ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

伊藤貫の真剣な雑談 - 43 ( ロシア国民の憎しみ )

2023-08-16 23:27:28 | 徒然の記

〈 クリントン大統領の政策 〉

  1.  ロシア国有財産の民営化
 
  2. 「NATO東側不拡大の約束」破棄
 
 タイトルに沿って、伊藤氏の雑談を機械的に紹介します。なまじコメントを入れると、私情が混じり、彼の意見を曲げそうな気がします。冷静さが求められる大事なところなので、味気ない叙述に我慢してもらいたいと思います。
 
〈 1.  ロシア国有財産の民営化 〉
 
  ・クリントンは、大量のアメリカのウォール・ストリートの金融事業者とハーバード大学でイスラエルと深い関係を持つユダヤ人経済学者を集め、ロシア国内の金融業者とグルになり、急速なロシア国有財産の民営化を進めた。
 
  ・この改革によって、計画に参加した少数の者たちが巨万の富を得た。参加したロシアの金融業者の多くは、イスラエル国籍を持つ二重国籍のユダヤ人で、オルガーキー ( オルガルキ ) と呼ばれるロシアの大富豪になった。
 
  ・この間にオルガーキーは、自分たちが作ったヘッジファンド、プライベート・エクィティイファンド組織を介して、15から22兆円の資本をスイスとイスラエルを通じて、ロシア国外に持ち出した。
 
  ・当時アメリカの全民間金融事業者の所有資産が22兆ドルだったのに対し、オルガーキーの金融資産が11兆ドルになっていたことを考えると、彼らがこの改革でいかに巨額のロシア資金を懐にしていたかが分かる。
 
  ・改革後の数年間でロシアのGDPが45%低下し、国民の約4割が極貧状態に追い込まれた。国民の平均寿命も、一挙に10才以上縮まった。
 
 「ねこ庭」で入手できるのは、マスコミの報道とネットの情報と廃棄図書なので、伊藤氏の説明を黙って聞くしかありません。アメリカの強い要求によって、中曽根首相が国鉄、電電公社、専売公社などの国営企業を民営化したことや、小泉首相が郵貯の民営化をしたことなどが思い出されます。以来日本は経済の活力を失い、世界第二位の経済大国の地位を失っていますから、伊藤氏の雑談がまんざら間違いではないだろうと推測するだけです。
 
 政府の説明が巧妙だったのか、マスコミの洗脳が功を奏したのか、日本国民の多くは政府を批判しても、あまりアメリカに怒りを向けませんでした。まして野党は、アメリカのアの字も言わず、自民党政府を激しく攻撃しませんでした。しかしロシア国民は違っていたようです。どこまでが事実か分かりませんが、「祭りの薬売り」が次のように説明しています。
 
 ・エリツィン政権が終わった後、アメリカの民主主義を支持する国民が1割になってしまった。
 
 ・8割の国民は、民主主義というのはごく一部の金持ちだけが得をする、非常に腐敗したシステムであると考えるようになった。
 
 ・ロシア国民の88%は、エリツィン政権をアメリカとイスラエルに操られている傀儡政権に過ぎないと考えていた。
 
 ・クリントン政権の政策の結果、普通のロシア国民は、世界の中で最も憎い国がアメリカと考えるようになった。
 
 彼の説明が事実なのか、雑談なのか分かりませんが、クリントン政権の政策について、米国政府高官と学者たちが厳しく批判している言葉を、彼が喋っています。次回は厳しい批判を紹介し、「祭りの薬売り」の雑談の真偽についてはそのあとで検討します。
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伊藤貫の真剣な雑談 - 42 ( 伊藤氏の立ち位置 )

2023-08-16 16:30:10 | 徒然の記

  5. 「伊藤貫の真剣な雑談  第5回 」 ・・米露関係破綻の原因は何か ? ( R4/3/31 )

  6. 「伊藤貫の真剣な雑談  第6回 」 ・・伊藤貫X水島特別対談  ( ウクライナ危機の深層 ~ 危険なネオコンの思い上がりと戦後保守の愛国ごっこ  ) ( R4/5/14 )

  7. 「伊藤貫の真剣な雑談  第7回 」 ・・文明の衝突とロシア国家哲学 ( R4/6/25 )

 アメリカが冷戦終了後のロシアで行った政策を、クリントン大統領とオバマ大統領の時代に分けて伊藤氏が説明しています。内容はユダヤ系ネオコンである政府高官による、ロシア弱体化政策です。

〈 クリントン大統領の政策 〉

  1.  ロシア国有財産の民営化
 
  2. 「NATO東側不拡大の約束」破棄
 
〈 オバマ大統領の政策 〉
 
  1.  親露派大統領ヤヌコビッチ氏の追放工作
 
  2.  米国兵によるウクライナ兵の指導・訓練と武器援助
 
 ベルリンの壁が崩壊した後混乱の中で生まれたエリツィン政権と、ソ連邦を解体したゴルバチョフ政権時代にアメリカが行った政策です。クリントン大統領とオバマ大統領の間にブッシュ ( 息子 ) 大統領の政権があり、同じことを継続していますが、説明を短く済ませています。グローバルユダヤ人に支配された民主党の腐敗を強調するためだろうと思いますが、彼の意図的な捏造がこういうところにあります。嘘は言っていないが、都合の悪いことは喋らないと言う作為です。
 
 息子たちのために、ネオコンという言葉についてウィキペディアで調べましたところ、思っていた以上に重要な内容なので、むしろ自分のために精読しました。長くなりますが、伊藤氏の捏造に騙されないよう、「ねこ庭」を訪問される方々にも紹介いたします。
 
  ・日本語で「新保守主義」と言われ、旧来の保守と区別するための言葉として使われて来た。しかし特に明確な定義はなく、概念は時代と共に変容し、国によっても違っている。
 
  ・1950 ( 昭和25 ) 年代には、保守反動を避けつつ漸進的政策や社会福祉の再配分政策をしようとする保守党の路線が、新保守主義と言われた。
 
  ・米国で「ネオコン」と呼ばれる勢力は、1930 ( 昭和5 ) 年代に活動した反スターリン主義左翼で、後に「ニューヨーク知識人」と呼ばれるトロツキストたちのグループである。
 
  ・ニューヨーク知識人の多くは、アメリカの公立大学の中で最も歴史のある大学の1つである、ニューヨーク州立大学シティーカレッジ(CCNY)を根拠地として活躍していた。彼らは、アメリカの消極的な対外政策に失望した集団である。
 
  ・アメリカの伝統的な保守主義は、対外政策はモンロー主義に則った孤立外交を重視し、他国の人権問題には関心を示さない、あるいは自国の利益のためには(中国などの)独裁国家とも同盟を結ぶとの姿勢であった。
 
  ・ネオコンは民主主義、自由主義の覇権を唱え、独裁国家の陥落を外交政策の目的に置くという、極めて革新的な思想と外交政策を標榜する。
 
  ・中東においては、唯一の近代民主国家であるイスラエルを基盤に、周辺の独裁国家を滅ぼすことが中東問題の解決策であると主張する。

 この説明を読みますと、もともとは左翼トロツキストだった彼らが、第二次世界大戦後に超大国となったアメリカで、大きな勢力になったことが分かります。従ってネオコンに支配されているクリントン、オバマ政権が、独裁者のロシアと中国を敵視する政策を取る理由も理解できます。

 ところが同じユダヤ人の政治家や学者の中で、アメリカの伝統的な外交政策 ( モンロー主義 ) を正しいとする人々がいて彼らと対立しており、伊藤貫氏はモンロー主義ユダヤ人の意見に賛同しているということになります。キッシンジャー、ケナン、ハンチントン、ブレジンスキー氏など、氏が評価する人物はモンロー主義系のユダヤ人です。

 つまり氏は超大国アメリカの中で、二つあるユダヤ人勢力の一つに属し、彼らのために活動し代弁している人間で、日本のことは二の次の人物だということになります。日本人を罵倒し蔑視して、悪口を憚らない理由がこれで明らかになります。

 「祭りの薬売り」「穴のムジナ」でしかない彼を、有り難がる理由はどこにもありません。鋭い分析が素晴らしいとか、深い知識から出てくる日本人への教えだとか、そんな褒め言葉はどこからも出てきません。チャンネル桜の水島社長は、一刻も早く氏の動画の制作を止め、出回っている動画を削除することが日本のためになると思います。

 アメリカの反ネオコンのユダヤ系政治家と学者にとって、伊藤氏は利用価値のある人間ですが、日本人である私たちにとっては、残念ながら「人間のクズ」でなく、「日本人のクズ」です。これだけ私たちを好き放題に侮蔑している氏ですから、このくらいのお返しに、goo事務局の方々には目をつぶって欲しいと思います。

 どの程度まで紹介できるのか分かりませんが、次回のテーマです。

〈 クリントン大統領の政策 〉

  1.  ロシア国有財産の民営化
 
  2. 「NATO東側不拡大の約束」破棄
 
〈 オバマ大統領の政策 〉
 
  1.  親露派大統領ヤヌコビッチ氏の追放工作
 
  2.  米国兵によるウクライナ兵の指導・訓練と武器援助
 
コメント (2)
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