ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

日航機123便墜落事故 16 - ( 続々・三橋氏の経歴 )

2024-07-12 07:08:01 | 徒然の記

 三橋氏の経歴の続きです。( ウィキペディアの説明が詳しいので、同社から苦情が出るのかもしれませんが、スペース節約のため「ねこ庭」で短く編集しています。ご容赦ください。)

  〈  三橋氏の経歴  〉 

   ・氏は、財政健全化政策やグローバリズムを批判。

   ・日本の財政赤字については、デフレーションから脱却すれば結果的に基礎的財政収支( プライマリー・バランス)は放っておいても改善すると主張。

   ・財政再建の進捗具合は、名目GDP比の債務比率で判断すべきと主張し、銀行預金の運用先がないのは、民間企業の資金需要がないためであると主張。

 要するに氏は財務省が主導する「プライマリーバランス論」と、「緊縮財政 ( 増税政策 )」に反対する積極財政論者で、西田氏と同じ意見です。

 デフレ期にTPPなどの自由貿易協定に参加すれば、さらに物価が下がるので、現在はデフレの解決と内需の拡大が最優先課題だと主張し、安倍首相を批判しています。

 インフレ期とデフレ期で経済政策は正反対になるから、デフレ期に緊縮財政、増税、規制緩和、自由貿易を進めると、一層デフレを加速すると説明します。

 亡くなった安倍首相は、アメリカの圧力で緊縮財政、増税、規制緩和、自由貿易を進めながら、一方で三橋氏のような積極財政策を考え、日銀による無制限の国債購入とゼロ金利政策を並行して進め、デフレからの脱却を図っていました。

 安倍氏がやっているのは、アクセルを踏みながらブレーキを踏む矛盾した政策だと、経済評論家が批判していたのは恐らくこのことだったのでしょう。「ねこ庭」では、故安倍首相の矛盾した政策を是々非々で評価をしていますが、こうした精いっぱいの事情を知りますと、三橋氏の批判は外野席発言に過ぎないのではないかと思えてきます。

 以下紹介する意見は、デフレ期の政策として氏の正論ですが、敗戦以来アメリカの属国となっている日本が、同国政府の圧力と脅しを受けながら果たして実行できたのか、ということ です。

  ・物価が下がっていくデフレは個人消費を押し下げるため、消費者物価指数( CPI )を2%超上昇させることが必須である。

  ・CPI上昇の結果完全失業率が下がり、内部留保がある企業は賃上げをしていく。

  ・円安は中小企業の収益力を落とし、内需の成長率も低下させる。内需が拡大しない限り、デフレは脱却できない。

  ・1ドル95円程度の円高になれば、国外からの輸入品の価格が下がるため、消費者の購買力が高まる

  ・国外企業への直接投資がしやすくなるから、円高は企業活動にとってもプラスに働く。

  ・円高を緩和するには、市場に円を大量に流通させるべきだ。 円高是正のために日本銀行が目標を定め、持続的な量的金融緩和策を継続させることが必要である。

  ・適正な為替レートは1ドル80円台前半が妥当であり、1ドル100円といった「超円安」の状態は暴論に近い。

 暗殺された安倍首相のため、「ねこ庭」は三橋氏に言わなくてならないことがあると思えてきました。

  ・氏の意見は経済評論家の正論でしょうが、安倍元首相が進めていたのは国際社会の中での政策です。

  ・理論の正しさだけが通用する場所でなく、財力と軍事力が支配する「弱肉強食」の国際社会です。「バランス・オブ・パワー」の世界を見落としてはいけません。

  ・敗戦以来アメリカの属国となっている日本が、アメリカの強圧を跳ね返せるのかについて、氏はもう少し歴史を振り返る必要があるのではないでしょうか。

 数字に弱い「ねこ庭」は、財政と金融についてこれ以上深入りするのを控えますが、故安倍首相の政治に関しては「ねこ庭」から見えている景色があります。素人判断と一笑に付されるのを覚悟で言いますと、次のように見えます。

   ・もしかすると、故安倍首相の矛盾した政策は、成功しつつあったのではなかろうか。

   ・アベノミクスをそのまま続けていたら、日本経済の再建は可能だったのではないか。

 「ねこ庭」が根拠の一つとして考えるのが、「三橋氏の経歴」でウィキペディアが説明している次の言葉です。

  ・世界経済に関する氏の意見は、平成19年から韓国経済と中国経済の危機を唱え、アメリカの「ドル基軸体制」もいつか終わるというものです。

 故安倍首相に見えていた未来の国際社会は、三橋氏と同じだったのかもしれません。だから故安倍首相は、「やがて日本が世界の中心となる日が来る」と語っていたのではないでしょうか。

 では何故安倍元首相が暗殺されたのか。

 鍵がここにありますので、大胆な「ねこ庭」の予測を言います。

  ・安倍首相の政策を進めていたら、日本は再び世界の強国になっていた。三橋氏に見えていた「ドル基軸体制」の終わりの日が、安倍首相に見えなかったと言うことはないのではないか。

 「韓国経済の危機」、「中国経済の危機」だけでなく、「ロシア経済」「欧州経済」の危機も見えるなかで、日本再生政策を着実に進めていたのではないか。しかもアメリカが最も警戒している日本軍の再建、つまり「憲法改正」を安倍氏はあと一歩のところまで進めていました。

 「ねこ庭」の過去記事の中で何度も取り上げてきましたが、アメリカの「対日政策」の基本は、「日本を、再びアメリカに立ち向かう国にさせない」・・にあります。安倍政権をこのまま存続させると、日本はやがてアメリカを超える強国となるから、彼らは全力を尽くし安倍叩きの世論を操作し、安倍政権打倒のための工作を駆使したのではないか。

 アメリカに協力したのは、中国、韓国・北朝鮮、ロシアです。それでも安倍氏を抑えることができなかったため、アメリカはついに氏をこの世から抹殺する手段に出たのではないか。

 あくまでも「ねこ庭」の妄想なので、これ以上言及するのを止めないと訪問される方々に相手にされなくなっては困ります。ここで「ねこ庭」が三橋氏に言いたかったのは、安倍首相の政策をエコノミストの正論だけで捉えるのでなく、弱肉強食の国際社会という、不合理な世界での政策だったことを見逃してはいけないのでは、と言う提案です。

 安倍元首相についてはまだ述べる機会がありますので本論へ戻り、次回は〈5. 三橋貴明氏の意見〉・21分32秒 の紹介へ進みます

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