OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

私の旅行データ 31 鉄道乗車 1

2024年02月21日 | 鉄道

 旅行データを記録するようになったのは、学生時代の旅行記録の一部として、とくに北海道の国鉄の乗りつぶしを試みたことだった。すぐに日本全体を対象として、乗車した区間を記録し、乗車した区間の合計距離と、全線の距離に対する「未乗車率」を記録した。残念ながらその頃のノートが失われたが、仕事に就いた頃の未乗車率の変化をグラフにしたものが残っている。ただ、その基になる数字の表がないので、図を清書してみたが精度は悪い。

旅63 昔の国鉄未乗車率のグラフ

 ノートによると、国鉄未乗車率が50%を切ったのは1969年の8月に北海道からの帰途、上越線の上り、小千谷を過ぎたあたりだった。1986年には10%を切ったことがグラグでわかる。場所は釜石線の柏木平と宮守の間。そのころから、乗車しにくいところが残ったために未乗車区間がなかなか減らなくなった。一方で、目標を国鉄(このころJRに引き継がれた)だけではなく、全鉄道に移した。JR完乗は2008年7月で、場所は大湊線の終点であった。その時にはまだ私鉄などが9線残っていたが、1年ほどですべて乗車した。最後になった私鉄は北九州市のやまぎんレトロラインだった。
 その後、開業や延長されるごとに少しずつ乗りつぶし、完乗状態と数カ所の未乗車の場所がある状態を繰り返している。東日本大震災の直後に開通した九州新幹線と名古屋の地下鉄延伸に乗った後、震災の影響で新しい鉄道の建設がストップしたため、1,000日以上も「完乗」の状態が続いた。これより後で、最も多数の未乗車線のあったのは、2019年末で7か所もあった。
 現在は4か所の鉄道が未乗車となっている。北から富山駅の富山港線延伸部分、福井駅の福井鉄道延伸部分、広島電鉄宮島駅の変更部分、それに沖縄モノレール延伸部分。北陸の二か所は駅に直結する非常に短い部分の延長で、乗りに行くのはコスパが非常に悪い。沖縄もそれだけのために行く気がしない。
 ここからが本題。この「鉄道」の範囲は、はっきりしたものではない。次のような条件で自己流に決めている。
1 毎日定期列車が走る。季節運行路線も含める。
2 モノレールも含めるが、ケーブルカー・ロープウエイ・リフトは含めない。
3 トロリーバス・バスレーンは含めない。
4 入場券で入る施設内の交通機関は含めない。(ディズニーランドの周囲を走るディズニーリゾートラインは含めるが、施設内のウェスタンリバー鉄道は含めない。上野動物園内の上野懸垂線(休止中)も含めない。)
5 鉄道連絡船は含まれていたが、現在ほぼ消滅した。唯一残っていた宮島連絡は除外した。
 これらの鉄道は、基本としてJTB時刻表に営業距離が掲載されているから、前に書いた「未乗車率」などの計算も可能である。これが実態と違う距離になっているものも多い。各地の新幹線がその例であるが、いちいち調査するのは手数がかかるのでしかたなく営業距離を用いている。
 「乗車した」というのにはいくつかのことを決めている。
1 複線区間でも片道乗車すればクリア。
2 並行増設線や、複々線も同様。また駅などで複数のレールがあっても一つ通過すればクリア。
3 なるべく夜間乗車を避ける(努力目標)。なるべく居眠りをしない(努力目標)。
4 工事などによって、複線化・立体化・橋梁の付け替えなどレールがわずかに上下・左右に移動してもOK。
5 工事によって線路の位置が大きく変わったら、その区間は未乗車となる。

 このくらい細かく決めておいても、たくさんの問題が出てくる。ここでは次の3つのジャンルの「距離の示されていない路線」について記す。定期列車が運行している(またはしていた)所に限定する。ただし、このリストは不完全だろう。

A. 異なる会社の路線を列車が直通する区間
 直通列車の運行のために、設置されたところを「連絡線」と表記する。文中で「渡り線」としたのは、複線区間などで、上り線と下り線をつなぐような形で作られた線路。形状にはいろいろあるが、「N字型」と「逆N字型」、それにこれら二つを重ねた「シザーズ型」が主な形態である。
A-1 特急「日光」「きぬがわ」がJR東北本線と東武日光線を直通する栗橋。(埼玉県)
 2006年3月に、JRと東武をつなぐ連絡線が設置された。現在1日に6列車が通る。連絡線は単線で、栗橋駅の北側でつながっている。

旅64 栗橋駅線路接続図

 この図は、googleマップから描いたもので、縦方向に大幅に縮めてある。以下に出てくる地図では線の色分けは右枠の「凡例」に従う。東京方面から来た下り特急は、JR栗橋駅でたぶん運転停車をし(旅客の乗降はできない)、Bの連絡線を渡る。途中に長さ80メートルのデッドセクションがある。両方とも直流1500Vであるが、「混触を防ぐため」のしくみという。細かいことを言えば、電気代にも関わりそう。この部分はたぶん東武鉄道に所属する。連絡線は東武鉄道日光線の上り線につながっているから、下りの特急はAのN字型渡り線を通って東武の下り線に入る。上り特急は、渡り線を通った後CのN字型渡り線を介してJR下り線を横切り、JRの上り線に入る。Cの渡り線はずいぶん南にあって、東武線が立体交差する地点よりも東京寄りにあるようだ。
 連絡線はJR・東武の栗橋駅の構内にあり、上の「乗車した」条件では、別線とするにはあたらないとした。営業距離は設定されておらず、地図上での延長距離は100メートル以下である。私はここを通ったことはない。
通過列車(資料:JTB時刻表2022年9月号)
下り「日光1号」新宿〜東武日光(p.575)・「スペーシアきぬがわ3号」「きぬがわ5号」「スペーシアきぬがわ7号」新宿〜鬼怒川温泉(p.577−580)
上り「スペーシアきぬがわ2号」「きぬがわ4号」「スペーシアきぬがわ6号」鬼怒川温泉〜新宿(p.576〜580)・「日光1号」新宿〜東武日光(p.575)。なお、新宿から田端の手前までは山手貨物線を通る。田端の山手線・東北本線連絡線については後で記す。  
 不思議なことに、JTB時刻表巻末の「私鉄有料特急」ページ(東武鉄道:p.718にはこれらの特急の記載が無い。
関係年表
JR栗橋駅 1885年7月16日 日本鉄道大宮-宇都宮間開業・栗橋駅開業
東武栗橋駅 1929年4月1日 東武鉄道杉戸駅・新鹿沼駅間開業
JR・東武渡り線 2006年3月18日 「日光」「きぬがわ」運行開始
私の国鉄東北本線乗車(栗橋付近) 1967年8月4日
私の東武鉄道日光戦乗車(栗橋付近) 2008年2月2日

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