田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

夕日の中の理沙子 14 麻屋与志夫

2008-11-29 21:11:02 | Weblog
それを、おとなぶって距離をおいて。
わたしとコウジのこと。
まとめてつきはなす。

こういうのって、ほら、衒い、むずかしい漢字だわ。
でも、わたしは東芝のルポのおじさんをつかって日記つけている。
ひらがなで打ちこんで、変換キーをおすだけ。
テライナノヨネ。 

客観的に哲学的に自己認識をしょうなんて衒学きどりだ。

そんなのイヤァ。 

勇気だして書いておこう、ね。

わたしの初恋。       

アデュー、いとしのきみ。

そうは、いかないわよ。
わたしは、サヨナラなんて、いわせないから。
いわない……からね。
コウジのこと愛してる。
別れてなんか、やらないから。

女のよさをもっと、もっと教えてあげるんだから。
どんなことが起きても、わたしはコウジについていく。
おとこのヒトのところになんか、かえしてやらないから。 
コウジがつきあっている同性のともだちって、だれなのよ。
わたし、嫉妬してるんだからね。
ヤイてる。
ヤイテマス。 
くろこげよ。頭から黒煙ふきだしている。

噂がほんとうだとしても。
わたしのコウジへの気もちには微動のゆらぎもないぞ。

WOWOWで時代劇特集ばかりみてるから。
わたしの語感までおかしくなってしまった。

男子校なんだから、それはいろいろあるだろうさ。
アッテも、なにがあってもわたしはおどろかないからね。
かまわないから……。 
気にしないから……。 
なにも、わたしに教えないで。
いわないで。
ぼくははじめて女のこすきになった。
…… それがどういう意味かしったのはあとになってからだ。
その、ことばに、どんなことが、どんな感情がふくまれていたのかわかってあげる。
それまでコウジには男の思い人がいたのがほんとうだとしても、いまもそういうヒトがいてもかまわないよ。
死ぬまで、はれないゾ。

いつまでも、いつまでも、永久にいっしょよ。
ふたりのまわりでは、時間なんかとまっちゃうんだから。

マジデ、万葉の相聞歌を引用しちゃう。 

うちひさす宮道(みやぢ )を人は満ち行けど我が思ふ君はただひとりのみ

我が思ふ君はただひとりのみ……いいんだな、こういうとこが、万葉の女人のきもちなのよね。

わが思ふ君はただひとりのみ。

ただひとりのみ、なんて……すなおに、あからさまに、スパッと、いってみたい。

でも、そういういちばん大切なことってなかなかいえないものよ。




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夕日の中の理沙子 13 麻屋与志夫

2008-11-29 04:41:35 | Weblog
ついに、コウジをおこらせてしまった。

そのことは……あまりおもいだしたくない。

かなしい。 

さびしい。

泣けてくる。

もう一週間にもなるのに。

まだおこっている。

わたしだって、女の子。

かよわい女の子なんだから。

オトメチックに泣きたいときだって、Rんだからね。

シクシクシクシクシクシクシク。

こらあ、さいげんなくおもしろがって。

カタカナをうちこむなって。

ルポのおじさんがおこっている。????……。

あまりおこるとPCにのりかえるからね。

こんな、記号うって、ぜんぜんこりていないわたし。         

おこらないで。   

おこらないで、コウジ。

ゴメン。

コウジとの会話。    

どうしょう。

書こうか。

書くまいか。

かんがえた。  

それでも結論がでない。    

どうするの、理沙子。 

彼とのことは心のなかに秘めておけばいいじゃないの。             
秘すれば華。        

ああしたとか。  

こうしたとか。  

アレヤッチャッター。

脱ぐわ。

脱ぐわ。 

脱ぎますわよ。

なんて……。

タレントの暴露本じゃあるまいし。

でも、こころのストリップしちゃおうかなぁ。

どうするぅ。

ヤダな、別ればなし日記に書くなんて。

そんなことになったら……。

困るもん。

別れ話、なんてことになったらどうしょう。

そんなのシュミじゃないよ。  

でもさ、でも……いつまでも覚えていて。

わすれちゃいけないことなんだから……。

ワタシガ、この理沙子がおばあちゃんになっても。

わすれちゃいけないことなんだ。

わたしがいま中学3年生で、お受験を目の前にして。

そんなことほったらかして会いたい……声をききたい!    

コウジ! こんな気もちになるんだから。

この恋ほんもの。

だ‼ ――とおもう。



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