おまえら、学芸会か」
「アンタラこそ、この場所に現われたということは、
青山霊園の地下街の住人かしら」

あそこは、壊滅されたはずだけど……。
獏とコウジは沈黙した。
隙を見ておそいかかってくる体勢だ。
こけおどしの長い牙。
シュツと臭い息。
立場が逆転したのでおもしろくないのだ。
兇暴な顔をさらに兇暴にして……。
逃げた――。
まさか。
えっ!!
!……。


吸血鬼が戦わずに、狙いをつけた獲物を置いて逃げる。
はじめてのことだ。
「兆子。川村さんを家までおおくりして」

「初仕事にしては、ものたりなかったわね」
美香が重そうなカバンを拾い上げた。
「じゃ、わたし青山一丁目の地下鉄で帰る……」
そのとき。
川村家の方角で悲鳴が起きた。
「なにかしら」
百子は走りだしていた。
悲鳴をきいたときには。
全員。
全速力で走りだしていた。
川村家の中で争う気配がする。
玄関から。
走りこむ。

「三五秒」
獏が血だらけの唇で不気味に笑っている。
わたしたちが悲鳴きいて駆けつけるまでの時間だ。
「ふざけるな」
百子の声が部屋にひびきわたった。
隣の部屋では、兆子がコウジと戦っていた。
美智子は顔中血だらけの老婆をかかえている。
床に血だまり。まだ出きたばかりだ。広がっていく。
「おかあさん。おかあさん」
美香が獏に向かう。
百子が兆子の加勢をする。
「なんてことするの」
「なんとしても生き血を飲みたかった」
コウジも過酷な笑みをうかべている。
「まえもって、このへんの家族構成は調べておいたのさ。
まさか、あんたらがバックについているとは、
そこまではしらべていなかった」

コウジが過酷な笑みで、得意面。
老婆が喉をぜいぜいさせている。
救急車のくるのが遅く感じられる。 




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寝床で読書/麻屋与志夫

2011-01-30 08:31:57 | Weblog
プログです。

1月30日 日曜日

●夜の1:55分。
暖房をつけておいた黒板の裏の書斎。
中国製のオリタタミ式簡易ベッドにもぐりこむ。
75キロの体重にギシギシトとベッドがきしむ。
部屋が暖かになっているのは、ありがたい。
昨年までは、エアコンはあったのだが、つけられなかった。
もちろんビンボーしていて光熱費を倹約しなければならなかったからだ。

●今年は、卒業生が子どもさんをつれてきてくれた。
うれしかった。
わたしがいいかげんな教師だったら卒業したらそのまま。
二度と寄りついてはくれない。
そう思いつづけて37年――やっと努力が報われつつある。

●ブラッキーをだきかかえて夜の寝床でひとしれず泣いた。

●寝床にもぐりこんだからと言って、すぐに寝るわけではない。
わたしの5万冊をこえる読書は、すべて寝床の中で行われてきた。
ウソ(いまの健康体からすると)のような話だ。
わたしは小学校に入学したころは病弱だった。
学校へもほとんどいっていない。
ただひたすら、病床で本を読んでいた。
そのとき以来の習慣だ。

●今夜は、堕天使ルシフェルのことを調べなければならない。
いまgooのブログで書きつづけている。
「さすらいの塾講師」の二部。
「超能力シスターズ美香&香世」に。
堕天使のことをもっと細かく描写しなければリアリティがでない。

●この小説は漫画の原作を意識して書いている。
そのおかげで文章を短く分かりやすく書けるようになった。

●このほかにも、有料サイトに書いているものをいれて、四本。
書くことが楽しいのだから。毎日、一番のお気に入りの玩具。
いまだったらゲームをしているようなものだ。

●そのほか明け方までに読まなければならない本が二冊ある。
ともかく、図書館の中に寝ているようなものだから読む本にはことかかない。 

●それがすんだら、三時間ほど睡眠をとる。
起きたらこのメモをブログにアップする。
今日は日曜日。
だれかあと五人くらい入塾してくれないかな。
ときわめて形而下的なねがいごとをして……。読書にとりかかった。




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