ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

伊藤貫の真剣な雑談 - 35 ( 日本の酷評を喜ぶ彼 )

2023-08-11 16:19:07 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談  第4回 」 ・・アメリカ人も呆れた、属国主義で核武装議論から逃げてきた日本の保守政治家達

   1.  日本の政治家と官僚による意図的・意識的な属国主義  ( 吉田茂から佐藤栄作までの日本政権  )

   2.  CIAによる対日工作 ( 秘密資金・賄賂の配布先 )

   3.  ニクソンによる、2年半に及ぶ日本(佐藤総理)への核武装提案

 1.項目は同じ悪口の繰り返しなので他を省略し、2.項目の雑談を紹介します。事実を喋っていると思われますが、今回の彼も「祭りの薬売り」です。聞く人のレベルによっては、先生になるのかも知れません。

  ・この本を読むと、CIAの秘密資金もしくは賄賂が日本のどういうところにばら撒かれていたかが分かる。

    自由民主党、社会党、当時の民社党の議員たち

    大手メディア、新聞、雑誌社等

    保守言論人、学者等

  ・1959 ( 昭和34 ) 年、岸内閣の大蔵大臣だった佐藤栄作がCIAと国務省に対し、自民党の選挙資金と政治資金をくれと言った。

  ・その時から、おそらく今も続いていると思うが、CIAは毎年自民党に資金を与えてきた。

  ・CIAのアルフレッド・ウルマーは、1950年末から1960年の初めに、自民党の資金担当として東京に駐在していた。

  ・自民党はCIAの秘密資金を直接受け取るだけでなく、経団連を迂回して党の政治資金を受け取った。

  ・自民党の派閥のボスも、CIAから個別に秘密資金受け取っていた。社会党のメンバーも同じだった。

  ・自主防衛反対、憲法改正反対と言いながら、社会党もCIAから資金を受け取っていた。自民党も社会党も同じ穴の狢 ( むじな ) で、アメリカの属国となった「戦後体制」を変えるつもりはなかった。

  ・1950年代の末、当時の社会党の有力メンバーだった西尾末広に対しCIAが大量の資金援助をし、53人の社会党の議員たちが民主社会党を作った。これはもう、CIAの立派な子会社みたいなものだった。

  ・有名な保守言論人がそこへ入っていき、民社党から金を貰っていた。ということは、日本の保守言論人はCIAから金をもらっていたことになる。日本の左翼も保守も、政治家も言論人も皆腐りきっていた。

  ・左翼も保守もそういう状況を理解した上で、互いに対立しているように大騒ぎし「お芝居」をしていた。そしてどちらも、CIAから金をもらっていた。これが日本の戦後政治だった。だから日本の自由民主党は、ハッキリ言って「国を売る売国保守」、社会党は「売国左翼」だった。

 嬉しそうな顔で、得意そうに喋る彼を忌々しく思っても、CIAからの秘密資金や賄賂を受け取っている事実があり、即座に反論できません。金の受け渡しはこっそりと行われ、それだけで犯罪の匂いがし、普通の生活をしている国民には忌まわしさが先に立ちます。自由民主党の議員や保守言論人への失望と怒りの思いが湧いてきますから、彼が口を極めて罵っても、多くの保守が我慢して聞く羽目になります。

  ・1954 ( 昭和29 ) 駐日大使だったジョン・アリソンが、国務省に提出した報告書で、当時の日本人について述べている。

    「自分の国の憲法と国防問題から逃げている日本人は、結局善悪の判断ができないのだろう。」

    「何が良くて何が悪いかについて、日本人は議論しない。彼らの行動方針は、その場の状況によってどんどん変化する。」

    「その場の状況に対して何が損で得かという、短期的判断だけで動いている。本来何が望ましい政策であるのかを議論する能力が、日本人にはない。」

 1951年(昭和26年)のサンフランシスコ講和条約で、日本が独立して3年後の報告書です。この年の末に吉田首相が退陣し、鳩山内閣となり、自衛隊が発足しています。GHQの影響力がまだ消えず、ジャパンハンドラーたちも盛んに活動していた時です。日本にとって何が良くて、何が悪いのか、遠慮なく語れる時ではありません。現状把握のできない米国大使の意見を、そのまま嬉しそうに紹介する彼の知性を疑いたくなります。

 一般国民の生活と政治家の世界は、同じ規範ではありません。彼らの生き方を同じ基準で語ろうとする方が間違っている気がします。

 「CIAの金をもらってどこが悪い。くれるというからもらっているだけの話で、どう使おうと勝手ではないか。」

 一人くらいそんな意見を言う自民党の政治家がいても良さそうにと、一方的な主張を聞いていると言いたくなります。軍事介入、内戦関与、クーデターの画策など、アメリカがやりたい放題をやってきた政治史を研究する人間なら、CIAの資金を貰ったからと言って、貰った政治家だけを責めるたてる学者はおそらくいないでしょう。

 今回は久しぶりに、彼を誉めるおめでたい視聴者のコメントを3件紹介します。

〈 コメント1. 〉

         聴いていて気持ちがいい! 

 
〈 コメント2. 〉
     目から鱗です。貴重な情報をありがとうございます。これからも宜しくお願いします。
 
〈 コメント3. 〉
         腐れ自民党と外務省に対して怒りが込み上げて仕方がない。
 

 1. 2.の紹介が終わりましたので、次回は青色表示の3項目の雑談 ( 寝言 ) の紹介をします。

  1.  日本の政治家と官僚による意図的・意識的な属国主義  ( 吉田茂から佐藤栄作までの日本政権  )

  2.  CIAによる対日工作 ( 秘密資金・賄賂の配布先 )

  3.  ニクソンによる、2年半に及ぶ日本(佐藤総理)への核武装提案

コメント (2)
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伊藤貫の真剣な雑談 - 34 ( 訂正すべき彼の寝言 )

2023-08-11 07:58:23 | 徒然の記

  4. 「伊藤貫の真剣な雑談  第4回 」 ・・アメリカ人も呆れた、属国主義で核武装議論から逃げてきた日本の保守政治家達

 アリゾナ大学教授マイケル・シャラー氏の著書『オルタード・ステイト』を読んで、氏が発見した下記3点を視聴者に紹介している動画でした。

  1.  日本の政治家と官僚による意図的・意識的な属国主義  ( 吉田茂から佐藤栄作までの日本政権  )

  2.  CIAによる対日工作 ( 秘密資金・賄賂の配布先 )

  3.  ニクソンによる、2年半に及ぶ日本(佐藤総理)への核武装提案

 確認しないと自分でも記憶が曖昧になっていますので、前のブログを読み返しました。以下はそのメモです。

  ・常識から考えて、日本を守るためアメリカが、自分の国の国民の1億から1億5千万人が、30分以内に死ぬような核戦争のリスクを取るわけがない。

  ・ジャパンハンドラーは  、主として国務省、ペンタゴン、CIAの中にいる 日本担当官だ 。彼らが本音を言わないのは、アメリカに2つの対日政策があるからだ。

    ・日本人には、永久に核を持たせない

    ・日本人は、永久に独立させない

  1番目の雑談で彼がジャパンハンドラーに言及したため、聞きなれない「言葉の意味」を調べる気になり、ここから横道へ逸れました。本日1番目の雑談地点にへ戻りましたので、雑談の紹介を再開します。

  ・今から8年後の2030年になると、中国とロシアの名目経済規模の合計は、確実にアメリカより大きくなる。
  ・現在既に実質経済規模は、中国とロシアを合わせるとアメリカの5割以上大きい。
  ・中国、ロシア、アメリカは GDPの約3%を軍事費に使っているから、6年後には両国の軍事費は確実にアメリカを追い越す。2030年になると、その差はどんどん大きくなる。
  ・アメリカはおバカさんだから、中国に対し台湾問題で軍事紛争も辞さないと言っているだけでなく、ロシアに対してもウクライナ問題で対立している。
  ・もしここで中国とロシアが軍事同盟もしくは準軍事同盟を結べば、彼らの立場はアメリカに対し優位になる。

  ・なぜならアメリカは現在でさえ、両国を相手に同時に戦争をする能力を持っていないからだ。2026年から2030年代になると、ますますその能力がなくなる。

 彼の意見が正しいのかについて判断する材料が無いので聞くしかありませんが、なぜこれほどまで米国の力を過小評価するかについては、理由がすぐ分かります。

  ・もし日本にまともな外交判断能力があったら、自分の国は自分で守るしか無い、今から独立して核武装しなくてならないと分かるはずだ。

 結局彼が言いたかったのは日本の悪口で、自民党の政治家、外務省、防衛省、自衛隊の幹部に国を守る気概がないという、何時もの持論です。しかし彼のおかげではありますが、ジャパンハンドラーたちの存在と活動を知った今は、黙って雑談が聞けなくなっています。

 国務省、ペンタゴン、CIAの中にいる ジャパンハンドラーたちが、敗戦以来現在も、アメリカの2つの対日政策のために働いている事実を教えてくれたのは、彼ではなかったのでしょうか。

    ・日本人には、永久に核を持たせない

    ・日本人は、永久に独立させない

 2つの対日政策を守り通すため、吉田総理を威嚇しその後の歴代総理を脅し、アメリカの同意無しに、何一つ日本の政策を実行させなかった事実を彼はなぜ喋らないのでしょう。手足を縛られた自民党の政治家、外務省、防衛省、自衛隊の幹部に国を守る気概がないという意見は、どこから出てくるのでしょう。

 令和3年8月に、幣原喜重郎氏の著作『最後の御奉公』を「ねこ庭」で取り上げた時の記述を紹介します。

 「マッカーサー元帥統治下のGHQで、辣腕を振るった二人の軍人高官がいたことは、多くの人が知っています。ウイロビー少将と、ホイットニー准将です。」

 「ホイットニー准将は、ケーディス大佐とともに、日本共産党幹部の釈放や、組合活動の奨励をし、日本国憲法の作成を指導したことで有名です。それ以外に、皇室の崩壊を図るため、「11宮家の皇籍離脱」にも関与しています。芦田総理を動かし、皇室弱体化のため、宮内庁長官や次官、侍従長、女官長などに、キリスト教徒の送り込みもしています。上皇陛下の教育係だった、バイニング女史もそうです。」

 次に令和元年8月に、NHKのドキュメント『昭和天皇拝謁記』を「ねこ庭」で取り上げた時の記述を紹介します。

 「日本ではあまり語られませんが、一方のウイロビー少将は、G2と呼ばれた参謀第2部の部長でした。諜報、保安、検閲を管轄し、共産党嫌いの彼は、ホイットニー准将とケーディス大佐を敵視し、対立していました。対立の激しさから、当時「G1・G2戦争」とも呼ばれていたと、聞いています。」

 「モズレー氏の説明にもありましたが、ホイットニー准将は最初から天皇へ敵意を持ち、陛下に関する不利な情報を、マッカーサー元帥に伝え続けた幕僚でした。」
 
 「民政局局長として占領政策の中心にいて、現在私たちを苦しめてやまない「日本国憲法」を押し付け、「認めなければ、天皇が処刑される。」と脅迫した張本人です。当時民政局は、マルキストたちの集団と言われていましたが、元帥は彼を重用していました。」
 
 「彼は社会党の片山哲氏や、リベラルと呼ばれる芦田均氏を支持し、保守政治家の吉田茂氏を嫌悪していました。」
 
 今にして思えば、この二人の人物が「ジャパンハンドラー」の走りだったのかもしれません。相反する意見を持っていた二人の将軍がいて、吉田首相はその一人から嫌悪され、マッカーサーに悪意の報告をされていました。吉田氏の首が繋がっていたのは、ウイロビー少将がいたからと言われています。
 
 つまり吉田氏は、こうした緊張した状況下で戦後日本の復興に尽力していました。皇室を重んじる氏がホイットニー准将にやんわりと抵抗し、マッカーサー元帥と折衝していたと知れば、「吉田はアメリカの属国であることを有難いと喜び、永久に占領してくださいと言っていた、売国保守だ。」という彼の説明を、誰が信じるでしょうか。
 
 「逃げてきた日本の保守政治家達」という彼のタイトルは悪意の扇動ですから、次のように書き換えるのが正しいと思います。
 
 「GHQの支配下で、ああするしかできなかった保守政治家たち」
 
 不愉快ですが、騙されている視聴者のことを思うと次回も続きがやめられません。
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