ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

共同通信 社会部 - 3 ( 仙石由人氏への追悼記事 )

2019-01-04 13:00:13 | 徒然の記

 本が出版された平成 4年がどういう年だったのか、調べてみました。高橋氏が得意そうに、愚にもつかない報道指針を並べるのですから、景気の良い年だったのかも知れません。

 「バブル景気は、この年に過去のものとなったが、また景気が持ち直すだろうと、楽観的に捉えている風潮が強かった。」「内閣総理大臣: 宮沢喜一、内閣官房長官: 加藤紘一、12月より内閣官房長官: 河野洋平。」

 以上が概況で、主な出来事が次のようになっています。

   3月  東海道新幹線で、「のぞみ」が運転開始

       長崎県に、ハウステンボスが開業

   4月  太陽神戸三井銀行が、さくら銀行に社名変更

   5月  国家公務員の、週休二日制スタート

        細川護煕前熊本県知事が中心となり、日本新党結成

      『サザエさん』の作者として知られる、漫画家の長谷川町子が死去

   7月  山形新幹線開業

        任天堂が、スーパーファミコンマリオの発売開始

        JR東日本が、山手線の全駅で禁煙実施

   8月  金丸信が、東京佐川急便から5億円を受領した問題で、自民党副総裁を辞任 

   9月  毛利衛が、スぺースシャトル・エンデバーで、宇宙に向けて出発

       全公立学校で、毎月第2土曜日を休業日とする、月1回の週休五日制スタート

    10月   天皇 、初の中国訪問

 懐かしい出来事ばかりですが、26年前のことなので知らない人が増えているのかも知れません。それにしても宮沢内閣は、官房長官が加藤紘一氏と河野洋平氏というのですから、民主党内閣に負けない自民党の最低内閣でした。見識のない高橋氏の著作が出版されるのに、ふさわしい年です。

 偶然というものが、確かにあります。抜き書きした最後の出来事が、「 10月  天皇 、初の中国訪問」でした。途中を全て省略してもここだけはブログにしたいと、著作で唯一興味を抱いたのが、皇室に関する叙述でした。

 誠に突然ですが、予定を変更いたします。

 昨年の12月27日の千葉日報を只今手にし、唖然としました。共同通信社の反日左翼ぶりが現れている、格好の記事です。書評よりも、同社の反日姿勢が分かる記事ですから、予定を変更してでも取り上げます。

 「追憶」というタイトルで、故人の思い出が、写真とともに語られる特集ページです。紹介されている故人が輪島大士、芦田淳、長部日出雄氏の3名と、残るもう一人が仙谷由人氏です。

 去年の12月26日から、31日の大晦日の夜まで、6回の連続で佐々淳行氏の『彼らが日本を滅す』の書評を書きました。その中で氏が許す事のできない政治家として、厳しく糾弾していたのが仙谷由人氏でした。

 12月27日の記事では、その仙谷氏が誉めそやされています。柿崎明二と、記者の署名まであります。まず記事の見出しを、紹介します。

 「日本の宿痾を追求した、政治家」「10月11日、72才で逝去」「発した生々しい気迫」・・掲載した写真に添えられた説明文も、転記します。

 「2009年3月、衆議院消費者特別委員会で、質問する仙谷由人さん。」「消費者庁の権限について、当時の麻生太郎首相が示した法解釈を、でたらめなどと厳しく追求した。」

 反日左翼過激派の思考を政治に持ち込み、日本の政治機構を批判し、中国へ屈辱外交をして国威を貶めた氏を、なぜここまで無批判に褒められるのか。疑問だらけの配信記事です。長いので一部だけを紹介します。

 「生々しい気迫を発する、数少ない政治家だった。」「最初に感じたのは、20年余り前、野党時代の質問だ。農水省事業の価格高止まり要因である、農水省と企業の癒着にメスを入れるためだった。」「農水省のOBを抱える企業が、落札していることを明らかにした上で、関連資料の提出を迫った。」

 「その気迫を、直接ぶつけられたことがあった。2009年8月の衆議院選で、政権獲得が決まった時の会食の場だった。」「政治には野党が大事ですから、これからは自民党を応援することにしますと話しかけると、憤怒の形相で睨み返された。」

 「偏らずに報道するという意味だったが、仙谷氏には、筆者の軽い口調が許せなかったのかもしれない。」

 軽いというよりこの記者には、常識が欠けていますし、政治的信念がありません。マスコミが常に野党を応援するとという姿勢でいくというのなら、仙谷氏でなくても聞き捨てならない軽薄な言葉です。

 「中国漁船による海上保安庁の巡視船衝突事件では、官房長官として、一人矢面に立った。」

 こんな書き方をされると事情を知らない人間は、仙谷氏が孤軍奮闘し、問題解決にあたったように誤解します。佐々氏は著書の中で、「中国漁船による衝突事件」でなく、「中国漁船による体当たり事件」だと政府とマスコミの発表に抗議をしていました。柿崎記者はここでも「衝突事件」と、事実を糊塗した言葉を使っています。

 「命をかけて国民を守る警察官、自衛官、海上保安官を敵視する政治家は、二度と、官房長官の要職につかせるわけにいかない。」

 佐々氏が遺言として残した著書の中で、最も強調した意見が、この追悼記事で消し去られています。佐々氏は去年の10月に87才で亡くなっていますから、「追憶」の特集記事で取り上げられるのは、仙谷氏より佐々氏ではないかと思うのですが、反日左翼を支援する共同通信社には、そのような思考がありません。

  「市民感覚、生活感覚が大切だ。」「かりそめにも、特権意識など、持ってはならない。」「そしてバックポーンは、社会正義だろう。」
 
 高橋氏の言葉を思い出すと、柿崎氏の追悼記事を冷笑せずにおれません。この記事のどこに、市民感覚があるのか。彼らが、反日左翼活動家を記事にする時、「市民」という言葉を使い捏造しますが、その左翼過激派的市民感覚なのでしょうか。中国に屈した仙谷氏の行動のどこに、社会正義があったと言うのでしょう。
 
 高橋氏と柿崎氏を含め、今年も共同通信社の反日記事は、「国を大切にする国民」への挑戦でしかないようです。
 
 皇室に関する書評は、次回といたします。
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共同通信 社会部 - 2 ( 社会部の報道姿勢と取材指針 )

2019-01-04 07:33:36 | 徒然の記

 今回は共同通信社の概要を紹介します。

  会社設立  ・・ 昭和20年

  社  長  ・・ 水谷亨(とおる)氏

  正式な社名 ・・ 一般社団法人共同通信社 ( 一般社団法人組織のため、資本金、株式は無し)

  支社の所在地・・ 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡

  総局・支局 ・・ 主要都市45カ所

  海外拠点  ・・ ニューヨーク、ワシントン、ロンドン、パリ、モスクワ、北京、バンコク、カイロなど、世界の主要41都市

  社 員 数 ・・ 2018年4月1日現在で、1,683人   ( 朝日新聞  4,449名 )

 通信社の役目はニュースを新聞社へ届けるまでで、印刷、販売、配送、配達は新聞社の仕事です。

 世界中で新聞社と分業体制を確立していますが、双方が営利企業なので互いに依存しながら、潜在的には商売敵という複雑な関係にあります。

 スポーツやテレビ番組、社説の紙面まで配信記事となっているため、新聞に特色がなくなり、横並びになる理由が分かりました。「安部があー」など、執拗な「モリカケ」報道を氾濫させているのは通信社だったかと、疑いが消せなくなりました。

  今回の本は、共同通信社の中にある社会部の話です。
 
 「社会部記者って、いったい何だろう。読者が最初に抱くイメージは、事件記者だろうか。」・・こういう書き出しで始まります。
 
 「事件・事故、裁判から環境、教育問題など、人々の暮らしに関わるテーマを追い、社会の変化をきめ細かく伝えるのが、社会部とでも言えるのだろうか。」
 
 「皇室や選挙もカバーする。湾岸危機では現地に記者が飛び、日本人や難民をルポ。北極・南極にも出かけるといった具合に、国際化、情報化の中で、取材活動は、地球規模になっている。」
 
 「俗に記者クラブと言われる中央官庁の担当記者と、社会部を拠点に動く遊軍記者が一体となって、現代文明の実像に迫る連載企画にも取り組む。」
 
 「人間の喜怒哀楽、ヒューマンインタレストが、社会部の変わらぬテーマだ。」「取材する際のアングルは、小津安二郎監督ばりのローアングルか。普通目線から、やや下。市民感覚、生活感覚が大切だ。」「かりそめにも特権意識など、持ってはならない。そしてバックポーンは、社会正義だろう。」
 
 この叙述を読んだとき、著者の思い込みの酷さに読む意欲を削がれました。昨年の7月から10月にかけて共同通信社の記事を読み、独りよがりの報道に辟易しました。反日野党と共に、モリ・カケ問題で執拗な安部総理批判を展開し、印象操作記事を全国に発信していました。
 
 取材のアングルが小津監督ばりで、目線がやや下というのが何を指しているのか、私にはピンと来ません。北朝鮮によるミサイル危機の中で、狂ったように安部批判を繰り返し、国会空転の野党を応援した姿勢のどこが市民感覚だったのかと、不快になります。極め付けはこの言葉でした。
 
 「そしてバックポーンは、社会正義だろう。」
 
 時代により社会正義は変化します。今の日本で言えば、私のように国を愛する者の社会正義と、反日左翼の人々の社会正義は対立します。社会正義は国の数、民族の数、学者の数だけ存在します。こういう常識の基本を外れ、恥ずかしげもなく口に出す高橋部長に幻滅です。
 
 「かりそめにも、特権意識など持ってはならない。」と自戒していますが、臆面もなく口に出す厚顔さを、「特権意識」と言わずして何と言うのでしょう。
 
 氏は高揚気分のまま、女子大生殺人事件、リクルート事件、連続幼女殺害事件、御巣鷹山への日航機墜落事故等々が、次々と語ります。日本一の通信社の著作なので、それなりの見識を期待しましたが、コンビニの棚から無作為に手にした低俗週刊誌と変わらないレベルでした。
 
 この程度の会社だったかという発見ができたので、これも貴重な経験ではあります。朝日と同様、同社の記事も眉唾物だという天の神様からの「お年玉」だったのかも知れません。自分だけの「お年玉」ではもったいないので、息子たちと、訪問される方々にも分けます。「報道の構え」「ニュースセンス」と題した、社会部の指針がそれです。
 
   〈 お年玉 1 「報道の構え」  〉 
 
 「ニュースは、必ずしも完全な形で入ってくるとは限らない。」「果たして、信頼できる内容か、重大事件に発展する可能性があるかなど、その場で判断できないことがある。」
 
 「後のことを心配して小さく構えるより、大きく構えろだ。騒ぎすぎは、決して恥ではない。」
 
   〈 お年玉 2 「ニュースセンス」  〉 
  
 「ニュースは、視点によってその意味合いが大きく変わる。」「ニュースは、受け手 ( 記者 ) の側に、素直に驚くといった感性や、面白がってやるという野次馬根性がないと、ニュースにならないことがある。」
 
 この調子で記事が作られ、全国発信されていると考えるだけで腹立たしくなるのは私だけでしょうか。
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