ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

韓国は日本人が作った

2016-08-15 22:42:43 | 徒然の記

 黄文雄氏著「韓国は日本人が作った」(平成17 年刊 ワック株式会社)を読了。

 氏は、日本を攻撃する中国と韓国に、厳しく反論する台湾人である。親日派というより、知日派という方が正しい気がする。

  と、ここまで書いてネットで調べたら、「台湾出身の日本人評論家」と、紹介文に書かれていた。正しくは、日本に帰化した台湾人と、いうことなのだろうか。

 「戦後の韓国政府は、日帝36年の略奪、搾取、虐殺などを強調し、」「義兵運動や、三・一運動などの反日運動を、」「あたかも、英雄的な抗戦のように宣伝している。」「しかし韓国人の反植民地運動など、いかなる国のそれと比べても、」「話にならないほど小規模で、勢いがない。」「それは、台湾の民族・民衆運動と比べても明らかだ。」

 「かって中国解放軍は、鴨緑江を渡り、朝鮮半島の北から南までを、」「くまなく蹂躙した。」「この時の韓人の犠牲者は、日帝36年の比ではない。」「それなのに現在の韓人は、これを不問にし、ただ日帝時代を問うている。」

 「朝鮮戦争の推定死傷者は、500万人にも達したと言われている。」「イデオロギーを問う、自民族同士の戦争で、この死傷者数だ。」「日帝時代の反日運動の犠牲者は、多く見積もっても、一万人以下である。」「しかも半島の人口は、日帝36年の間に大きく増加さえしている。」

 「韓国建国後、李承晩政権時代以来の国内戦争や、」「謎の事件によって、多くの韓国人が虐殺されていった。」「李承晩時代だけでも、日帝時代とは比べものにならないほどの、虐殺が行われている。」「民衆は、自国政府の官憲に殺されたのだ。」

 「日帝時代を非難するのもいいが、自民族同士の殺し合いについては、少しも反省しないのだろうか。」「韓国人は、先ずは、自国の問題を直視すべきではないのだろうか。」

  韓国人が読めば、狂気のようになるのでないかと思える記述が、どこまでも続く。こうして氏は、韓国人が声高に叫ぶ、日帝による土地収奪の捏造や、創氏改名の強制、収穫された米の横取りなどを、当時の資料を基に反証する。

  「大韓民国の物語」を書いた李滎氏が、同様な意見を述べていたので、黄氏の主張は正しいのだろう。更に氏は、私が意識していなかった事実も、指摘してくれた。

 「日帝への非難や、史実捏造については、」「時代背景が、まったく考慮されていない場合が多い。」「忘れてならないのは、当時欧米植民地下にあったアジア諸国にとって、」「日本の存在は、忌み嫌うどころか、憧れの的だったのである。」

 「朝鮮において、80%以上が創氏改名したというのは、その表れであった。」「口では反日、抗日、反帝をスローガンに掲げている、小国や弱小民族でも、」「日本のような、強い国を目指していたのだ。

 「もちろん、当の日本人たちも、日本が強国であることに、絶対的な自信を持っており、」「今の自虐的日本人には理解できないほど、強烈な自負があった。」

 昨年の夏に、母の見舞いで九州へ帰省した時、集まった従姉妹たちの話とも符合する。私より10歳以上年上の従姉妹は、ともに満州から引き揚げてきた仲間だ。3才の幼児だった私と違い、彼女たちには満州の記憶がある。

 「日本が負けてから、支那人や朝鮮人に仕返しされたけど、」「当然だって、思ったよ。」「なにしろ日本人は、威張っていたからねえ。」「たくさん恨まれてたって、思うよ。」

 つらい気持ちで聞いた話だが、氏の叙述と一致する。

 「日露戦争後の日本では、その意識に更に拍車がかかり、」「一等国民としての、強い誇りを抱くようになったのである。」

 驕れる者は久からず、ただ春の夜の夢のごとしと、平家物語という手本を持ちながら、驕り高ぶった日本人が、当時は沢山いたのだ。保守と呼ばれる人々の著作を読むと、日本は常に正しく、悪いのは韓国だという姿勢が貫かれ、こんな話は出てこない。黄氏の本には、隠し味のように、日本への批判や、苦言が含まれているから、私には参考になる。褒めるだけの親日家でなく、冷静な氏を、私は、知日派と呼ぶことにした。

 だが黄氏は、私を慰めるようにも言ってくれる。

 「それは、今のアメリカを取り巻く状況に似ている。」「どんなに、反米や反帝を叫んでいても、世界の多くの人々が、」「夢や願望を求めて、アメリカの国籍を求める。」「誇り高き、中国人や韓国人でさえも、例外でない。」「特に中国人たちは、あれほど反米教育をされ、マインドコントロールされていても、」「毎年10万人単位の人民が、祖国を捨て、アメリカを目指している。」

 「韓国知識人の反日理論は、きわめて飛躍的である。」「彼らの脳裏には、日本しかなく、日本以外の歴史は空白か、さもなくば停止しているのであろう。」「彼らの主張を逆手にとれば、韓国のすべての歴史は、日本に左右され、」「韓民族には、まったく主体性がないということも言える。」

 「1997年末に、韓国は外債2000億ドルを抱え、金融崩壊に陥った。」「借金を返すことができず、IMFの管理下に置かれた。」「その総括責任者だった、金泳三大統領は、」「韓国が経済危機に陥ったのは、日本による資金回収が最大の原因だと、」「日本のせいにした。 」

 「1995年に、江沢民中国主席が訪韓した折も、」「金泳三大統領は、日本人の悪い癖を正してやる、」「と放言しこの傲慢ぶりは、かなりの日本人の顰蹙を買ったものだった。」

 「さらに韓国人は、南北分断を、」「ソ連、アメリカ、中国のせいでなく、日本のせいにしたがる。」「朝鮮半島を分断し、それぞれに進駐し支援したのは、ソ連とアメリカであり、」「戦争中に義勇軍を派遣したのは、中国である。」「南北分断に責任があるとすれば、この三国だ。なぜここで、日本が出てくるのだろう。」 

  「日韓関係だけでなく、日本とまったく関係のない自国のことでも、」「必ず日本のせいにする。」「私が解せないというか、納得がいかないのはその点である。」「どうやら、調子に乗りすぎているのではなかろうか。」

 「日本は、韓国に迷惑をかけすぎる。」「韓国に対する借りは、あまりにも多いのに、これまでひとつも返したことがない。」「日本だけが他国と違う。」「日本は韓国に、なんでも譲歩すべきだ。」

 「これらは一体何のことか、分からないし、」「韓国人を中心に、地球が回っているわけではないのだ。」「恩義論で行くなら、20世紀にある韓国の姿は、」「日本なしではあり得なかった。」「恩に報いるべきは日本人でなく、むしろ韓国人の方だろう。」「妄言ばかり吐いていないで、もっと歴史を見つめて冷静に考えるべきだ」

 380ページの本は、終始この調子で語られていく。この本がどれほど売れたか知らないが、私は強い日本批判というか、強烈な苦言として受け止めた。氏は直接語っていないが、「こんな不合理な韓国を作ったのは、日本人だ。」と言っているに等しい

 理解不可能な韓国の妄言を放任し、許容しているのは、戦後の日本人だと、覚醒を促している。氏の韓国批判を、素朴に喜んでいるようでは、日本の政治家も一般国民も、惰眠を貪っていることになる。

 こんな韓国の言いなりになり、率先して呼応しているのは、国内に生息する「獅子身中の虫」たちである。左翼政党にはもちろんだが、保守と呼ばれる自民党にもいる、祖国崩壊の害虫だ。

 さて、ここからが書き難くなる。

 悲しいことながら、この虫は、赤い皇后陛下の内にも潜んでおり、皇后様は日本の戦前をすべて否定され、捏造の慰安婦に同情され、自虐史観を持たれている。理不尽な韓国への思い入れは、こうした間違った、韓国式思考から導き出されている・・と、かく言う自分は不敬なのであろうか。

 それとも、国を大切に思う国民の一人だと、自負すべきなのか。

 長いブログになったが、やはり、私の心の中では、先日来のお言葉への疑念が拭い去れない。死ぬ前にもう一度読み返し、今の自分を振り返ってみたら、その時には答えの幾分かが出ているはずだ。だから大切な心の記録として、ここに残す。

 (これも亡くなった叔父の蔵書だが、次は「近代中国は日本が作った」である。同じ著者の本だが、似通った書を同時に読むという癖は、どうやら叔父から受け継いでいたものらしい。)

 

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2 コメント

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困った隣人 (憂国の士)
2016-08-16 00:38:23
少し長くなりますが、
この黄文雄氏は、読売テレビのバラエティ番組、そこまで言って委員会NPの
金美齡さんとともに日本に理解のある台湾の親日家です、好感のもてる御二人です。
まず、朝鮮民族の特性を知ることで、日本に対する数々の無礼が見えてきます、
中国は言うに及ばずロシア、アメリカ、到底叶わない相手にはどんな仕打ちを
受けようと反抗しません、まさに事大主義のなせる業です。
それに比例して戦後の日本は自縛史観を内外から叩き込まれて萎縮した民族に
成り下がりました、小中華思想の民族にとってこれほど苛めがいのある民族は
いません、彼らの特性を今一度見直して見て下さい。
この関係が正常に戻るには日本が核保有国に成ったらピタッと直ると思います。
日本が強くなることで竹島が帰り、従軍慰安婦問題が解決するのです。
強いものに歯向かわない弱者の知恵なのです、だから強いものに擦り寄って
民族の血を永らえてきたのです。被害者ずらして金品をねだる、相手が弱いと
見たらとことん追い詰める、それも手加減しない非情さ、厄介な隣人達です。
この卑劣さは先進国 ( ? ) では中韓(北) 位のものではないでしょうか。
ここに中韓の難問を克服する智恵があるような気が致します。
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困った隣人以上の、獅子身中の虫 (onecat01)
2016-08-16 07:05:12
憂国の士殿。

 お説の通り、韓国の身勝手さには、我慢のならないものがあります。すべてはこの国の卑しい事大主義と、中国を親とし日本を弟とする、儒教思想の二つから生まれているのです。
得手勝手な難癖と理屈に、堪忍袋の緒を何度切ったことでしょう。自己中心的妄想は、未来に渡って許せません。
しかし、私は、それ以上に国内にいて、この反日・敵国に呼応する左翼思想の人間や、自滅史観の平和主義者たちが許せません。これまで何度も指摘してまいりましたが、彼らを退治しなくては、貴方の言われる日本にすることはできません。

 自主憲法を制定し、他国と同様に自国防衛のできる国となり、国際情勢が逼迫すれば核開発の議論もできる、現実的国家になるには、国内にいるこの害虫どもを退治しなくては不可能です。
理不尽な中・韓を責めるのなら、それ以上の力を傾けて、国内にいる獅子身中の虫を退治しなくてどうするのでしょう。
 私が、声を大にして言いたいのは、そこなのです。お分かりください。
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